北海道

モッタ海岸温泉旅館 (モッタ海岸温泉) ★4.0

ナトリウム-塩化物温泉
(源泉名:モッタ海岸温泉旅館)
52.3度 / ph7.2 / 動力揚湯 / R3.8.25
Na+ = 2122 / K+ = 288.5 / NH4+ = 0.6 / Mg+ = 230.9
Ca+ = 491.8 / Mn+ = 6.1 / Li+ = 1.8
F- = 1.0 / Cl- = 4261 / I- = 1.1 / SO4- = 686.4
HCO3- = 890.9 / Br- = 18.1 / CO3- = 6.0 / HS- = 0.1
H2SiO3 = 65.8 / HBO3 = 70.8 / CO2 = 0.1 / H2S = 0.1
成分総計 = 9144mg

北海道島牧郡島牧村栄浜362
0136-74-5336
男女別内湯、露天風呂
大人(中学生以上) 500円、子供(3歳以上) 300円
9:00 ~ 21:00 (最終受付 20:30)

友人のOさんにオフロード仕様のカブを借り、日本一到達困難な野湯と呼ばれる金華湯に行ってきました。
本当に日本一到達困難なのかはさておき、慣れないオフロードをバイクで片道2時間、往復4時間。普段使わない筋肉を使って、グッタリ疲れました。
せっかく金華湯に入ってサッパリしたのに、山から降りる頃には再び汗だくです。

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と言う事で、温泉に入って汗を流し、強張った筋肉をゆっくり揉み解したいですよね。
最初に向かったのは、金華湯の入口からも近い、千走川温泉です。
良いお湯だと聞いていたので、とても楽しみにしていたのですが、玄関先に「本日は早めに終わりました」の張り紙が・・・!
後で島牧村の人に聞いた話によると、色々とご事情があって、当分の間はお休みされるみたいです。
う~ん、ショック!
復活してくれる事を望みますが・・・

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で、気を取り直し、次に向かったのがここ、モッタ海岸温泉です。
モッタ海岸って、なんか面白い響きの地名です。
北海道はアイヌ語にちなんだ地名が多くあるのですが、ここもアイヌ語に由来するのかな?

場所は渡島半島の付け根、北海道でも西の端と言っていいような場所です。
日本海を右手に見ながら南下。道中は時折民家がポツリポツリとあるだけで、だいぶ寂れています。
到着したモッタ海岸温泉旅館の近くには他にも建物が何軒かあり、ここだけ集落っぽくなっていました。

正面が海で、少しだけ坂を登った先に温泉旅館があります。
壁に大きく「モッタ海岸温泉」と書かれているのが、なんとも良い雰囲気を醸し出していますね。

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朝早くから夜遅くまで日帰り入浴を受け入れている、立ち寄りに入浴に積極的な旅館です。
入浴料は大人500円。
私が温泉めぐりを始めた頃、500円と言う金額は普通でしたけど、最近は物価高?で入浴料も値上がりしていますからね。
ワンコインで入れるのは有難いです。

浴室内は撮影禁止。
う~ん、残念・・・

お風呂は勿論ですが男女別で、それぞれに内湯と露天風呂があります。

まずは内湯。入って左手側に洗い場、右手側に湯舟がひとつあります。
お湯はうっすら青く見えるもので、湯底がうっすらと見える程度の笹濁りです。
お湯の表面には白い湯花が浮いていました。

お湯は少し熱めで、43~44度位でしょうか。
肌触りはしっとりペタペタ系。ずっと入っていたらヘロヘロになりそうな、かなり力強い塩化物泉です。
お湯からはハッキリと分かる硫黄臭があり、その陰に隠れるように、潮臭などが混じります。
湯口からは素手で触るにはギリギリの熱い源泉が注がれており、口に含んでみたら強めの塩味と苦み、硫黄味がありました。

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続いて露天。
手作り感溢れるもので、目の前にはモッタ海岸が広がります。
海岸の手前には道路が走っているので、身を乗り出し過ぎると丸見になるので要注意。
張られているお湯は内湯と同じもので、こちらは少し温めの40度。
内湯のお湯は微濁で湯花が舞っていましたが、露天のお湯は透明度が高く、湯花もありません。

一般的に、濁る泉質の温泉の場合、空気に触れ酸化する事で濁ります。それが濁っていないと言う事は、鮮度が高くて良い状態なのですよね。
でも、この露天のお湯に関して言えば、浴感も臭いも、内湯の物と比べて明らかに薄く感じます。
温度調整の為に加水でもされているのかな?
これはこれで、素晴らしいお湯である事には間違いないのですけどね、内湯と比較してしまうからいけないわけで・・・

ロケーションは素晴らしいです。
目の前に広がる開放的な景色を、温めのお湯に浸かりながら眺めていると、全身に溜まっていた疲れがゆっくりと溶けていきます。
露天の湯舟は一部が板で覆われているのですが、その板に足を乗せると、ちょうど寝湯のような感じになって、良い体勢でお湯に浸かる事が出来るのです。

あくまで持論ですけど、温泉は濃ければ濃い程貴重ですし、より素晴らしい物だと思っています。
温泉は水を足せば幾らでも薄められますけど、濃くする事は出来ませんからね。
でもこの日は、露天の優しいお湯に癒されました。
普段の私であれば、内湯の濃いお湯と格闘していたと思うんですけどね~・・・ (;^ω^)

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帰り際、露天のある場所を振り返ったら、源泉が垂れ流されている箇所が変色し固まっていました。
これが成長を続けたら二股らぢうむ温泉にある石灰花ドームのようになるのでしょうね。

ここのお湯は本当に良かったです。
ベストコンディションの時に、ゆっくりと時間を掛けてお湯を楽しみたいので、機会があれば再訪したいと思います。

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2023年 9月2日 - 初訪問・日帰り入浴

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