北海道

鈴木旅館 (登別カルルス温泉) ★4.0

単純温泉
(源泉名:カルルス温泉)
46度 / ph7.4 / H27.4.6
Na+ = 69.1 / K+ = 3.4 / Mg+ = 1.2 / Ca+ = 85.7
Fe+ = 0.4 / NH4+ = 0.1
F- = 0.9 / Cl- = 52.5 / HCO3- = 109.9 / SO4- = 198.9
HS- = 0.2 / CO3- = 0.2 / HPO4- = 0.1
H2SiO3 = 120.4 / HBO3 =4.4 / HAsO2 = 0.6
CO2 = 59.4 / H2S = 0.1
成分総計 = 669mg

北海道登別市カルルス町12番地
0143-84-2285
男女別内湯
大人 500円、 子供(3-12歳) 250円
13:00 ~ 20:00

楽しかった北海道ツーリング湯めぐり。
Oさんと一緒にアタックした金華湯からはじまり、色んな温泉に入りましたが、とうとうこちらの鈴木旅館さんが最後の温泉です。
北海道に来る前に色々と計画を立てましたが、ここも宿泊候補として最後まで悩んだ所でした。
宿泊ではなくなってしまいましたが、せめて立ち寄りだけはしておきたかったんですよね。

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ところで、登別カルルスって聞くと、何をイメージしますか?
私は真っ先にバスクリンを思い出します。
入浴剤でよく使われる温泉地名だし特徴的な地名なので、温泉にハマる遥か昔、子供の頃から登別カルルスは知っていました。

余談ついでにですが、カルルスと言う地名の由来ですけど、北海道ですから勿論アイヌ語・・・ じゃないんですよね!
地形が世界的に有名なチェコの温泉地「カルルスバード」に似ていた事から、それに匹敵する立派な温泉地にしたいと願いを込めてカルルス温泉としたそうです。
北海道にあるちょっと変わった地名って、ほとんどがアイヌ語由来ですので、ちょっと意外ですね。

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そんなわけで、ナビ通り走って迷うことなく鈴木旅館に無事到着。
登別カルルス温泉は子供の頃から名前を知っている温泉地だけに、さぞかし栄えているのだろう・・・ と思ったら、この鈴木旅館を含めてお宿が数軒あるだけ、静かな温泉地って感じですね。
静かな温泉地は落ち着けるので好きですけど、これもちょっと意外ですね。

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お宿に入ろうとしたら、玄関先に猫が沢山いました。
受付がてらお宿の人に聞いてみたところ、地域猫(最近は野良ネコの事をそう呼ぶらしい)だそうです。
温泉地だから暖かくて住みついちゃうのかな?

それなりに年季を感じる館内ですが、歴史の重みと言うか、風格のようなものも感じるお宿です。

大浴場に向かって歩いて行くと、天井に「有生温泉」と書かれた看板がぶら下がっていました。
すぐ隣にあった謂れを読んでみたところ、「自らの意志に加え神霊の加護に依り生きる事の目的と喜びをもつ事、即ち生命の存続と持続」という意味なのだそうです。
う~ん、それだけ聞いてもよく理解出来ませんでしたが、つまるところ、お風呂の名前が有生温泉と言う事らしいです。
昔は有生温泉と呼ばれていたとかではないみたいです。

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お風呂はもちろん男女別で、それぞれに内湯があります。

浴室はとても広々としていて快適。
湯舟が3つあり、右手前には掛け湯もありました。
宿泊候補に挙げた時点で色々と調べ、写真などから浴室の雰囲気は知っていましたが、思っていたよりも広いですね!

洗い場や被り湯の所にあるケロリングッズ、良いですね!
桶がケロリンって所は結構ありますが、椅子や手桶までケロリンってのは珍しいです。

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さて肝心のお湯ですが、3つある湯舟に張られている源泉は全て一緒です。
ただ、加水率によって温度差をつけているようで、左手前から順に玉の湯(源泉100%の高温湯)、幸の湯(加水率5~20%の中温湯)、福の湯(加水率10~30%の低温湯)と別れています。
この加水率表記ですが、かぶり湯にもされています。
お湯に対する強い拘りを感じますね!

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高温湯が45度位、中温湯が43度、低温湯だと40度位に温度調整されていました。
それぞれのお湯ですけど、基本的に単純温泉ですので、加水の有無で大きく印象が変わるような事はありません。
ごく僅かに金気臭と思われる成分臭があり、肌触りはツルツルします。
鮮度はいずれの浴槽で入ってもとても良いですが、やっぱり一番お湯の特徴を感じやすいのは高温湯ですね。
湯口で臭いを嗅ぐと僅かに硫黄臭もあります。
成分表によると硫黄成分が総計で0.3mg入っていますので、その影響かな?

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一番長い事浸かっていたのは低温湯です。
単純に温めなので体への負担が少ないというのも理由のひとつですが、加水されているとは言え、滝のように新湯がザバザバと投入されているのは気持ちが良いです。

登別と言うと、2013年に第一滝本館に宿泊していますけど、白濁の硫黄泉と言うイメージでしたので、この登別カルルスも硫黄泉だと思っていました。
でも、想像に反してアッサリ系。
これはこれで好きなので良いですけど、人によっては特徴が無いと感じてしまうかも?

私はこのお湯も大好きですし、語弊がある事を承知で書きますけど、何でこのカルルス温泉が入浴剤のネーミングで頻繁に使われるようになったのか、ちょっと不思議です。
温泉地名が入っている入浴剤を手に取ると、草津や別府、箱根などの大規模温泉地と一緒に、登別カルルスって普通に入っていますよね。
登別カルルスのお湯は本当に良いですよ! 私は大好きですよ! でも、草津や別府と肩を並べるような規模の温泉地でも、特徴がある泉質でも無いんですよ。
本当にゴメンナサイ、でもホント、なんで登別カルルスなんだろ・・・!?

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まぁ、そんな事を考えながらではありましたが、とっても気持ちが良く、ここが北海道湯めぐり最後の一箇所でもあったので、「苫小牧まで1時間で行くとして、フェリーの時間が18時45分だから・・・」なんて逆算しながら、ギリギリ一杯までゆっくりとお湯を楽しみました。

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北海道ツーリングの最後を飾るに相応しい温泉でした!
どうでも良い疑問も呈しましたが、一度は訪れてみる価値がある一湯です。
きっと「へぇ、ここが入浴剤で必ず見かけるカルルス温泉かぁ!」なんて気分に浸れると思いますよ!

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2023年 9月5日 - 初訪問・日帰り入浴

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