北海道

黄金温泉 (黄金温泉) ★4.5

ナトリウム-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉
(源泉名:黄金温泉 1号井と2号井の混合泉)
43.5度 / ph7.0 / 動力揚湯 / R4.10.5
Na+ = 762.6 / K+ = 47.2 / Mg+ = 52.1 / NH4+ = 0.1
Ca+ = 67.4 / Fe+ = 1.6 / Mn+ = 0.1
F- = 0.6 / Cl- = 558 / HCO3- = 712.4 / SO4- = 640.5
HS- = 0.4 / I- = 3.0 / Br- = 0.6 / CO3- = 0.5
H2SiO3 = 145 / HBO3 = 47 / HAsO2 = 0.1
CO2 = 10.8 / H2S = 0.5
成分総計 = 3050mg

北海道磯谷郡蘭越町黄金258
0136-58-2654
男女別内湯・露天風呂
大人 500円、小人 250円
9:00 ~ 19:00
営業は5月~10月末まで、冬季閉鎖

ニセコエリアに来たら絶対に入りたいと思っていた温泉がここ、黄金温泉です。
ニセコと言えば外国人富裕層向けのリゾートホテルなんかを想像しますけど、ここはそんな雰囲気を微塵も感じません。
ちなみに「黄金」なんて大層な名前の付いた温泉名ですが、地名が蘭越町黄金なのだとか。
なぜ地名が黄金なのかは、未確認につき分かりません。
すぐ近くに尻別川が流れていて、この辺りで砂金が良く採れた・・・ とかかな?

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さて、そんな黄金温泉ですが、県道から少し中に入った、田んぼのど真ん中にあります。
へぇ、こんな所で温泉!? って感じの場所なのですが、話によると、農家さんが温泉を掘り当てて、比較的最近出来た所のようですね。
温泉が湧きだした当初は自分達で使い、それを近所の人達にも開放するようになり、今のような日帰り施設になったのだとか。

なるほど、そんないきさつがあるから田んぼのど真ん中にあるのですね?
何となく手作り感のある湯小屋にも納得です。

入浴料は500円也。
ニセコエリアの温泉はどこもかしこも入浴料が高い所ばかりなので、ワンコインで入れるのは非常に有難いです。
ちなみにですが、こちらの黄金温泉は季節限定、5月~10月末までで、冬季は閉鎖されてしまいます。

冬季の営業が無いせいか、何となくですけど脱衣所とか北海道っぽくないんですよね。
九州なんかにありそうな、隙間風とかが沢山入ってきそうな開放的な造りです。

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さて、期待の温泉。
男女別でそれぞれに内湯と露天があります。

まずは内湯。
入った瞬間におおっ! となりました。

見た瞬間に分かる炭酸泉です。
お湯は笹濁り、温泉成分によるものと思われ、浴槽内が赤茶色に変色しています。
何よりも目を引くのが湯口で、パイプが浴槽内に突っ込まれているダイレクト注入型なのですが、炭酸の気泡で湯口周辺がシュワシュワしています。

お湯に浸かってみた印象は、うん、見た目通りの炭酸泉ですね!
強めの金気臭があり、それとは別にハッキリと分かる炭酸臭もあります。
暫くじっとしていると肌に気泡が纏わりつくのも良いですね!

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続いて露天風呂。
内湯だけでもかなり素晴らしい温泉でしたが、露天は更に素晴らしいです!
かなり開放的!
この日は山に雲が掛かってしまっていますが、天気がもっと良ければ目の前にニセコの山々を眺める事が出来ます。

肝心の温泉はというと、内湯から出て右手が広々とした湯舟です。
内湯のお湯は透明度が高かったですが、こちらのお湯はうっすらウグイス色で、湯底が見えない程度に濁っています。

湯舟が広い事と外気に晒されているせいで、酸化が進んでいるのでしょうね。
これはこれで悪くはありませんし、実際に浸かってみて気持ちが良いお湯ではあるのですが、内湯の鮮度を知ってしまっているので、どうしても見劣りがしてしまいます。

ちなみにすぐ隣は女湯。
湯舟自体は奥の方で繋がっており、後付けのような衝立で仕切られています。
昔はこの衝立が無くて行き来が出来たみたいですね。

混浴が嫌いな私からしたら、この衝立はあって正解です。

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この露天で一番気になったのがこちら、入ってすぐの所にある長方形の湯舟と、その奥に2個並んでいる壺湯です。
どちらに張られているお湯も無色透明で、お湯の表面が泡立っており、見るからに鮮度の良い炭酸泉なのです。

実際に浸かってみた印象ですが、見た目通りでした。
素晴らしいですとしか言いようがありません。

お湯の印象は内湯と同じで、強めの金気臭と炭酸臭ですが、鮮度が抜群に良いです。
こちらの湯口も浴槽内にあり、一切空気に触れさせずダイレクトに注入されています。
一瞬にして体が泡に包まれました。

ほんの少しだけ難点を言うならば、温度はまぁまぁ高くて、43度位でしょうか。源泉温度がそれくらいですので、掛け流しにすれば自然とそんな温度になるのですが、時間を忘れていつまでもゆっくり・・・ と言う感じの温度ではありません。
あと数度低かったらなぁとか思うわけですが、もしそうだったとしたら、今度は気持ち良すぎてお湯から出れなくなってしまうので、それはそれで困りモノ(嬉しい悲鳴)ですね。

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壺風呂の裏手のような場所には打たせ湯もありました。
上からお湯が降っていて、その下に椅子があると言う、とりあえず作ってみました感が丸出しな奴です。
でも、これはこれで気持ちが良いんですよね!
頭からかぶると、全身が金気臭と炭酸臭に包まれて、何とも言えない心地よさ!
頭上から注がれるお湯を口に含んでみたところ、金気味と僅かに塩味がありました。

あと気になったのは、内湯からの出口付近に「星を見える時スイッチOFF」と書かれたスイッチです。
夜中とか星空が綺麗な時はこのスイッチOFFにして電気を消すのかな?
極上の温泉に浸かりながら満点の星空を眺めるなんて、想像しただけでも最高です。
もし機会があったら天気の良い夜に再訪してみたいですね。

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浴後、受付の隣に麦茶のサービスがあったので頂きました。
この麦茶、すごく濃い! 麦茶の原液かってくらいに濃い!(自分で書いた事に突っ込むけど、麦茶の原液ってナンダ?)
そんな麦茶を飲みながら、ふと見ると、目の前には田んぼが広がっています。
この田んぼの持ち主が温泉を掘り当てたのかな?

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帰り際、受付の中にいたお姉さんがわざわざ外にまで出て来てお見送りしてくれました。
お湯だけでなく最後の最期まで印象の良い、とても素晴らしい温泉でした。

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2023年 9月5日 - 初訪問・日帰り入浴

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