北海道

川上温泉 (川上温泉) ★3.5

単純温泉
(源泉名:川上温泉 1号井)
30.0度 / ph7.6 / 自然湧出 / 毎分120L / H23.6.13
Na+ = 53.8 / K+ = 7.8 / NH4+ = 0.1 / Ca+ = 19.1 / Mg+ = 3.3
F- = 0.5 / Cl- = 61.3 / SO4- = 49.8 / HCO3- = 67.1
CO3- = 0.2 / HPO4- = 0.2
H2SiO3 = 123.1 / HBO3 = 1.2
成分総計 = 388mg

北海道虻田郡京極町更進番外地
0136-42-2566
男女別内湯
大人 500円、小人 300円
13:00 ~ 20:00

前日に洞爺湖温泉で宿泊をしたワタクシ。
この日の宿泊はニセコにある五色温泉です。

洞爺湖温泉と五色温泉はそんなに離れてはいなくて、ナビで調べるとおよそ65kmほど。道路状況の良い北海道では1時間30分もあれば移動できる距離です。
でも当然ストレートで行くはずもなく、途中で湯めぐりをするわけで、この日は洞爺湖周辺の温泉を巡ったあと、蟠渓温泉 → 北湯沢温泉 → 留寿都温泉と移動。
気持ちが良すぎてゆっくりし過ぎてしまう温泉続出で、気付いたらあっと言うまに日が傾いてきました。

本当はもっと色々と湯めぐりしたかったのですが、そろそろ五色温泉に向かわなければいけない時間。
最後の一箇所として立ち寄る事にしたのがこちら、川上温泉です。

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実は、当初この川上温泉には立ち寄るつもりはありませんでした。
私は湯めぐりをする際には周辺の温泉をリストアップして、期待値に応じた★をつけ、★の多い所から優先に湯めぐりをしています。
でもこの川上温泉は完全にノーマーク、リストにすら載せていませんでした。

それが立ち寄る事になったのは本当に偶然です。
ルスツ温泉に入って、さて次はまっかり温泉でも行こうかと思い地図を確認していたら、偶然この川上温泉を発見。
ん? なんだココ、リストに載せていないぞと思い調べたら、外観と言い浴槽といい、かなり渋いんですよね。
ルスツ温泉から五色温泉まで行く道の途中でしたし、気になったので急遽行ってみる事にしました。

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で、たどり着いた川上温泉。
おぉ! なんか場末って感じの所だぞ!(誉め言葉)
看板がすごく色あせてるぞ!(誉め言葉)
コーラとスプライトに挟まれて、まるで川上食堂って感じじゃん!(誉め言葉)

入口に入ろうと思って、ふとお宿の窓を見たら、大量の首振り人形が並んで首を振っていました。
ナニコレスバラシイ!(もちろん誉め言葉)

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玄関先入ると、女将さん? 従業員の方かも知れませんが、満面の笑顔で「イラシャイマセー!」とお出迎え。
純和風と言う表現も違うとは思いますが、なんだかとても鄙びた小さなお宿です。
てっきりお婆ちゃんが出て来ると思っていましたので、異国情緒たっぷりなお出迎えに驚きました。

立ち寄りをお願いしたら、初めて来たと察してくれたのか、とても丁寧にお風呂場を案内してくれました。
女将さん?は始終ニコニコ、なんだかこちらまで笑顔になってしまいます。
物凄く感じが良いですね!

ちょっと雑然としたお宿ですが、こう言うところの方が肩肘張らなくて良いですね。
私は立ち寄りでお風呂をお借りしただけですが、こういうお宿ってツーリングライダーなんかにもってこいかも?
同宿の人と話が弾み、自然と仲良くなれそうな雰囲気があります。

脱衣所に灰皿、久しぶりに見ました。

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さて、気になっていたお風呂。

中に入った瞬間、思わずガッツポーズです。
これです、これ!
これが見たくて来たのです!

普段から私のページをご覧の方であれば、私のツボが分かると思いますけど、このお風呂、私が大好きなタイプなんですよね!
素朴なタイル湯舟、素晴らしいです!

あと、お世辞にも新しくて綺麗とは言えないお風呂なのですが、綺麗に清掃されていて、すごく手入れが行き届いているのです。
それは桶の置き方ひとつ見ても分かるのですが、ちゃんと整頓され置かれているんですよね。
利用者のマナーが良いだけかもしれませんけど、大切に使われているお風呂だと言うのが見て分かります。

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お湯は無色透明で、無味無臭。
これといった成分臭は無く、塩素臭もありません。
肌触りにもこれといった特徴は無く、あっさりとしたお湯です。
強いていうならば、とても柔らかいお湯です。

源泉温度が30度と低いので、加温はされていますが、循環はされていない模様。
ちゃんと掛け流しなのが嬉しいです。

湯口は2本あり、片方が熱いお湯。恐らくこれは加温された源泉でしょうね。
もう片方は温いお湯。これが源泉なのかな?
元々特徴に乏しい泉質ですので、湯口のお湯を嗅いだりしてみましたが、それだけでは温泉なのか地下水なのか、良く分かりません。

でも、なんか癒されるお湯なんですよね。
入れ違いになった先客のオジサンが調整したのか、いつもなのかは分かりませんが、温度はちょっと温めで40度あるか無いかです。
その温いお湯に浸かって体を伸ばしていると、朝からバイクで走り回って温泉めぐりをしていた疲れがお湯の中にゆっくり溶けていくような気分です。

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ふと洗い場の壁を見ると、パイプが無骨に配管されていました。
なんか、これをぼーっと見ているだけでも幸せな気分に浸れます。

晴れている日であれば窓越しに羊蹄山を見る事が出来ます。
生憎この日は曇り空でしたので山裾が見える程度でしたが、見れていたもっと印象が良かったでしょうね!

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帰り際、この日お泊りの方の為に夕食の準備をしていた女将さんが、わざわざお見送りに出て来てくれました。
やっぱりニコニコしていて、最後の最期までとても感じが良かったです。

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泉質だけを評価したら、これといった特徴がある訳ではないので、わざわざ北海道にまで来て入るような温泉では無いのかもしれません。
でも、ちょっと鄙びた雰囲気の静かなお宿で、ニコニコしている女将さんと妙に寛げるお風呂など、癒され要素が満載でした。

思い付きでフラッと立ち寄ってしまいましたが、結果それが大正解!
良い思い出になった素敵な温泉です。

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2023年 9月4日 - 初訪問・日帰り入浴

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