メタけい酸及び重炭酸そうだの項で温泉法の温泉に適合
(源泉名:濃溝温泉 千寿の湯)
16.3度 / pH8.7 / 毎分28L / 自然湧出 / H29.11.8
Na+ = 192.9 / K+ = 10.5 / Ca+ = 9.9 / NH4+ = 0.8
Mg+ = 2.0 / Al+ = 0.2
F- = 0.3 / Cl- = 60.2 / Br- = 0.3 / HS- = 0.8
SO4- = 67 / HCO3- = 333.8 / HPO4- = 1.3 / CO3- = 26.4
H2SiO3 = 50 / HBO2 = 1.4
成分総計 = 758mg
千葉県君津市笹1954-17
0439-39-3791
男女別内湯
大人1000円、子供(5歳以上)500円
10:30 ~ 21:00
千葉県の房総半島、ざっくりと言うと、千葉でも東京からはだいぶ離れた、先っぽの方にある温泉です。直前に立ち寄った亀山温泉から車(バイク)で10分位走りました。
余談ですけど、私は千葉って聞くと海のイメージがあります。
実際地図で見ると千葉県は半島ですし、周囲がぐるっと海に囲まれているので、それ自体は間違った認識ではありません。でも、千葉の内陸部はほぼ山間、実際走ってみるとかなりの山道です。
同じ事は伊豆なんかにも言える事ですけどね。
今回訪れた濃溝温泉は、そんな山間にある日帰り入浴施設です。
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ナビ通りに走って到着すると、駐車場入り口にお姉さんが立っていて、入る際に手を振ってお出迎えしてくれました。
駐車場も広々としていて、平日にも関わらず車が10台以上停まっています。
一瞬、そんなに沢山人が来る温泉なの!? と驚きましたが、私以外の人達のお目当ては濃溝の滝らしいです。テレビで絶景として紹介されていたのを見た事があります。
お土産屋さんもあり、滝を見た人たちが出入りしています。
温泉はその裏手にひっそりとありました。
入浴料は大人一人1000円也。
もちろん男女別ですが、小ぢんまりとした内湯のみで、露天風呂はありません。
手前に洗い場、奥に湯舟がひとつ、シンプルイズベストな造り。
私的には、余計な物が一切無くて好印象。
ただ、普通の人の感覚だと、1000円でこれはちょっと物足りないかもですね。
そのせいかは分かりませんが、先客は一人だけ。その先客も入れ違うように出られたので、始終独泉での入浴が出来ました。
独り占めできるのは私個人としては嬉しいですが、滝見物の人達が全然来てくれないってのも、ちょっと寂しいですね。
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お湯はほんの僅かに黄味がかって見える透明のものです。
冷鉱泉ですので沸かしていますが、加水、塩素消毒、循環は一切ありません。いわゆる加温掛け流しって奴ですね。
見た限りでは湯花は無く、泡付きもありません。炭酸イオンが26mgあるのですが、ツルツルする肌触りはありません。どちらかと言うとシットリ系の印象。
臭いは微モール臭。少し熱めの43度で、シャキッと体が温まります。
単純に利用者が少ないって言うのもありそうですが、加温なのに源泉投入量が結構多くて、鮮度は非常に良い印象です。
ちょっと面白いのが湯口の仕組みで、よくある形をした湯口から出て来る新湯は、一度樋を通ってから浴槽内に注がれます。
湯舟をぐるっと半周する樋には、途中に穴が3箇所あり、そこから少量ずつ。最後は樋の終点で残りの新湯が全量湯舟に投入される仕組みです。
何となくですが、見ていて青森の東龍舘を思い出しました。東龍舘、再訪したいと思っていたのですが、いつの間にか営業を終えられていたんですよね~・・・
黄味がかって澄んだお湯が、なおのこと東龍舘を思い出させます。
お湯の臭いは、ほんのりモール系の甘い匂い。それに加えて、僅かに香る成分臭は、硫黄臭の痕跡でしょうか。
それにしても、実に気持ちが良いお湯ですね!
ずっと浸かっていると茹ってしまうので、必然的にお湯からの出入りが多くなるのですが、湯舟に浸かる度にザバーっとお湯が溢れます。
私が出入りしようがしまいが、最終的に溢れ出るお湯の量は一緒なのですが、何だかとても贅沢でモッタイナイ事をしている気分になりますね。
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千葉では貴重な、湯量豊富な掛け流し温泉です。
濃溝の滝の陰にひっそりと隠れてしまっていますが、プリミティブな温泉が好きな方であれば、訪れて後悔は無い素敵な一湯です。
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2023年 5月26日 - 初訪問・日帰り入浴
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