北海道

上ノ国町国民温泉保養センター (湯ノ岱温泉) ★5.0

含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
(源泉名:湯ノ岱温泉 1号井)
34.5度 / ph6.8 / 動力揚湯 / R1.12.13
Na+ = 1025 / K+ = 195.9 / NH4+ = 0.8 / Mg+ = 62.4 / Ca+ = 447.1
Mn+ = 0.6 / Fe+ = 2.3
F- = 0.3 / Cl- = 2270 / SO4- = 33.7 / HCO3- = 746 / Br- = 3.1
S2O3- = 33.7 / CO3- = 0.4
H2SiO3 = 25 / HBO3 = 31.6 / CO2 = 1001
成分総計 = 5846mg

含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
(源泉名:湯ノ岱温泉 2号井)
38.5度 / ph6.4 / 動力揚湯 / R1.12.13
Na+ = 657.3 / K+ = 150.7 / NH4+ = 0.6 / Mg+ = 38.8 / Ca+ = 292.2
Mn+ = 0.2 / Fe+ = 1.8
F- = 0.2 / Cl- = 1341 / SO4- = 27.4 / HCO3- = 879.7 / Br- = 2.2
CO3- = 0.2
H2SiO3 = 44.8 / HBO3 = 16.9 / CO2 = 723.4
成分総計 = 4178mg

北海道檜山郡上ノ国町湯ノ岱517−5
0139-56-3147
男女別内湯
大人 350円、 小人 100円
10:00 ~ 20:00

最初に結論を書きますが、

最高の温泉です!

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今回北海道で湯めぐりをするにあたり、事前に色々と調べてから来たのですが、その中でも特に評判が良かったのがこちら、湯ノ岱温泉の上ノ国町国民温泉保養センター(名前が長い!w)です。
私の温泉仲間でも「ここのお湯が北海道で一番良い!」なんて言う人がいるほどでり、絶対に行きたいと思っていた所でした。

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さて、T-Kさんが運転する車に揺られ、たどり着いたその期待の温泉。
外観だけで行ったらちょっと草臥れた感じの、パッと見で温泉と言う感じがしない建物です。
お湯が良いと言う話は散々聞いていましたが、外から見る限りでは「これは良い温泉に違いない!」って雰囲気は一切感じません。

入口入ってすぐの所に券売機があります。
「町内の方」「町外の方」とあったので、町内だと安くなるのかな? と思いきや、大人と子供はどちらも同じ金額です。
町内だと老人入浴券と言うのがあるので、違いはそこだけみたいですね。

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お風呂は男女別で、内湯のみです。
脱衣所に見取り図があり、それを確認すると、ふむふむ、どうやら湯舟は幾つかあって、源泉は2本あるようです。

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と言う事で、喜び勇んで、浴室へ。
まず最初に目に飛び込んできたのは、温泉成分によって赤茶色に変色した床と、2槽ある岩風呂です。
なんの変哲もない建物の外観からは全く想像出来ない、見た瞬間に名湯と分かるようなお風呂です。

脱衣所から入って手前が温め、奥が適温湯舟。
こちらに張られている源泉は2号井で、源泉温度は38.5度です。
そのままだと温いので、適温湯舟の方は加熱された水道水を加えるて温度調整されている様子。
その加温浴槽でも十分に気持ちが良いのですが、特筆すべきは、加温せずに源泉掛け流しになっている温めの方の湯舟です。

(注: 浴室内は撮影禁止。掲載している浴槽内写真は温泉仲間から提供して貰ったものです)

源泉掛け流し湯舟にある湯口は、浴槽内からのダイレクト注入。湯口周辺では炭酸がシュワシュワと弾け、気泡で白く濁っています。
お湯そのものも薄茶色で、貝の澄まし汁みたいな濁り方。
強い金気臭がするのですが、それとは別にハッキリと分かる炭酸臭がします。
肌触りはしっとりペタペタ系で、じっとしていると体中が気泡に包まれます。
炭酸泉と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、大分県の七里田温泉の下湯共同浴場ですが、そこまでの泡付きはありません。
ただ、払っても払ってもすぐつく気泡は、それを髣髴とさせる位に、かなりのものです。

源泉温度は38.5度ですが、浴槽内のお湯はもう少し低くて、ほぼ体温と同じ不感温度。
いくら入っていても湯冷めする事はありませんが、温まる事も無い感じですね。

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さて、手前の2号井のお湯だけでも素晴らしいのですが、更に素晴らしいのが、その奥にある1号井の湯舟です。
だいぶ小さな湯舟で、3人が限界かなと言う広さ。
湯舟の小ささもさることながら、この湯舟の周りは温泉成分の析出で千枚田のようになっており、手前の2号井の湯舟よりも「凄み」のようなものがあります。

湯口からは新湯がザブザブと注がれていて、湯舟の一角にある切れ込みから勿体無い程の勢いでお湯が捨て去られています。
1号井の源泉温度は34.5度と更に低い為、浴槽内のお湯も体温を下回る程度の温さ。
ずっと浸かっていると体の熱が徐々に奪われるのが分かります。
でも、それがまた気持ち良いんですよね!
小さな湯舟なので譲り合う必要がありますが、もし許されるならば永遠に入り続ける事が出来る程です。

お湯からは強い金気臭と炭酸臭。
泉質は基本的に2号井のものと同じですが、こちらの方が遥かに濃く感じます。
実際、浴後に成分表を見たら1号井の方がほぼ全ての成分が上回っていたので、「あ、やっぱりね」と言う感じです。

ただ一つだけ、これはとても残念なのですが、写真から見ても分かる通り、この湯舟はジャグジーされています。
湯底に気泡発生マットのようなものが敷かれていて、そこからかなり強烈な勢いでブクブクされています。
これだけ良い源泉なので、余計な手は加えず、そのままの状態で楽しみたいのに・・・
二酸化炭素の含有量も2号井より上なので、きっと泡付きも良いのでしょうけど、ジャグジーのせいで全く観察が出来ません。

まぁ、それでも、物凄く気持ちが良いお湯だったので、滞在中はほぼこの1号井の方にいたのですけどね・・・

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最後にひとつ、極小湯舟の向かい側には打たせ湯もあります。
ここで使われている源泉も1号井です。
利用者がいてもいなくても、常にお湯がドバドバと注がれて(捨てられて?)います。
湯量豊富だから出来る業ですが、なんだかとってもモッタイナイような気がしないでもありません。

基本的に打たせ湯はあまり利用しない私ですが、極小湯舟なので譲り合わなければならないので、今回に限っては結構お世話になりました。
使い方間違えているかも知れませんが、頭からかぶると全身が炭酸泉に包まれたような気分になり、とても幸せです。

打たせ湯のお湯を口に含んでみたところ、強い金気味と僅かな塩分、しっかりと分かる炭酸の刺激がありました。
なかなか強烈なお湯ですね!

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この後も色々と行きたい所があって時間が無いにも関わらず、あまりの気持ち良さに、ここだけで1時間以上も費やしてしまいました。
ゆっくりし過ぎて、T-Kさんに怒られてしまいました。
T-Kさん、その節はゴメンナサイ。。。

でも、本当に、許される事ならばそのまま何時間でも居続けたい程に、最高以外の言葉が思いつかない極上の温泉でした。

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余談ですが、この保養センターの近くには足元自噴の野湯もあります。
探せば簡単に見つかりました。

湯底から気泡を伴う源泉がブクブクと湧出していて、湯量はかなりありそうです。
見た目には綺麗ですが、入ったらきっと沈殿物が舞い上がってドロドロになるでしょうね。
出来れば入りたかったのですが、時間が無かったので泣く泣くスルーしました。

保養センターも素晴らしかったので、いつか必ず再訪して、その時はこの野湯の方にも飛び込んでみたいと思います。

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最後にもう一度書きますが、

最高の温泉でした!

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2023年 8月14日 - 初訪問・日帰り入浴

コメント

  1. 温泉おじや より:

     湯の岱温泉、8年前に行きました〜。
     7月、江差港で「イカ刺し祭り」に参加、その晩は上ノ国町の鮨屋民宿に泊まって鮨三昧。
     翌日、山深い道を走って湯の岱へ。
     温泉成分が濃くて析出物が壁床にべっとりでした。

  2. Jake より:

    >>温泉おじやさん
    私が行った時も析出物で床がザラザラでした。
    気を付けないと足の指とか削れるのですが、視覚的に面白いので私は好きですw
    夏場にあの温いお湯は最高ですね!
    冬は逆に、湯冷めしそうな気もしますけどw

  3. 温泉おじや より:

     いや、湯の岱温泉も道庁友人のご案内で世話になったのですが、そのほか案内された登別温泉さぎり湯、羊蹄山ふもとの「まっかり温泉」など、北海道の日帰り入浴施設は「石鹸・シャンプー」などの備え付けがいっさいありませんでした。
     「温泉はカラダを洗うところではない」と考えるむきもありますが、当方はやはりさっぱりしたく。
     いく先によっては、洗浄製品の持参を考えたほうがいいような気がします。
     
     

  4. Jake より:

    >>温泉おじやさん
    北海道に限らず、共同浴場や銭湯みたいな場所って、石鹸とか置いてないですよね。
    以前の私は桶ひとつで湯めぐりしていましたけど、最近はその桶をトートバッグの中に入れて、バッグの中にボディーソープ(シャンプー兼用)と垢すりタオルを入れていますよ。

  5. 温泉おじや より:

     アタマ兼用ボディシャンプー、了解しましたー。

  6. Jake より:

    >>温泉おじやさん
    ボディーソープで髪の毛洗ってるだけで、別にそういう商品があるわけじゃないですよ?w

  7. 温泉おじや より:

     わはは、髪顔体、「ビオレワン」というのがありましたので、旅行用小分けボトルと一緒にネット注文しました~。

  8. Jake より:

    >>温泉おじやさん
    ビオレはオススメです!
    適度に保湿力あるので、体を洗うのは勿論、髪の毛を洗ってもキシキシしません。
    石鹸で髪の毛洗うと油分が全て抜けてしまい、キシキシになりますからね~