北海道湯の川温泉

永寿湯温泉 (湯の川温泉) ★4.0

ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
(源泉名:湯川1丁目A号井~F号井源泉混合)
64.5度 / ph7.2 / 動力揚湯・混合 / 毎分673L / H21.12.4
Na+ = 2129 / K+ = 147.9 / NH4+ = 0.8 / Mg+ = 191.5
Ca+ = 605.6
F- = 1.1 / Cl- = 4003 / S2O3- = 0.2 / SO4- = 799.1
HCO3- = 892.5 / CO3- = 1.1 / HPO4- = 0.5
H2SiO3 = 80.3 / HBO3 = 24.7 / HAsO2 = 0.2 / CO2 = 120.4
成分総計 = 8998mg

北海道函館市湯川町1丁目7−14
0138-57-0797
男女別内湯
大人 480円、12歳未満小学生 140円、6歳未満未就学児 70円
6:00 ~ 22:00

私が温泉めぐりをするようになって、もう15年以上になります。
温泉マニアと言う括りで言えば、私よりも多くの温泉に入っている人は幾らでもいますけど、普通の人の括りで言えば、日本全国結構色んな温泉に入っている方だと自負しています。
でも、それだけ色んな温泉に入っているにも関わらず、実はまだ行った事の無い場所って、結構あるんですよね。

そのひとつがここ、函館です。
だって、北海道って、遠いんですもの。
今回念願かなって、初の函館周辺湯めぐりをする事になりました。

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函館周辺の温泉で行きたい所は色々とありますが、特に気になっていたのがここ、湯の川温泉です。
函館の市街地にあって、旅館やホテルだけでなく、温泉銭湯もあります。
少し前までは結構あったのですが、残念ながら、私が函館に行かないうちにだいぶ廃業してしまいました。
まぁ、行かなかった私が悪い訳で、今更悔やんでも仕方が無いんですけどね・・・

せめて今ある温泉銭湯だけは行っておきたい!
と言う事で、立ち寄ったのはここ、永寿湯温泉です。

見るからに渋い造りをした昔ながらの銭湯です。
あぁ、良いなぁ、大好きです、こういう素朴な温泉銭湯。

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夕方の時間に訪れましたが、利用者の数はまばらです。
先客は2名。
挨拶をしながら入ると、ニコニコと笑顔で返してくれます。
銭湯のこういう雰囲気は大好きです。

浴室は手前に洗い場があり、奥に湯舟がある、割と普通の造りです。

壁には富士山がペンキで見事に描かれていました。
いかにも銭湯って感じがして素晴らしいのですが、ここ、北海道ですよね?

そんな富士山の前には、縁に大理石が施されたタイル湯舟。とても渋いです。
湯舟は左右に分かれています。
こういう場合、熱めと適温の場合が多いのですが、どちらが熱いとかの案内は特にありません。

で、早速入浴、、、 なのですが、私はこの湯舟の正体を予め知っていました。
左右どっちも激熱です。
向かって右側が少しだけ温度が低い熱湯、左側が頭がおかしいと言う表現しか思い浮かばないような熱湯です。
繰り返し書きますが、どっちも激熱。

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まずは、向かって右側の温度が低い方の湯舟に入りました。
無色透明のお湯が張られており、見た目には気持ちよさそうですが、体感ですけど48度に迫るくらいの高温です。
入って入れなくはありませんが、かなり熱いです。
お湯からは僅かに石膏系の温泉臭と潮臭があり、塩化物泉によくある、入っている時だけ感じるツルツルした肌触りが少しだけあります。
これだけ熱いのですから、温泉による浴感よりも、ただひたすらに熱いと言う感覚の方が勝ります。
ふくらはぎとか、ビリビリと焼けるように熱くて、体を少し動かすだけでもお湯が揺れ、熱いを通り越し痛いような感覚が伝わってきます。

鮮度は素晴らしいです。
これだけ熱いので、お湯が汚れてしまう程にゆっくり入る人がいないのでしょうね。
ただ、気持ちが良いお湯かと聞かれたら「否」です。
とにかく熱いので、私も1分浸かるかどうかの短時間で出てしまいました。

さて、問題なのは、向かって左側のとんでもなく熱い方です。
試しに手を入れてみたのですが、、、 うん、無理、絶対無理、こんなの人が入る温度ではありません。
確実に50度は超えています。挑戦してみようとか、頑張れば入れるかもしれないなんて気すら起きないような熱湯です。
一緒に来たT-Kさんは以前温度計持参で来た事あるらしいですが、その時は54度あったと言っていました。

地元の方達が入る温泉で、矢鱈と温度が高い所って、日本全国結構あります。
ぱっと思いつく例ですが、福島の飯坂温泉や長野の野沢温泉にある共同浴場などは、いつ行っても熱いです。
でも、熱いとは言っても、人が入る事の出来る温度の範囲で、せいぜい48度が上限です。

でも、54度って、人間が入る事の出来る温度を軽く超えています。
たまたま居合わせた地元の人と話をしましたが、笑いながら「そっちは無理、誰も入れない」と言っていました。
そりゃそーだ、こんな熱湯、入れる人がいてたまるか!

ちなみに私達が入る前からいた先客の2人ですが、ずいぶんと長い時間を掛けて洗い場で体を洗っていましたが、湯舟に入っている様子は見られませんでした。
既に入った後だったのか、これから入るのか、謎です。
見届ける前に出てしまいましたが、入るつもりあるのかな・・・?

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脱衣所に張られた張り紙。
「低温 = 熱くて入れない方、掛け湯冬は加水しながら適度にお入り下さい」とあります。
冬は加水しても良いそうです、じゃあ、夏は?
「当浴場は皆様の癒しの湯として・・・」と書かれているのを見て、「こんなに熱くて癒されるか!」なんて、思わずクスっと笑ってしまいました。

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念願だった湯の川温泉の温泉銭湯、初めて訪れた第一湯目は、「ネタでやってる?」とツッコミを入れたくなる程の熱湯でしたが、何だかちょっと面白かったので、良い意味でとても印象に残りました。
湯の川に限らず、函館の温泉銭湯は割とどこも温度が高いようです。
やっぱり寒い大地、北海道だからでしょうか?

この先、どんな熱湯に出会えるのか、とっても 恐ろしい 楽しみです。

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2023年 8月12日 - 初訪問・日帰り入浴

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