北海道

浜の湯 (御崎海浜温泉)

塩化物泉?

北海道函館市御崎町
電話無し
混浴内湯
寸志
6:00 ~ 19:00 (地元の人の迷惑にならない範囲で)

函館市御崎町にある共同浴場?、浜の湯です。
めくされ湯と言う名前で紹介されている事もありますね。
今回函館周辺で湯めぐりをするにあたり、特に行きたかった所のひとつでした。
何と言っても風情が良いんですよね!

場所は津軽海峡に面した海沿いにあります。
雰囲気としては同じ北海道でも知床にある相泊温泉みたいな感じです。

看板などは一切無いので、予め場所を把握していないと見つけるのが難しいです。
今回はここに何度か来た事のあるT-Kさんに案内して貰ったので、すんなりと辿り着く事が出来ましたが、もし私一人だけだったら、目の前まで来てもどこだか分からず、迷っていたかも知れませんね。

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内部は至ってシンプルです。
入って右手側にスノコが敷かれた簡易的な脱衣所があります。
その脱衣所の一角に「浄財」と書かれた料金箱があります。
特に金額は決まっていませんが、無料温泉ではありませんので、500円玉をひとつ入れておきました。

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お風呂は脱衣所のすぐ先、手作りって感じの素朴なものです。
温度低下を防ぐために発砲スチロールが掛けられているので、それを取り除いての入浴になります。

お湯は薄っすらウグイス色に濁る、見た目からしても分かりやすい塩化物泉です。
温度は少し温めで40度位。肌触りは少しペタペタで、ほんのり潮臭と金気臭がします。

源泉は象の鼻のように伸びたホース湯口からのダイレクト注入。
湯量は結構ありそうです。
勿論ですが循環なんかされている筈も無く、完全な源泉掛け流しです。
当然ながら塩素臭も無し。

出来る事であればゆっくりと浸かっていたかったですが、地元の方達に迷惑を掛けたくもないので、お湯はチャポンと浸かる確認程度で、物凄く手短に切り上げました。

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なお、ここを紹介する上では避けて通れない話なので、あまり面白くない話を書きます。

こちらの温泉はジモ専(地元の人専用で、部外者が入る事の出来ない温泉)ではありません。
入口の看板には「あくまでも地元の方の為の温泉です。しかし優しい方々は温泉好きな皆さんを笑顔で迎えています。地元の先客が居た時は「お湯を頂いてもいいですか?」等の声掛けをして下さい。」などと書かれています。
部外者を拒絶する文言は一切書かれていません。
ただ、実際は笑顔で迎えて貰える事は少ないようで、寸志を払って入浴していたら、地元の方に「ここはお前らが入って良い所じゃない!」と言われ、強制的に追い出されたなんて話もよく聞きます。
幸いにして私は追い出される事ありませんでしたが、私が入浴中に外で待っていたT-Kさんが、直後に来た地元の方に小言を言われていました。(そんな理由もあってすぐに出たのですが・・・)

それだけを書くと、ただの感じ悪い温泉で終わってしまうのですが、色々と話を聞くと、ちょっと根深い事情がありそうです。

そもそもこちらの温泉、元々部外者に開放されていて、今よりも分かりやすい看板などがあったそうです。
ただ、外から来る人達(一部の人だと思いますが)のマナーが悪すぎて、地元の方達の我慢が限界に達し、完全にジモ専になってしまいました。
通常、いったんジモ専になってしまうと、もうそのままで、ふたたび開放される事はありません。
でも、どういう経緯があったかは分かりませんけど、その後ふたたび一般開放されて今に至るのです。
一般利用可 → ジモ専 → 再開放と言う、珍しい経緯を辿った温泉なのですね。

でも、地元の方の中には再開放に納得されていない方もいるのでしょう。
その方達にとっては、今でも門は固く閉ざされた「部外者入浴禁止」のままで、浄財銭を入れているとか、マナー良く入っているとかは全く関係なく、部外者そのものが迷惑なのでしょうね。

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そんなわけで、私は一度入る事が出来たので、恐らくもう二度と行かないと思います。
「もう二度と行かない」なんて書くと、この温泉に対して否定的に聞こえてしまいそうですが、それを敢えて書くのは、それが私自身の為であり、部外者の入浴を望まない(一部の?)地元の人の願いだと思うからです。
この温泉を廃れさせる事無く維持されている方々には、素直な気持ちとして頭が下がります。
今回、お湯に浸からせて頂いた事についても、感謝しかありません。

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もしも私のページを見て「行ってみよう!」と思う方がいたら、くれぐれも下調べは入念に行い、そういう場所なのだと予め理解した上で訪問する事をお願いします。

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2023年 8月12日 - 初訪問・日帰り入浴

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