
カルシウム・ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉
(源泉名:小坂町八九郎温泉)
41.6度 / pH6.4 / H20.1.21
Li+ = 1.2 / Na+ = 555.9 / K+ = 38.9 / NH4+ = 2.4
Mg+ = 94.7 / Ca+ = 557.9 / Sr+ = 3.4 / Mn+ = 3.4 / Fe+ = 3.9
F- = 0.2 / Cl- = 904.2 / Br- = 1.2 / SO4- = 765.5
NO3- = 0.7 / HCO3- = 1277
H2SiO3 = 66.2 / HBO2 = 8.1 / CO2 = 805.4 / H2S = 0.1
成分総計 = 5090mg
秋田県鹿角郡小坂町某所
男女別 内湯
寸志
利用時間は要確認
(施設の性質上、常識のある時間帯での利用をお願いします)
小坂町の某所にある有名過ぎる秘湯です。
以前奥々八九郎に入った際、目の前まで来ており、その際は紅鮭だけ入浴しているのですが、私は時間の都合でパスしてしまいました。
それ以来とても気になっていた所です。
今回は紅鮭抜きの単独行動でしたが、気になったので立ち寄ってみました。
お風呂は通りから見える所にあり、ブルーシートが屋根代わりになっているため、傍目からは物置小屋に見えるものです。誰でも無料で入れる温泉として紹介される事が多いですが、私有地を通り抜けた先にあるため、まずは地元住人探し。
民家の軒先にオジサンがいましたので、早速声を掛けてみたところ、快くOKを頂きました。

ブルーシートの湯小屋はその民家の裏手を通り50メートル程先にあります。
小屋の周りは溢れ出た温泉成分で土の色が赤茶色に変色していました。
湯小屋から少し離れた所にも温泉が自噴している個所があり、未利用のまま、湯小屋の廃湯と一緒に流れ去っているではありませんか!
ナントモッタイナイ!
畑の一角から勝手に湧き出しているって感じで、驚きました。

さて湯小屋内部。覗いて見ると、オジイチャンが一人、ちょうどお湯からあがって服を着ている所でした。
「入って良いですか?」と聞くと、ニッコリ笑顔で「いいよぉ~」とのお返事あり。
私が服を脱ぎ、掛け湯して、ドボンと飛び込んでからも、オジイチャン、まだお着替え中。なんともゆっくりです。
「いつも入っているんですか?」と聞くと、「おらぁそごだぁ~」と、通り沿いの民家の方を指差しました。
「どっからぎだ~?」と聞かれたので、「東京です」と答えると、オジイチャン、ニコニコと笑顔。スローな会話ですが、何だか癒されます。
オジイチャン、その後もゆっくりゆっくりと着替えをして、5分後、頭からタオルを盗賊のように巻いて、農作業完全装備って感じの出で立ちになり、「ゆっぐりぃ!」と言うと、鍬を片手に湯小屋から出て行かれました。


さて、改めて浴室の雰囲気。実に手作り感あふれるもので、そのまんまビニール小屋です。
お手製の下駄箱や脱衣棚もあり、床には逆さにしたプラスチックの籠(?)が敷き詰められています。
湯船はコンクリート製のもので、3~4人も入ればせいぜいと言う広さ。
無色透明のお湯が張られており、湯口から凄い勢いでお湯がザブザブと注がれていました。
熱からず温からず、丁度良い適温で、湯量の多さと、利用者が少ないせいもあって、鮮度はこの上なく素晴らしいです。
お湯は金気臭が漂う素晴らしいもので、炭酸臭も確認出来ます。
肌触りはシットリする感じ。お湯からあがると、さっと汗が引いて清涼感があります。
湯口からの源泉を口に含むと、金気味と、シュワっとする感じの炭酸味を感じました。
いやぁ、ホント凄いです!
この日最初の立ち寄り湯でしたが、あまりの気持ちよさに思わずその後の体力を考えずに長湯してしまいました。
出来る事ならばこのままずっとお湯に浸かっていたい気分です。帰る時は少し後ろ髪引かれる思いでした・・・
ん~・・・なんか、こう言う長閑な温泉って良いですよね。
帰り際、先ほどのオジイチャンが農作業をされていたので、御礼を言ってから帰りました。
お湯の素晴らしさもさることながら、素朴さに感動した一湯です。
しかし、感動と同時に、自分のようなよそ者が訪れる事で、こう言う素朴さが少しづつ失われてしまうと思うと、少し残念と言うか、責任を感じます。
素晴らしいお湯で、とても気に入りましたが、なるべく再訪はしない方が良いかなって思っています。
いつまでもオジイチャンがゆっくりと気持ち良く浸かれるお湯であって欲しいですね。
これから訪れる方たちもマナー良く使ってくれればと切に願います。
2007-5/1
2024年 10月27日 - 再訪
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奥八九郎温泉で汚れた?体を洗い流すべく、八九郎温泉に立ち寄りました。
かなり久しぶりの再訪です。
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以前は路上駐車するしか無かった(地元の人も含めてみんな路上駐車してた)のですが、5~6台はゆったり停められる立派な駐車場が出来ていました。
そこから畑のあぜ道を歩いた先に温泉があります。


建っている場所は以前と変わらずです。
外見も以前と変わらず素朴ですが、屋根を覆うのがブルーシートでは無くなっていました。
しかもなんと、以前は混浴だったのですが、ちゃんと男女別になったんですね!


以前はありませんでしたが、気持ちの箱と言う料金箱がありました。
滅多に来る場所では無いので気持ち多めに入れておきましたよ!


脱衣所にはなんと成分表までありました!
奥々八九郎温泉や奥八九郎温泉には成分表ありませんので(分析くらいはしてるかもだけど)、具体的数値で見るとなかなか興味深いですね。
勿論ですが、加水、加温、循環、塩素消毒、全ての項目で無しです!

男女別になった浴室ですが、印象としては以前とそんなに変わっていません。
前回撮った写真と見比べてみて、男湯側が新しく追加されたのかな?
女湯側は覗いていないのでどうなっているか不明です。
お湯は相変わらず、最高の一言です!
42度適温、ざぶざぶ掛け流し、ハッキリとわかる炭酸臭と、金気臭。
鮮度抜群でフレッシュなお湯です。


お湯から上がるとサラっと乾くような清涼感があるんですよね。
炭酸泉によくある特徴で、肌がベタつかないので、個人的には大好きな泉質です。
湯口でお湯の臭いを嗅いでみたところ、炭酸で少し息苦しくなりました。
二酸化炭素の含有量が多いのが分かります。
口に含んでみたら金気味、それとは別に僅かですが舌先にピリピリくる炭酸を感じました。
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良いお湯でした!
きっとまた来ます!
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