アルカリ性単純温泉
(源泉名:岩下温泉旅館) 通常浴室側に掲示
26.1度 / ph8.9 / 掘削自噴 / 毎分4.8L / R1.11.28
Na+ = 35.8 / K+ = 2.1 / Mg+ = 0.5 / Ca+ = 8.4
F- = 0.3 / Cl- = 9.2 / NO3- = 3.7 / HS- = 0.1
SO4- = 21.6 / S2O3- = 0.4 / HCO3- = 69.1 / CO3- = 7.2
H2SiO3 = 56.3 / HBO2 = 0.4 / CO2 = 83.8
成分総計 = 298.9mg
アルカリ性単純温泉
(源泉名:岩下温泉旅館)霊泉側に掲示
28度 / ph8.7 / 自然湧出 / 毎分50L / R1.11.28
Na+ = 32.1 / K+ = 1.7 / Mg+ = 0.7 / Ca+ = 8.3
F- = 0.3 / Cl- = 8.7 / NO3- = 3.3 / HS- = 0.1
SO4- = 22.1 / S2O3- = 0.5 / HCO3- = 49.5 / CO3- = 12
H2SiO3 = 51.9 / HBO2 = 0.3 / CO2 = 103.6
成分総計 = 295.1mg
山梨県山梨市上岩下1053
0553-22-2050
男女別内湯・男女別霊泉
大人 500円、小人 400円
9:30 ~ 20:00 (土日祝、6月~10月)
15:00 ~ 20:00 (11月~5月)
各県にはご当地ヒーローがいます。
と言っても、ゆるキャラみたいに最近ぱっと出てきた人ではなく、歴史上の偉人の話。
例えば、宮城だったら伊達政宗ですし、鹿児島は西郷隆盛、高知は坂本龍馬、岩手であればもちろんみんな大好き大谷翔平ですよね。
そしてここ山梨と言えば、誰がなんと言おうとも武田信玄です。
言わずと知れた戦国自体の英雄ですが、私のような温泉マニアからしたら、あちこちに温泉を隠しまくった温泉コレクター(しかも秘密主義でちょっと意地悪)なわけです。
で、この岩下旅館。
信玄が隠したお湯かどうかは分かりませんが、古くから地元で愛される歴史のある温泉だそうです。
元々は地域の人の共同浴場として利用されていた温泉を明治期に先代館主が譲り受け、旅館としたそうです。
新館と旧館が並んでおり、新館にも温泉があるそうですがそちらは宿泊者専用。
立ち寄り入浴出来るのは旧館の方となります。
小川を挟んだ先にある趣ある旅館。
なんと国の有形文化財なのだそうですね。
早速中に入り声を掛けてみましたが・・・
無人です。
呼べと叫べど誰も出て来ません。
玄関先に電話番号の書かれた張り紙があったので、そこに電話をしてみましたが、私が掛けた電話が虚しく館内に響くだけです。
う~ん、仕方が無い出直そう・・・
そう思って駐車場に戻ると、入ってくる車が一台。
宿の人だろうと思って話しかけたら出入りの業者さんでした。
事情を伝えたところ、ご親切に社長の携帯にかけてくれて、「なんか玄関の所にお金置いて勝手に入って良いってさ」との事。
お陰でロストせずに済みました。
業者さん、社長さん、有難うございます!
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早速玄関先の受付みたいな場所にお金を置いて館内へ。
お風呂がどこだか分からずキョロキョロしながら、それでもすぐに見つける事が出来ました。
旧館ですので、全体的な造りはかなり古いですね。
でもしっかりと手入れされており、ボロさは一切ありません。
有形文化財と言うだけあって、実に趣あって素的な館内です。
ただの脱衣所ですら、レトロな雰囲気がとても素晴らしいです。
温泉猫による入浴方法紹介が何とも可愛らしいですね。
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浴室は男女別で、内湯が2箇所あります。
まず最初に入ったのは通常の浴室。
こぢんまりとしたもので、手前に2人分の洗い場、奥に湯舟が2つあります。
手前の湯舟は非加熱の源泉、奥の湯舟は加温浴槽です。
お湯は無色透明、湯口で嗅いでもほとんど臭いのしないシンプルなお湯です。
肌触りにもこれと言った特徴はありません。
悪い言い方をしてしまうと、あまり個性を感じないお湯。
でもこれが妙に気持ちが良いんですよね。
言葉にするのは難しいですが、とにかくお湯が綺麗で、浸かっていると幸せに包まれるような不思議な感覚があるのです。
こんなに小さな湯舟で、加温しているにも関わらず、湯口からはもったいない程にお湯が注がれていて、そのままの量が湯舟から溢れています。
加温掛け流しって奴ですね。もちろんですが塩素臭は一切しません。
非加熱湯舟の方もザブザブ掛け流しです。
源泉温度は26度、しっかり冷たいのですが、サウナに併設されている水風呂みたいな冷たさではなく、ザブンと浸かっても体への負担を感じません。
こちらの湯口からも新湯がザブザブと注がれています。
加温浴槽と非加熱浴槽、行ったり来たりすると実に気持ちが良いです。
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続いて入ったのは、脱衣所の目の前にある霊泉です。
脱衣所の目の前にあるので裸のまま移動出来そうですが、一応廊下を通るので、バスタオル巻きが推奨されています。
よくしつは階段の下ですが、一口の所の天井が矢鱈と低いです。
階段も急なので、大柄な私は屈みながら足元にも注意を払わなければならないと言う、なかなかに面倒な造りをしていますが、これはこれで物凄い風情があります。
歴史のあるお宿なられはって感じがしますね。
今から新しく、こんな造りの浴室が建てられる事は、恐らく無いと思われ。
ハッキリ言って大好きです。
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苦労して潜り抜けた先にある浴室はひとつのみ。
洗い場も無く、湯舟はひとつのみ。
張られているお湯は非加熱の源泉です。
脱衣所の前と霊泉の前に成分表が掲げられており、そのどちらも源泉名が「岩下温泉旅館」とありますが、こちらの方は源泉温度28度とあります。
成分分析を出した日付は一緒なのですが、数値が違うので、恐らく別源泉なのでしょうね。
とはいえ、入った感触は内湯の非加熱浴槽と同じです。
広々としている分、脚を伸ばしてゆっくりと入る事出来るのは嬉しいですが、加温浴槽へ行くにはまた狭い階段を登り廊下を渡る必要があります。
行き来を考えたら通常の内湯だけでも良いやって気もしますが、この風情も捨てがたい!
結局何度か行き来しながら気持ちの良いお湯を堪能しました。
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良い温泉ですのでいつ来ても楽しめると思いますが、真夏にこそ真価を発揮する気持ちの良いお湯です。
暑い日に再訪したいですね。
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2024年 10月1日 - 初訪問・日帰り入浴
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