熊本県

山川温泉共同浴場 (山川温泉) ★4.5

単純硫黄泉?

熊本県阿蘇郡小国町北里1395
0967-46-2113(小国町役場情報課観光係)
男女別内湯
大人 300円、子供 180円
7:00 ~ 21:00

わいた温泉郷のひとつ、山川温泉にある共同浴場です。

山川温泉と言えば、私が湯めぐりをはじめて間もない頃に山林閣に入った事がありますが、それ以来きたことがありません。
山林閣に入ったのはもう20年近く前なんですよね。時間が経つのは早いものです・・・

山林閣と言えば山川温泉に向かう途中に看板が沢山あるのですが、やたらと北海道直送のカニ料理を宣伝していたのをよく覚えています。
何で九州で北海道のカニなの!?と疑問を感じたのですが、20年経った今でも相変わらずカニ料理を宣伝していました。
いつの間にか廃業しているお宿なんかも結構ありますので、何も変わっていない事は良い事です。ちょっとひと安心。
今回は時間の都合で山林閣には再訪出来ませんでしたけど、きっとまたお邪魔します。

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さて、そんなカニ旅館の看板を見ながらたどり着いた山川温泉共同浴場。
メインストリートから外れた場所にあるので分かり難いですが、建物の屋根にデカデカと看板があるので、現地に辿り着いてしまえば見落とす事は無いと思います。

一時期はコロナでジモ専化していた事もあるようですが、コロナ騒動が少し落ち着いて5類になったお陰か、今では普通に余所者でも入浴出来ます。

でも、佇まいはまるでジモ専です。
建物入口には共同浴場利用者の名札がぶら下がっていて、外来で入浴する人用の料金が個が脱衣所の一角にあります。
外の看板には子供180円とありましたが、中の料金箱には150円とありました。アレ、どっちかな?
まぁ、大抵こういう時は高い方を払っておけば問題ありません。

・・・うちの子供×2は温泉めぐりに疲れたのか、車で留守番していると言ってついて来なかったんですけどね (´・ω・`)

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お風呂は共同浴場らしくシンプルに内湯のみですが、一言で言って、とても美しい浴室です!

浴室の半分を占める湯舟がひとつ、洗い場にはカランなどありません。
共同浴場の王道を行くシンプルな造りです。

ふと見ると、浴室の奥に椅子や桶があるのですが、これが綺麗に整頓され並んでいました。
地元の方達がマナーよく大切に使っているお風呂だというのが良く分かります。
この時は他に誰もいなくて私独りでしたけど、地元の人と一緒の時はもちろん、たとえ独りだとしても「お湯をお借りしている」と言う気持ちでマナー良く利用したいものですね。

と言う事で、朝から色々な温泉に入った後でしたが、念入りな掛け湯してから入浴。

お湯は光の加減か、少し青みがかって見える透明なもので、粉雪のような湯花が舞っています。
臭いはハッキリと分かる硫黄臭。私はよく「焦げ硫黄臭」って表現をしますが、ちょっと焼けたような、硫黄臭でもちょっと独特な臭いのするものです。
余談ですが、同じ硫黄臭でも「甘い硫黄臭」「苦い硫黄臭」「ガスっぽい硫黄臭」「コールタールみたいな硫黄臭」など、私が勝手にそう言っているだけかもですけど、色々とありますので念のため・・・

湯口からはザブザブと新湯が注がれており、注がれた分と同じだけが湯舟から溢れ去っていきます。当然ながら循環などしている筈もなく、完全な掛け流しです。
この一帯は地熱地帯ですので源泉温度が高いと思われ、もしかしたら加水はされているかもしれません。

湯口には飲泉用のコップが備え付けられており、それを使って少量飲んでみましたが、口の中に硫黄の苦みが広がります。
でもまぁ、意外と飲みやすくて、結構飲んでしまいました。

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肌触りは少しだけツルツル感があります。
詳細な成分表は無く、壁面に単純硫化水素泉と書かれた効用書が掲示されています。
いまで言うところの単純硫黄泉ですね。

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ふと湯底を見ると、白い湯花が沈殿していました。
これをかき混ぜてみるとパッと舞い上がり、さっきまでチラチラと舞う粉雪って感じだった浴槽内が吹雪みたいになります。
これはこれで綺麗です。
あくまで視覚的に楽しむだけで、お湯そのものに変化はありませんけど、ちょっと幸せな気分を味わえて良いですね!

スノーボールの中の雪をかき混ぜるがごとく、無駄に湯花を散らして遊んでしまいました。

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最初から最後までどなたにもお会いしませんでしたが、地元の方が大切にされているお風呂と言うのがビシバシ伝わってくる温泉です。

そんな貴重なお湯に浸かっている幸せを噛みしめながら、気持ち良く入浴出来ました。

きっとまたお邪魔します、ありがとうございました!

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2024年 1月5日 - 初訪問・日帰り入浴

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