単純硫黄冷鉱泉
(源泉名:塩山温泉 第2井)
23.8度 / pH10.1 / 動力揚湯 / H19.2.19
Li+ = 0.06 / Na+ = 45.9 / K+ = 0.3 / Mg+ = 0.01 / Ca+ = 1.1
Al+ = 0.05 / Fe+ = 0.04
F- = 1.8 / Cl- = 11.6 / OH- 2.1 / HS- = 2.4 / SO4- = 4.1
HCO3- = 36 / HPO- = 0.03 / CO3- = 27
H2SiO3 = 35.8 / HBO2 = 1.1
成分総計 = 169.4mg
山梨県甲州市塩山上於曽7
0553-33-2192
大・小内湯が2箇所(状況に応じて貸切利用)
大人500円、小人400円
9:00 ~ 17:00(4月~9月)
10:00 ~ 16:00(10月~3月)
リトルカブで行く山梨湯めぐりツーリングの第4湯目がこちら、井筒屋別館です。
直前に宏池荘に立ち寄り、次に入ろうと思って辺りを見渡してみましたが、どこにあるのか分かりません。
地図で見ると宏池荘のすぐ近くにあるはずなのですが、彷徨う事数分。
無駄に周辺をウロウロした後、再度地図を確認しようと宏池荘に戻ったのですが、なんと宏池荘から通りを挟んで目の前にありました。
ちゃんと看板もあって分かりやすい筈なんですけどね・・・
何故気付かなかったのか、我ながら謎です。
ひとつ言い訳をすると、自炊湯治の宿と言う事もあり、とても質素で目立たない建物です。
この建物をそのまま鳴子に持って行っても違和感が無さそうです。
東北にはこういう鄙びたお宿が沢山あるのですが、東京からもほど近い塩山に自炊湯治宿があったとは驚きです。
建物外観からの期待通り、玄関はまるで普通の民家みたいです。
立ち寄り入浴をお願いすると、とても感じの良いご主人がお風呂場まで案内してくれました。
他人とすれ違うのも際かなり気を使いそうな狭い廊下を歩き、しっかり手すりを掴んで慎重に降りないと階下まで転げ落ちそうな急階段を降りた先にお風呂があります。
旅行雑誌などで取り上げられる歴史の宿って、例えば箱根の環翠楼を挙げてみますが、立派な所ばっかりですよね。
それはそれで、私は大好きですけど、ここみたいな庶民的なお宿も、立派な歴史の宿だと思うんですよね。私は大好きです。
今からこれと同じ造りの宿が建つ事はありませんからね。
古い建物ですが、清掃などはちゃんとされている様子です。
案内してくれたご主人に通されたのは、小浴場の方。大浴場の方は準備が出来ていないのだそうで、貸切で利用して良いよとの事でした。
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折角だから、大浴場の方もチラ見させて貰いました。
床のタイルがなんとも美しいです。このお風呂にも入って見たかったなぁ~!
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小浴場の方もタイル張りですが、タイル張りの美しさは大浴場の方に軍配。
でも、極小湯舟は私の好みにピッタリです!
向かって左手側が源泉浴槽、右手側が加温浴槽。
加温浴槽の方には保温の為の板が掛けられていましたが、ご主人が脇に寄せてくれました。
立ち寄り入浴客のためにわざわざ、何だか申し訳ないです。
源泉は直前に入った宏池荘のものと同じ、塩山温泉の共有源泉。
ただ、これだけ小さな湯舟ですから、鮮度の違いは明らかです。
宏池荘のお湯も気持ち良かったですし、対応も良かったので比較をするのも辛いですが、小さい湯舟には敵いません。
源泉浴槽は25度、加温浴槽は40度前後。ふたつの浴槽を交互に入りながら、温冷浴を楽しむスタイルです。
硫黄臭がベースとなる温泉臭、僅かにツルツル感あり、泡付きは無し。
それほど癖の無い入りやすいお湯ですが、温泉の特徴もちゃんとある、気持ちが良いお湯です。
宏池荘でも感じたのですが、加温浴槽の方が少しツルツル感が強め。
どちらの浴槽も循環されている様子は無く、掛け流しです。
それぞれの湯舟には蛇口がついており、捻ると源泉が注ぎ足される仕組みです。
加温浴槽の方は蛇口を捻ると加温された熱湯が出てきます。
源泉浴槽と加温浴槽を行き来していると、自然と加温浴槽の湯温が下がるので、適宜熱湯を注ぎ足して適温に調整してあげる必要があります。
かなり狭い湯舟で、足を曲げて入らなければならなりません。でも、極小湯舟なのでお湯の入れ替わりも早く、鮮度は抜群に良いです。
源泉浴槽は入る度に浴室全体にお湯がザバーっとオーバーフローするのは爽快!
洗い場に置いてある桶などがプカプカと浮いて流されているのを眺めていると、妙に癒されるんですよね。
何度も出たり入ったりしていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
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浴後、加温浴槽の板を元あった通りに戻しましたが、番号が振ってあって分かりやすかったです。
手作り感あって、なんとも良い感じ!
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後日調べたら、食事付きのプランは無く完全に自炊オンリーの宿みたいです。
一泊3500円から宿泊出来るんですよね!
機会があれば1週間くらい湯治してみたいです・・・
こんなに素晴らしい湯治宿が、東京から僅か2時間の場所にあったなんて、驚きました。
温泉の世界はまだまだ奥深いと感じさせてくれた、貴重な一湯です。
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2022年 5月19日 ー 初訪問・日帰り入浴
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