単純硫黄冷鉱泉
(源泉名:塩山温泉 第2井) 23.8度 / pH10.1 / 動力揚湯 / H19.2.19
Li+ = 0.06 / Na+ = 45.9 / K+ = 0.3 / Mg+ = 0.01 / Ca+ = 1.1
Al+ = 0.05 / Fe+ = 0.04
F- = 1.8 / Cl- = 11.6 / OH- 2.1 / HS- = 2.4 / SO4- = 4.1
HCO3- = 36 / HPO- = 0.03 / CO3- = 27
H2SiO3 = 35.8 / HBO2 = 1.1
成分総計 = 169.4mg
山梨県甲州市塩山上於曽1959
0553-33-2033
男女別内湯・貸切露天あり(料金別途)
大人500円、子供200円
受付時間 8:00 ~ 12:00、13:00 ~ 19:00
利用時間 8:00 ~ 19:30
原付リトルカブで行く山梨湯めぐりの第3湯目がこちら、塩山温泉にある宏池荘です。
余談ですが、カブにはナビなんて立派なものはついていません。
今時はスマホで現在地とおおまかなルートが分かるので、道に迷う事もありませんが、常時スマホを眺めているわけにもいかず、「この道を10kmくらい真っ直ぐで、その先の太い道を右」くらいの情報を元に走る事になります。
これが結構不安になるんですよね。一本道を走っているだけなのに、「本当にこの道で合っているのかな?」「もしかしたら行き過ぎてないかな?」と、心配になってきます。
ま、そんな事も含めて、普段とは違う原付旅行は楽しかったりします。
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不安を感じながら走りましたが、気付いたら無事に塩山温泉に到着していました。
塩山温泉って、実は私はあまりよく知らなかったのですが、山梨では歴史の古い温泉だそうです。
開湯はいまから遡る事およそ650年前とされ、武田信玄公の隠し湯としても知られています。
温泉街と言うほどの街並みではありませんが、狭い範囲にお宿がチラホラとありました。
それにしても、信玄さんったら、すぐに温泉隠しちゃうんだから、意地悪ですよねぇ~!
温泉を隠すと言えば、平家の方々もすぐ隠しちゃうのですが、温泉を隠す選手権をしたらどっちが勝つんでしょうね?
閑話休題
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辿り着いた宏池荘ですが、通り沿いにある結構立派な建物です。
お宿の脇に駐車場があり、リトルカブを停めてふと見ると、「公衆浴場入口」と書かれた看板と狭い入口がありました。
宿泊と立ち寄り入浴で入口を分けているみたいですね。
「公衆浴場」と書かれているあたり、ご近所の銭湯としても利用されている様子が伺えます。
中に入ると、お婆ちゃんがポツンを座っていました。
入浴を申し出ると、お婆ちゃんニコニコしながら「今日はあなたが一番乗りですよ!」と言いながら、とても感じ良くお風呂まで案内してくれました。
まだまだコロナが世の中を騒がせている時期です。立ち寄り入浴なんて、きっと歓迎されないだろうと思っていたので、とても救われた気分です。
少し年季を感じる廊下と脱衣所ですが、綺麗に清掃されていて、とても印象が良いです。
お風呂は内湯のみですが、広々としていて使い勝手が良い造りをしています。
入って左側に洗い場が並び、右側に湯舟が2つ。
手前の小浴槽が非加熱の源泉浴槽、奥が加温浴槽です。
まずは加温浴槽。
外から差し込む光の加減か、それとも浴槽タイルの色かも知れませんが、ほんの少し緑色に濁って見えるお湯です。
加温に加えて循環がされているようですが、鮮度が悪いといった印象はありません。
肌触りはハッキリとわかるツルツル感があり、なかなか気持ちが良いお湯です。
湯口からは勢いよくお湯が注がれていますが、恐らくこれは循環されたものでしょうね。もしかしたら源泉も少しは足されているかも?
僅かに香る温泉臭は、恐らく恐らく硫黄臭が元になっていると思われ。
一部がジェットバスになっており、お湯が常に対流しているので、落ち着けるポジション探しをする必要があります。
ただ、少し薄暗い浴室の雰囲気が良く、体の力を抜いてぼんやりと浸かると妙に落ち着きます。
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手前の小浴槽に張られているお湯は非加熱の源泉です。
体感ですが、25度前後と思われ、ずっと浸かっていると体が凍えてくる温度です。
言う間でもなく、加温浴槽と比べるとこちらの方が源泉の特徴が分かりやすいです。
微硫黄臭、少しツルツル。
湯口から注がれる源泉を口に含むと、甘めの硫黄味がしました。
源泉浴槽と加温浴槽がすぐ隣り合っているのが嬉しいです。
源泉浴槽で体が冷えたら、仕切りを跨いで加温浴槽にドボン。充分に体があたたまったらまた源泉浴槽へ・・・
何度も往復していると、気付いたら結構な時間が過ぎています。
この後の湯めぐりの予定を立てていたので、本当であればサッとはいってサッと出る予定でした。
入浴前、お婆ちゃんの後についてお風呂に向かいながら、「すぐに上がったら、折角丁寧に案内してくれたお婆ちゃんに失礼だよなぁ~」なんて思っていたんですけどね~
結局そんな事は杞憂に終わりました。
思わず長居してしまう、気持ちの良い一湯でした!
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2022年 5月19日 ー 初訪問・日帰り入浴
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