単純温泉
(源泉名:三斗小屋4号噴気泉)
93度 / pH3.4 / 噴気注水造湯 / 毎分36.1L / 2019.7.22
Na+ = 3.4 / H+ = 0.4 / K+ = 0.9 / Ca+ = 6.2 / Mg+ = 1.6
Al+ = 2.1 / Fe+ = 2.3
F- = 0.3 / Cl- = 1.1 / SO4- = 63 / HSOL4- = 0.8
NO3- = 0.5 / H2SiO3 = 55.5 / H2S = 0.4
成分総計 = 139mg
栃木県那須塩原市三斗小屋温泉
090-8589-2048(衛星電話)
0287-73-4567(麓の案内所)
混浴露天・混浴内湯・女性専用内湯(内湯は宿泊者限定)
1000円
10:00 ~ 15:00 (コロナ期間限定? 不定休・時間変動あるため、要確認)
中国武漢で発生したコロナウイルスが世界中で猛威を振るい、はや1年半。
大きく被害を受けているのは飲食業ですが、観光業である温泉も同じく、旅行客の激減で大打撃を受けています。
耐えきれずに廃業してしまったお宿も数知れず、こんな時こそ泊まりに行って支援したい気もするのですが、感染拡大防止を考えるとなかなか身動きが取れないんですよね。
そんな最中でも何となく情報収集だけはしていたのですが、三斗小屋温泉の煙草屋旅館さんがコロナ期間限定で日帰り入浴をやっていると言う話を耳にしました。
三斗小屋温泉と言えば、那須の山中にあり、2時間くらいの徒歩でしか行けない秘湯です。
煙草屋旅館ともうひとつ、大黒屋があるのですが、本来であればどちらも日帰り入浴の受け入れをしていない所なのです。
後回しにしている間に子供が生まれて更に行き難くなっており、半分忘れていた存在でした。
折角の機会だからと、紅鮭と子供を家に残し、気の合う会社の同僚×2人と一緒に行く事にしました。
煙草屋旅館には立ち寄り入浴でお邪魔して、宿泊先は大黒屋と言う計画です。
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三斗小屋温泉までのルートは幾つかありますが、この日選んだのは峠の茶屋→峰の茶屋避難小屋→沼原Jct.→三斗小屋温泉のルートで、一番近い行き方です。
峠の茶屋は那須高原道路の終点に位置しています。ここに車を停めて、この先は歩きです。
前日まで雨が降ったり止んだりで優れない天気が続きましたが、この日は奇跡的に晴れて絶好の登山日和になりました。
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11時15分 – 峠の茶屋出発
序盤からいきなり登り坂です。
足場は階段状になっており、歩きやすい道ではあるのですが、結構な勾配があり運動不足な体にはしんどいです。
暫く歩くと景色が開け、左手側には茶臼岳(1915m)を望みながらの気持ちが良い道になります。
相変わらずの登り坂で、途中で休憩を挟みながらゆっくりと進みます。
ふと後ろを振り返ると絶景が広がっていました。
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12時15分 – 峰の茶屋避難所に到着
出発から1時間が経過。那須観光協会が発行しているガイドだと50分が目安との事ですが、少しだけ遅れ気味。
まぁ、初めて行くところだし、同行者もいますので、ペースはかなりゆっくりめに歩いています。私自身も最近は運動不足でしたので、無理はせずにって感じですね。
↓ 茶臼岳
来た道を振り返るとやっぱり絶景。
紅葉の時期になると多くの登山客で賑わうそうですが、それも納得の光景です。
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12時30分 – 峰の茶屋避難所を出発
ここから先は下り坂です。
峰の茶屋付近はちょうど尾根状になっており、物凄い強風が吹き荒れています。
そんな強風の中で待ち構えていたのが、滑落したら真っ逆さまの斜面。
足元を気を付けながら歩き、しばらく下っていくと避難小屋が出てきました。
避難小屋から先は下り坂です。
途中で岩肌むき出しで足場の悪い箇所もありましたが、比較的なだらかで歩きやすい道が続きます。
13時25分 – 沼原Jct.に到着
ガイドだと35分と書かれていた道のりですが、50分もかけてしまいました。
途中の避難小屋でゆっくりしすぎたかな?
沼原Jct.から先も緩やかな下りで歩きやすいです。
眺望が全く無い道で、ここ数日降り続いた雨の影響で空気が少し重く、ぬかるんでいる箇所もあります。緑に囲まれていて気持ちが良い道なのですが、空気がもう少しカラッとしていたら最高だったんですけどね~
ガイドと同じ、ほぼ20分で三斗小屋温泉に到着しました。
登山口を11時15分に出発し、到着は13時50分。途中休憩を挟みながらですが、トータルで2時間35分の道のり。辿り着いてみたら、まだまだ歩けるほどに体力は残しておりましたが、やっぱり遠かったですね~
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さて、写真では何度となく見ている「煙草屋旅館」と書かれた看板ですが、こうして実際に辿り着いて本物を見ると、やっぱり嬉しいもんです。
少し意外だったのは、もっと開けた所にあると思っていましたが、結構な山間でした。
ちなみにですが、携帯の電波は全く入りません。
ここまで来て日帰り入浴やっていなかったらどうしよう・・・?
一瞬そんな不安もよぎりましたが、入口にしっかりと日帰り入浴やっている旨の張り紙があって一安心!
ちなみに、煙草を切らしていた同僚が「煙草は売っていますか?」と聞いたところ、宿のご主人「うちは煙草屋だけど煙草売ってないんですよね~! 旅館って名前だけど旅館じゃなくて山小屋ですし!」と言って笑っていました。
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ここ煙草屋旅館さんには、名物の混浴露天風呂のほかに、混浴の内湯と女性専用の内風呂があります。
ただ、男性が利用できるのは露天風呂のみ。女性は露天風呂か女性専用の内風呂から選べるようですが、混浴の内風呂は宿泊者専用なのだそうです。
まぁ、そこはそれ、全部入りたければ宿泊しなくちゃって事ですよね~
露天風呂はお宿の母屋からほんの少しだけ歩いた先にありました。
先客無し! 眺望の良い素朴な露天風呂です!
湯舟は大小の2槽に区切られており、仕切りの中で繋がっている仕組みです。
湯口のある狭い方が熱めで44度前後、広い方が温めで42度位に調整されていました。
まずは広い方。
少し泥っぽく濁るお湯で、肌触りは少しキシキシ系です。
匂いは少なく、僅かに土類臭を感じる程度。
お湯から上がると、不思議と肌がサラリと乾きます。
成分を見ると単純温泉。沢水に噴気を当てて作る造成泉のようです。
造成泉自体は、箱根の大涌谷や岩手の八幡平などにもあり、地熱を利用した温泉として昔からあります。
肌触りがサラサラ系になる事が多いような印象を持っているのですが、気のせいかな・・・?
湯口がある熱めの方にも入ってみました。
ちなみに、2本ある湯口から注がれているお湯は、どちらも温めで、30度前後です。
熱いお湯はそれとは別のもう1本、浴槽内にダイレクト注入されていました。
どのような仕組みかは分かりませんが、温度の異なる源泉をブレンドする事で適温に仕上げているのでしょうね。
温めと比べると鮮度は断然に熱めの方が良いです!
こちらの方がお湯の特徴が分かりやすく、ほんの僅かですが硫黄臭も感じます。
久しぶりに長い間歩いて少し疲れていたので、最初のうちは温い方ばかりに入っていました。
そろそろ出ようとなって、最後にちょっと確認程度で熱い方に入ったのですが、これほどまでに鮮度が違うのであれば、最初から熱い方に入っておけば良かったと少しだけ後悔しました。
まぁ、温めの方は温めの方で、とても気持ちが良いお湯でしたけどね。
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浴後、500円払って缶ビール(エビス350ml)を頂きました。
恐らく沢水で冷やしていると思われ、キンキンとまではいかず、冷えてはいるものの少しだけ温めです。
でも、こんな山の中まで運んだであろうビールが1本500円と言うのは、思いのほか安いです。
宿を後にする際、ご主人に話を伺うと、日帰り入浴の期間は特に定めていないそうです。
もしかしたらコロナが落ち着いた後も日帰り入浴の受け入れを続けるかも知れないと仰っていました。
もしそうなったらそうなったで、山登りをする人からするととても有難い話ですね!
今回は立ち寄りなので内風呂に入る事が出来ず、後ろ髪を引かれる思いでお宿を後にしました。
今回は大黒屋での宿泊ですが、次回は紅葉などの景観が良い時期にもう一度山を歩いて、ここ煙草屋旅館にも宿泊してみたいと思いました。
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2021年 7月7日 ー 初訪問・日帰り入浴
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