大分県

捜索に1時間掛った秘湯 (?温泉)

単純温泉
37.3度

大分県由布院市某所
男女別内湯
寸志 (100円以上)
営業時間 常識の範囲で

湯布院市の某所にある温泉です。
事前におおよその場所を把握しており、後は現地に行って湯小屋を見つけるだけ・・・と、思っていましたが、なかなか見つけることが出来ずに、気付いたら1時間以上捜索をしてしまいました。
やっと辿りついた時は、それだけでもう大満足、感激です!
ナビなどで目的地をセットして、後はそこへ向かうだけと言うのは、非常に楽で助かるのですが、たまにはこうして探し回ってみるのも楽しいです。発見した時の喜び度合いが違いますからね!

なお、この温泉は、一部のネットでは地元民専用として紹介されていたりします。
私が現地で確認した限りでは、ジモ専ではありませんでしたが、マナーを守れない人は誰であろうが利用禁止と言う所でした。
不特定多数がいつでも閲覧出来る状態にしておくのはどうかとも思いましたので、伏せ字で紹介させて頂きます事をご了承下さい。

さて、そんな苦労の末に辿りついた、ココ。手造り感溢れる建物で、ぱっと見ても共同浴場と言う雰囲気はありません。
道に迷わない限り、たまたま偶然通り掛かる事は絶対にあり得ない場所にありますが、仮にそう言う事があったとしても、これが温泉だと気付く人は稀だろうと思います。
建物の外壁に看板や説明書きが書かれています。色々と注意事項が多く、マナーが守れない人には来て欲しく無いと言うのが、ハッキリと読み取れる内容です。
マナーが守れない人は、温泉に限らず迷惑な訳ですが・・・
みんながちゃんとマナー良く入っていれば、こんな注意書きがは不要なのですよね。

内部は、脱衣所と浴室が一体型の、とても渋い造りをしています。手作り感溢れる実に素朴で痺れる造りです。
ただ、暫く利用者がいなかったのか、少し荒んだ感じです。
入り口の注意書きに、一日一善運動と書かれていたので、利用させていただく感謝の気持ちを込めて、とりあえず備え付けのホウキで埃を払い、散乱していたマットを直しておきました。

肝心のお湯は、うっすらと茶褐色をした、透明な物です。お湯の温度は35度くらいでしょうか。ずっと入っていても体は冷えませんが、温まりもしません。不感温度マイナス1度って感じです。
源泉温度が低いらしく、普段はボイラーで沸かして入るようです。
沸かし方の説明も書かれていたような気がしますが、そこまでする必要は無いと思い、今回は何もせずそのまま入浴。

お湯の臭いは、ほんのり甘いモール臭。それに、僅かながら鉱物臭が加わっている感じです。肌触りは少しキシキシ系。モール泉なのでツルツルかと思いきや、ちょっと意外です。
湯口は浴槽の中にあり、結構な湯量があります。暫くじっとしていると、体毛に細かい気泡が付着しました。
誰も利用しない間も、豊富な湯量でずっとお湯は掛け流しにされていたようで、一切汚れがなく、清潔そのものです。
脱衣所が埃っぽかったので、この鮮度の良さは少し意外に感じてしまいました。

それにしても、1時間も探してやっと見つけたお湯は、格別の入り心地ですね!
湯口が浴槽内にあるため、浴室内は静まり返り、お湯の表面が鏡のようです。
加えて、この温めのお湯に浸かっていると、眠気に襲われます。お湯にボーっと浸かっていると、過ぎる時間の事を忘れてしまいそうです。
ただ、程なくして、温いお湯があまり得意で無い紅鮭が上がると言い出し、私のまどろみの時間も終了。
お湯から上がると、少し肌寒さを感じましたが、この日は5月上旬にしてはかなり暖かい日だった事も手伝って、サラリとした浴後感で気持ちが良かったです。

この施設を開放し、維持して下さっている持ち主の方に感謝します。
夏になったらもう一度再訪したい所ですが・・・いかんせん遠いです。
暫くの間は思い出の中だけに大切に残しておきたいと思った、素敵な一湯でした。

2010-4/30

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