アルカリ性単純温泉 (浅間温泉混合泉)
(山田温泉、2号源泉、4号源泉、大下源泉の混合泉)
49.7度 / ph8.9 / 815L(混合槽における分析)
Na+ = 88.5 / Ca++ = 34.1 / Cl- = 33.7 / HS- = 0.33
SO4– = 197.5 / HCO3- = 22.6 / H2SiO3 = 38.5
H2S = 痕跡 / 成分総計 = 422mg
長野県松本市浅間温泉3-13-18
0155-42-2220
男女別内湯
500円
13:00 – 21:30 (現在は組合員のみ利用可)
今回、長野の共同浴場をするにあたり、一番行きたかった場所がここ、「北せんきの湯」です。
浅間温泉には沢山共同浴場があるのですが、その殆どが地元の人とか、組合員でなければ入れない、通称「ジモ専」と呼ばれるものばかりです。
その中にあって、数少ない、観光客でも外来入浴が出来る貴重な共同浴場なのですが、それも今月いっぱいで、2006年の10月以降は、会員制のジモ専になってしまうのですね。
なので、そうなる前にと、急遽、慌てて行って来た次第なのです。
場所は、北せんきの湯と言う名前の通り、「仙気の湯」から少し北に位置する路地裏にあります。
実に分かりにくい場所にあり、かなり念入りに場所を調べてから、地図も持参して行って来たのですが、それでも多少見つけるのに戸惑いました。
入浴料は200円で、料金は通り向かいの民家に置いていく仕組みです。
民家に入ると、料金を入れる為のお盆があり、先客のものと思われる100円玉が幾つか置かれていました。
何ともおおらかで微笑ましいですね。
路地裏を進むと、民家の裏庭のような所に出て、そこに共同浴場がポツンと建っていました。
男女別の立派なものですが、こんな場所にあるなんて・・・
だいたいどんな所かは調べたうえで来ていますが、実際目の当たりにすると、やっぱり感動を覚えます。
さて、お風呂ですが、ちゃんと男女別に別れています。
脱衣所と内湯だけある、いかにも共同浴場と言った感じのシンプルかつオーソドックスな造りをしています。
浴室には湯船がポツンとひとつ。浴室自体はタイル張りで、若干安っぽさすら感じてしまうものですが、湯船が木造で何ともいい感じになっています。
お湯は無色透明で、消しゴムのカスのような白い湯花が沢山舞っていました。
お湯はちょっと熱めに調整されており、石膏臭と硫黄臭の混じる、特徴を感じるとても気持ちがいいものです。
お湯の調子がすこぶる良く、実に気持ちが良いです。それもその筈、脱衣所には張り紙があり、
「お湯の質を損ねるので加水のしすぎ厳禁」「熱いなら、他所の温い共同浴場へ行け」(意訳)と言う内容の事が書かれているのです。
そりゃ、お湯が言い訳だわ。納得です。
熱いですが、じっくり入っていると、温泉成分が皮膚と通して体の芯まで沁みこんで来るような感じがし、実に心地が良いです。
お湯の良さと、もう二度と入れないかも知れないと思うと、なかなか上がることが出来ません。
お湯に入ったり、洗い場で涼んだりと、出たり入ったりしながら、最初で最後の入浴を存分に楽しみました。
最後に、湯船に頭を深く下げてから、その場を後にする。
別に無くなってしまう訳ではないんですけどね。もう入れないと思うと、一抹の寂しさを感じます。
ギリギリのタイミングでしたが、入れて本当に良かったです。
今後はジモ専として、引き続き人々に愛される共同浴場であって欲しいと思いました。
ちなみにですが、具体的にどう言うジモ専になるかと言うと、今後は月額使用料の2500円を払えば、支払い月の入浴が出来るようになるとの事です。
という事は、どうしても日帰り入浴したければ、2500円握り締めて行けば良いって事ですね。
悔しい思いをしている人には朗報かも知れません。
まぁ、私はそこまでして入ろうとは思いませんが、どうしても気になる方は、そう言う手段もあるって事で・・・
(どうでも良いですが、私は、もしあの幻の共同浴場「○部城」に、かつてあった姿のままで入れるなら、10倍の25000円でも払って良いと思っています。無理なんですけどね。(涙))
2006-9/24
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