ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
(渋大湯)
詳細不明、真下の源泉、地獄 谷、寺湯の3つの混合らしい
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏
男女別内湯
ジモ専 (渋宿泊者は鍵を借りて利用可能)
6:00 – 22:00
渋温泉に9箇所ある共同浴場のひとつです。
基本的に外来入浴不可なのですが、渋温泉に宿泊した人に限り、旅館で鍵を借りて湯めぐりする事が出来ます。
名前の通り大湯で、9箇所ある渋温泉共同浴場の中心的存在です。
九番湯とも呼ばれるが、結願湯(けちがんゆ)と呼ばれ、湯巡りで最後に入る場所とされています。
いわばボスキャラ的存在とでも言いましょうか。
他の共同浴場とは少し違った扱いです。
しかし、「いかにも大湯でございます!」と言うような、威風堂々とした佇まいかと言うと、意外にも控えめで、メイン通りから少し階段を下りた、ちょっと地味な場所にあります。
この造りには参りました。私の鄙び好みをくすぐる実に秀逸な構えをしています。
この渋大湯、実は2年ほど前に訪れており、久しぶりの再訪となりました。
以前と全く変わらない佇まいがどこかホッとさせられます。
脱衣所を挟んで内湯と蒸し湯があります。蒸し湯の扉が隙間だらけなせいで、脱衣所はまるで熱帯雨林のごとく、常に湿気と熱気で篭っています。
内湯浴室の方がカラっと乾燥しているような状態で、浴後の汗が止まらないのが難点。
構造的欠陥とも言うべきか・・・?夏場だからそう感じるだけで、冬はかえってそれが有難いのかも知れませんけれども。
内湯浴室は、中央に浴槽がでーんと構える、とても立派なものです。
湯船は2つに仕切られていますが、浴槽内で繋がっています。
本来であれば、湯口側が熱めで、仕切りを跨いで適温となる筈ですが、私が訪れた時間は開湯間もない早朝だったせいか、どちらも変わらぬ熱めで、およそ45度くらいあるのではないでしょうか。
黄土色に濁るお湯で、9箇所ある共同浴場で唯一の濁り湯です。
お湯は土類臭と金気臭の混じる、見た目から想像出来る通りのものです。
ペタペタする肌触りがあり、肌にお湯の幕が張るような、しっとり纏わりつく印象です。
温度が高いせいもあり、体の芯からしっかり温まり、搾り取られるように汗を掻きます。
お湯に浸かっているとベタベタする感触がありますが、あがると肌がサラリと乾きます。
浴室内の換気は悪くないので、出たり入ったりを繰り返すととても気持ちが良いです。
久しぶりの渋大湯、さすが、大湯と名前を冠するだけあり、他と一味違った、素晴らしさを満喫する事が出来ました。
ただ・・・何とかして欲しいのが、熱帯雨林状態の脱衣所。
折角肌がサラリと乾いたのに、ココでモタモタ服を着ていると、一度止まった筈の汗が再度噴出し、暑苦しい状態で外に出ることになってしまいます。
それ以外が完璧に素晴らしいだけに、唯一それだけが残念・・・
ともあれ、渋温泉9箇所のボスキャラとして相応しいだけの風情とお湯を持つ、素晴らしい一湯でした。
2007-7/15
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