東京都

ゆ~シティー蒲田(黒湯の温泉) ★2.5

重炭酸ソーダ及びメタケイ酸 (冷鉱泉)

東京都大田区蒲田1-26-16
男女別内湯 ・ 露天(?)
03-5711-1126
400円
11:00 – 24:00

JRの蒲田駅から徒歩で5分程の位置にある温泉銭湯です。
周辺は商店街、建物はマンションの一角という、温泉とはまるで縁遠いような場所にあるのですが、これが天然温泉と言うから驚きを隠せません。
周辺の建物に不思議なくらい溶け込んでおり、興味が無い人は目の前を通っても気にも留めないのでは無いでしょうか。
私も、昇り旗があったことと、あらかじめある程度の場所を調べてから来ましたので、あまり迷う事無く見つける事が出来ましたが、何の手がかりも無しに探せと言われると、かなり困ってしまいそうです。

建物の中はと言うと、温泉銭湯と呼ぶには綺麗過ぎる内装と、狭いながらにも使い勝手の良い受付周りで、ちょっとビックリします。
カラオケ施設でもあるのでしょうか。受付正面の階段上から気持ち良さそうに歌う演歌が聞こえてきました。

肝心の浴室ですが、これまた広くは無いのですが、小奇麗にされており、清潔感溢れる造りをしています。
しかし、そこはそれ、銭湯なので、シャンプーなどの備え付けはありません。
地元の方たちでしょうか、お風呂セット持参で訪れている方が殆どでした。

浴槽は、寝湯、ジャグジー、電気風呂など、結構沢山の種類があります。
それらの浴槽に張られたお湯は全て水道水の沸かしで、温泉ではありません。
温泉はその奥、「露天風呂」にありました。

さて、露天風呂に張られた黒湯ですが、これまた真っ黒で透明度3cm未満と思われる、まるでコーヒーのような茶褐色をしたもので、ジャグジー循環利用されています。
残念ながら、かなり強めの塩素臭がして、お湯そのものも相当に劣化している印象を受けましたが、ぬめり感はある程度残っていました。
臭いはきつい塩素臭の影に隠れてしまっていますが、僅かに甘いモール臭がある事を確認出来ます。

折角来たのだからと、結構な時間をそこで粘りましたが、もう少しお湯が新鮮だったらなぁと痛感。
源泉そのものが良さそうなだけに、余計に残念でなりません。

ところで、この露天風呂、実に閉鎖的な造りをしています。
四方壁に囲まれ、最初、どこがどう露天風呂だかサッパリ分かりませんでした。
湯船に浸かり、上を見上げてみると、天井の一部がぽっかり空いている事に気が付きます。
生憎その日は雨が降っていたので、青空は見えませんでしたが、確かに空が見えます。
「おぉぉぉ・・・!?確かに天を露(あらわ)にしているぞ!」と、言うことで、嘘も偽りも無い露天風呂なのですが・・・
こんな閉鎖的で開放感無い露天風呂、はじめて見ました。

お湯の黒さだけでも結構驚きますが、この露天風呂の閉塞感は実に衝撃的です。
まぁ、お湯が新鮮じゃ無かったとか、必ずしも大満足という事にはなりませんでしたが、この驚異的とも言える閉塞間漂う露天風呂に入る事が出来たので、「来て良かったなー」と、妙に清清しい気分で家路に着きました。

2005-9/24