栃木県

北温泉旅館(北温泉) ★4.5

単純温泉

栃木県那須郡那須町湯本151
混浴内湯 ・ 混浴露天 ・ 男女別浴室 など
0287-76-2008
入浴 : 700円
最終受付 午後4時

北温泉は、那須湯本温泉の殺生石の先、那須高原道路を走った先にある秘湯として知られる一軒宿です。
北温泉の駐車場に車を停め、ハイキングコースのような細い道を歩くことおよそ5分。目的の北温泉旅館は、山間の川沿いにありました。
長い歴史を感じさせる、風情のある湯治宿です。

旅館の入り口には、日帰り入浴客用の自動券売機があります。
ここで入浴料を払い、靴を脱いで旅館の中に入ります。
館内は薄暗く、所狭しと民芸品などが置かれています。
私が訪れた日は日曜日という事もあり、既に多くの人が訪れていました。

北温泉には数多くの浴室があり、その全てに入るのはなかなか大変そうです。
今回私が利用したのは、北温泉を紹介する雑誌などで必ず登場する「天狗の湯」と、天狗の湯の隣にある「打たせ湯」と「家族風呂」です。

最初に利用したのは天狗の湯。名前の通り巨大な天狗のお面(?)が浴室内にあり、入浴する人を睨みつけています。
どういう謂れか、子宝の湯としても知られており、浴室内には沢山の絵馬が掛けられていました。
天狗と絵馬の、風呂場に似つかわしくない組み合わせ。ハッキリ言って、風情の有無と通り越して、一種異様な光景です。

お湯は無色透明の単純温泉で、湯温43度で少し熱め。
浴感はあまりありませんでしたが、思わず笑ってしまうほどの豪快な掛け流しで、とても気持ちよく入浴する事が出来ました。
ただ、この天狗、夜中一人で入浴していると、目玉が動きそうでなんとも不気味です。心臓が弱い方の独り入浴はあまりお勧め出来ません。

天狗の湯の隣には、打たせ湯があります。別名、「不動の湯」もしくは「滝湯」一旦建物の外に出る必要がありますが、隣り合っているので、服を着なおす必要はありません。
こちらの打たせ湯、事前に聞いていた話では物凄い湯量で肩が痛くなるほどだと聞いていましたが、私が訪れた日はチョロチョロといった具合で、ちょっと元気がありませんでした。
日によって湯量が違うのかな?
お湯が温めなので、頭からかぶっていると何となく気持ちが良いです。

打たせ湯のさらに奥には、通称「家族風呂」があります。別名「ぬる湯」こちらも隣り合った建物にある為、打たせ湯から裸のまま移動可能です。
湯船は非常に小さく、見知らぬ人同士で一緒に入るには息苦しい大きさのです。
手前が寝湯、奥が肩まで浸かれる深さの浴槽になっている為、余計に窮屈に感じます。
お湯は若干ぬるめで、およそ38度前後。お湯は天狗の湯と同じく、無色透明無味無臭の特徴が無いものでしたが、熱く無いのでゆっくり出来て、なかなか心地が良かったです。

今回私が利用したのは以上3箇所のみ。
ほかにも、北温泉を代表するプール状の大露天風呂「泳ぎ湯」や、その隣にある混浴内湯の「相の湯」、男女別露天風呂の「河原の湯」などがあるのですが、同行したのがあまり乗り気でなかった父親だったため、入浴せずに帰りました。

ちなみに、大露天風呂ですが、旅館の入り口すぐそばにあります。
このプール風呂に限らず、北温泉のほとんどは混浴なのですが、プール風呂に限っては水着での入浴も可能らしく、水着着用で利用している女性を何人か見かけました。
(当然裸で利用する男性の姿もチラホラ・・・)
子供用の滑り台などもあり、風情はあまり無さそうですが、夜中星を見ながら入浴すると気持ちが良いかもしれません。

館内の雰囲気もなかなか面白い所なので、機会があれば宿泊してみたいと思いました。

2005月 5月7日 - 初訪問時のレポート

2014年 8月12日 - 宿泊

間もなく1歳の誕生日を迎える娘と一緒に入れる温泉を探していて、ふと思い出したのがここ、北温泉。プールがついているから遊べるんじゃない!?
と言う事で、宿泊してきました。

早めにチェックインをして、プールで遊ぶ。
チェックアウト後もお好きなだけ遊んで行ってと言うご厚意に甘え、翌日もプールで遊ぶ。
子供が生まれた事で以前のようにストイックな湯めぐりは出来なくなり、少し欲求不満もありますが、温泉と家族サービスの両立が出来てとても満足度が高い一泊でした。

温泉は勿論極上でした!
湯量豊富! ドバドバ掛け流し! 風情も最高で、館内でプチ湯めぐりが出来るのもポイント高いです。
私はやっぱり天狗の湯が一番好きでしたが、プールの脇にある相の湯も捨てがたいですね!
ここにはまた宿泊で来るような気がします。
その手前に最大の難敵、雲海閣の誘惑を突破しなければならないので、次はいつになるか・・・ ですけどね。

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↑ 豪華さはありません。でも、新しく作られた高級旅館には絶対に真似の出来ない、歴史を感じさせる風情があります。

↑ 北温泉のメイン浴場、天狗湯。湯屋の造りと天狗に目が行きそうですが、特筆すべきはそのお湯の鮮度です。ドバドバ掛け流しで気持ちが良いお湯です!
ほんのり温泉臭+金気臭を感じますが、クセが少なくて気持ちの良いお湯です。

↑ 天狗湯からそのまま行けるぬる湯と打たせ湯。温めなので気分転換になりますね。

↑ 川を眺めながら入れる河原の湯。明治に入ってから作られた「新しい」浴場なのだそうです。男湯の目の前には滝があります!

↑ 女性専用の目の湯です。展望風呂になっているようですが、夜だから何も見れませんでした・・・

↑ 温泉プールです、水着着用OK! 初日と2日目はここでたっぷり泳いで遊びました。少し温めなので泳いでも茹で上がる事はありません。

↑ 泳ぎ湯の隣にある小さな湯小屋、混浴です。天狗の湯に次いで風情が良いです! 個人的には天狗湯と甲乙つけ難い程に気に入りました!

2021年 8月11日 ー 再訪・宿泊

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中国武漢を発生源として世界中に拡散され、甚大な被害を与え続ける新型コロナウイルスの影響で、外出自粛が叫ばれる毎日。そんな最中でも世界中からアスリートを招いてオリンピックはやったんですよね。
で、オリンピック閉会式の翌日、IOCのバッハ会長は楽しそうに銀座をブラブラとお出かけ。
多くの人が「え?選手にはプレーブックで観光すんなとか言ってるのに、お前は自粛しないのかよ!?」と感じた事だと思いますが、丸川珠代五輪担当相によると、「不要不急かどうかは本人が判断すべきだ」なのだそうです。

実は、我が家も子供の夏休みくらいはどこか行きたいねって思って、早い段階から行動範囲を絞って那須オンリーの3泊を予定していたのです。
でも、こんなご時世だし、やっぱり取りやめた方が良いのかと最後まで迷いつつ、子供の夏休みに思い出くらいは残してあげたいってなり、後ろめたい思いで行く事にしたんですよね。
そんな矢先に、不要不急の判断は本人がすべきとの発言です。「うん、これは必要緊急と判断したんだから何も間違ってない!」と、胸を撫でおろす事が出来ました。
国境を跨いで繁華街の銀座観光が許されるのですから、県境を跨ぐ程度で人気の少ない秘湯へ行く事も当然許されますよね? 丸山さん、ありがとう!

あ、ちなみに、私達夫婦は2回のワクチン接種を終えています。

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と、つまらない前置きをしましたが、久しぶりの北温泉です。
お目てはプール。水着と浮き輪を持って準備万端です!

ただ、前回来た時は温めだったのに、今回は42度はあります。普通のお風呂だったら適温だけど、プールとして入るにはかなり熱い。
子供達はそれでも楽しそうに浮き輪で遊んでいましたけどね、私はプールにはなるべく入らず外から見守りました。

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前回訪問時にもいたモモちゃんとは別に、にゃんこが1匹増えていました。
マルちゃんと言うそうです。
とても懐こくて結構近寄ってきますが、調子に乗ってあまり弄りすぎると噛まれますので注意。
モモちゃんとは年が離れているので気が合わないらしく、お互い距離を置いている感じでした。

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いつ入っても鮮度・風情抜群で気持ちの良い天狗の湯。

今回は三脚を立てて15秒~30秒の長時間露光で撮影してみました。
夜中に風呂場で三脚を立てて一眼で真剣に写真撮っている人、怪しすぎます。私がそんな客を目撃したら、気付かれないように来た道を引き返し部屋に戻ります。
幸いにして、撮影中に来たのはモモちゃんだけで、他のお客さんは誰も来ませんでした。

長時間露光によるノイズが出ていますが、修正するのが面倒なのでそのままです。(´・ω・`)

ここ最近、世の中の仕組みが随分と変わってしまい、息苦しいですよね。
でも、ここ北温泉は、時計の針が止まっているかのようで、まったく変わっていませんでした。(あ、プールはちょっと熱かった)

那須と言えば鉄壁のガード雲海閣があるので、次に北温泉に来るのはしばらく先になりそうですけど、きっとまた泊りに来ます。

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なお、北温泉では現在、食事付きの宿泊は受け付けておらず、素泊まり・自炊のみの受け入れとなっています。
これもコロナの影響なのでしょうか・・・?
早く収まって、当たり前だった日常が戻る事を祈っています。

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