福島県

旅館二階堂 (微温湯温泉) ★4.5

酸性-含鉄(II、III)- アルミニウム-硫酸塩温泉
(ぬる湯) 31.8度 / ph2.9 / 194L / 天然湧出
Na+ = 38.6 / K+ =13.8 / Ca++ = 53.8 / Fe++ = 28.2
Fe+++ = 34.3 / Cl- = 59.8 / SO4– = 646.5
HSO4- = 27.4 / H2SiO3 = 156.1 / CO2 = 239.8
成分総計 = 1379mg

福島県福島市桜本字温湯11
024-591-3173
男女別内湯
500円
10:00 – 15:00 (冬季閉鎖)

念願だった微温湯温泉の旅館二階堂、遂に入浴を果たす事が出来ました。
結局、9月に突入してしまい、私が利用した際は、雨が降る肌寒い日でした。
ナビに登録し、案内どおりに車を走らせる。手前5kmほどの所から、すれ違い出来ない程の細い山道になり、それでも暫く走り続けると、手前3kmほどの所から未舗装のダート道になってしまいました。
折りしも、日は既に落ち、雨が降りしきる悪天候でのドライブです。
狭い道や悪路は走りなれている私ですが、かなりのシンドイ行程です。
上り坂も急になり、途中からギアを1速にしなければ走れないほどになってしまいました。
「このまま道が行き止まっていたらどうしよう・・・」なんて事を考えながら進むと、手前1kmほどの所で舗装道路に出て、その後はスイスイと進める状態に。
どうやら、迂回すれば舗装道路だけでたどり着く事が出来たみたいですね。
なーんだ、最初っからそっちを走れば良かった。

やっとの思いでついた二階堂旅館は、期待した通りの、風情良く鄙びた湯治宿です。
るるぶ片手に来た女性客が見たら、一気に引いてしまいそうな古びた旅館ですが、私にとっては実にツボを抑えた、とても大好きなタイプのお宿です。

今回は自炊で宿泊。通されたお部屋は、天井が頭についてしまうのではないかと言う程に低い、障子一枚しか廊下と隔てるものがない、とても質素で古めかしい造りをしたものでした。
廊下や、階上で人があるくと、部屋全体がガタガタと音を立てて揺れます。
いやぁ、すごい所に来てしまった。でも、何だかとっても嬉しい。
こんな事で喜ぶ私は、ちょっと他の人と違っているのかもしれませんね。^^;
なお、お部屋には、テレビ、こたつと、冷蔵庫が用意されていました。
冷蔵庫があるのは便利ですね。早速用意してきた飲み物などを詰め込みました。

自炊部ですので、台所もあり、使い勝手が非常に良いです。
台所には梨が置かれており、勝手に剥いて好きなだけ食べて良いそうです。
流石福島県にあるお宿、素朴なサービスが嬉しいです。
ここは、一泊とは言わずに、気ままに長期逗留してみたい所ですね。

さて、肝心のお風呂。
勿論ですが男女別に別れており、内湯が一つあるのみです。
浴室は結構広々としており、入ってすぐ左手側手前に木造の大きな湯船、奥に白いポリ浴槽があります。風情ある湯小屋って感じなのですが、ポリ浴槽の存在が妙に浮き上がっていて、不自然な気がしないでもありません。
ちなみにこのポリ浴槽、どうやら真水を沸かしているだけの、非温泉の様子。
メインは手前の木造浴槽。こちらはれっきとした温泉で、源泉温度が非常に低い為、体が冷えたらポリ浴槽の沸かし湯で体を温めるって言う仕組みなんですね。
早速ですが、源泉浴槽に浸かって見ました。

微温湯(ぬるゆ)と言う名前の通り、温いです。手持ちの温度計で測ってみたところ、31度しかありません。
気温31度は暑苦しいのですが、水温31度って冷たく感じるんですよね。何故でしょう・・・?
お湯はほんのり生臭いような金気臭と、酸臭がする、特徴があるものです。
硫黄臭と表現される事も多い臭いですが・・・ナンダロウ。これて硫黄臭なのかな?
私個人的な感想としては、似ているけど少し違う気がします。
お湯がとにかく新鮮で、飾り気の無いパイプ湯口から源泉がドバドバと投入されていました。
言葉通り、ドバドバです。凄い湯量で、浴槽の中にいながらして、川原で入っているような、常にお湯が動いているのが分かります。
濃いお湯ではないのですが、温さが気持ちよく、また、肌の脂分がさらっと溶けて無くなってしまったような爽快感があり、実に心地がいいです。
湯口のお湯を口に含むと、思わず口をすぼんでしまうような、渋みと酸味、甘味を感じました。
ちなみに、このお湯、最初入った時は寒く感じ、暫くは5分ごとに沸かし湯とぬる湯を行ったり来たりしていましたが、じきに体が慣れ、最後は30分以上でもぬる湯に浸かり続ける事が出来るようになりました。
いやぁ・・・気持ちが良いですネェ。
寝る前と、朝チェックアウトする前、どちらもゆったりと長湯をしてしまいました。

そう言えば、入浴中、30リットルくらい入りそうな、巨大なタンクを持ったオジサンが入ってきました。
源泉を持ち帰るつもりでしょうね。良いお湯の温泉でたまに見かける光景です。
私もペットボトル程度でならば持ち帰る事ありますが、そんなでかいタンクまで用意するのは、あまり好きではありません。
タンクにお湯を汲む間、湯船へのお湯の供給が止まってしまいますからね。
内心、「ナンダヨー」と思ったのもつかの間。そのオジサン、湯口をタンクに突っ込み、ものの5秒でタンクを湯口から離してしまいました。
「あれ、終わり?」と思ったら、そのタンク、既に8割程満たされてしまっているんです。
改めて湯量の豊富さに驚きました。

来て大正解!
満足と言う言葉以外が思いつかない、素晴らしい一湯です。
訪れた日が少々寒かったのが唯一残念ですが、こればかりは仕方が無いです。
今度は是非、うだるような暑い日に、時間を忘れてゆっくり入浴したいものですね。

帰り際、お宿のおばあちゃんに、「梨は食べた?」と聞かれました。
「美味しく頂きました!」と答えたら、満面の笑みで、喜んでくれました。
都会の洗練されたサービスはありませんが、素朴で心温まる、サービスとは少し違う、「やさしさ」がここにはあります。
このおばあちゃんの笑顔を見に、来年もまた来てみたいと思いました。

間違いなく再訪する一湯です。
これから、夏になるたび、ここのお湯が恋しくなる事でしょう。

2006-9/17

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