宮城県川渡温泉

旅館 中鉢温泉 (川渡温泉) ★4.5

ナトリウム-炭酸水素塩泉
(石割の梅源泉) 58度 / ph6.8 / H6.6.30
Na+ = 204.9 / K+ = 9 / MH4+ = 3.3 / Ca++ = 12.5
Mg++ = 3.7 / Fe++ = 0.5 / Cl- = 14.5 / SO4– = 78.4
HPO4– = 10.9 / HCO3- = 518.4 / H2SiO3 = 226.9
HS- = 0.1 / CO2 = 44 / H2S = 0.2
溶存物質総量 = 1086.1mg

宮城県大崎市鳴子温泉字要害38-5
0229-84-7951
男女別内湯 ・ 露天風呂
400円
10:00 – 21:00

川渡温泉と東鳴子温泉のちょうど中間点辺りにある、国道47号線沿いの旅館です。
鳴子へ行く度に必ず前を通り、看板を何度も見てきたので、ずっと気になっていた所ではありました。
ちなみに、中鉢は、「ちゅうばち」と読みます。ずっと「なかばち」だと思っていましたが、仙台在住の友人の指摘で間違いである事を知りました。
なんでも、中鉢さんと言う名前は、宮城では比較的普通に見かける名前なのだそうで、その友人の同級生にもそんな名前の方がいたそうです。
私には全く縁が無かった名前なので、地域によって苗字の傾向と言うのがあるなぁと言うのが良く分かります。

ちなみに、九州に行くと、「原」と言う字を「ばる」と読ませるのを見かけます。
宮崎県知事になった東国原氏は有名ですが、別府に地獄原とかいて「じごくばる」なんて読ませる共同浴場もあります。
あと、九州は、名前に「本」ではなく「元」をよく使うような気がします。山元、宮元、橋元、中元、、、
あ、でも、でも、こと温泉に関しては、元だったり本だったり、ばらばらですね。日光湯元に那須湯本、同じ栃木でも元と本、両方存在しますねぇ・・・

閑話休題。

で、この中鉢旅館。お風呂はもちろん男女別。内湯と、内湯からそのまま外に出れる露天風呂がありました。

まずは内湯。入ってびっくりしました。とても広々としていて、立派な物なのです。
宿の佇まいは、家族経営と言う感じのアットホームな物だったのですが、それには不釣合いに感じてしまう、とても立派な造りで、意表をつかれてビックリしました。
入って左手側に、10人程度ゆったりと足を伸ばして入れる広々とした湯船。右側に洗い場が並んでおり、中央は寛ぎのスペースでしょうか、何も無いフロアが広々と取られています。
天井を見上げると、湯屋建築で太い梁が見事。結構高い天井で、内湯ですが湯気で篭った感じが一切ありません。

肝心のお湯は、これまた素晴らしいものです。烏龍茶色の透明なお湯は、ツルツルする肌触りの、心地が良い物です。
もちろん掛け流しで、湯口からはドボドボと新鮮なお湯が注がれています。大きな湯船ですので、それと比較した新湯投入量は普通なのですが、朝一番だった事と、そもそもそんなに利用者がいない為、非常に新鮮です。
お湯からはなんとも香しいモール系アブラ臭がしました。イメージ的には、この中鉢旅館からそれほど離れていない場所にある馬場のお湯に似ています。
鉱物臭と僅かな硫黄臭、それに、モール臭がそのまま強くなったようなアブラ臭がします。
ただ、馬場温泉と決定的に違うのは、泡がほとんど付かない事でしょうか。でも、気持ちが良いお湯には違いがありません。
お湯に浸かりながら、浴室を見渡していると、広くて立派な湯船で一人、何だか殿様気分になったような、とても落ち着いて入っている事が出来ます。
思わずずっとお湯に浸かり続けてしまい、汗が止まらなくて困ってしまう程でした。

続いて露天。岩で組まれた開放的な物です。
こちらにも内湯と同じ源泉が張られていますが、温めで、新湯投入量も少なく、鮮度は内湯と比べると全然劣る物です。お湯から香るアブラ臭も控えめ。
個人的には内湯があれば露天は要りません。ただ、温いお湯に長時間ずっと浸かっていたい人には有難い存在になるでしょう。
どうでも良いですが、お湯の上をアメンボが数匹、スイスイと気持ちよさそうに泳いで(?)いました。
アメンボと混浴、なんか、池のお湯に浸かっているようで、あまり良い気分ではありません。と言うか、アメンボ的には、この温泉の成分だったり温度だったりは問題無いのでしょうか・・・?

試しにお湯を揺らしてみた所、アメンボ達は一斉に羽ばたいて、どっかへ行ったかと思うと、暫くしてまたちゃっかりお湯に戻ってきました。
アメンボって飛ぶんですね!?知りませんでした・・・

とても良いお湯と、風情ある浴室。ここはとっても気に入りました!
国道沿いにある便利な立地ですし、ちょくちょく再訪してみたいと思います。
鳴子温泉郷、まだまだ色々と発見あるなぁと、懐の深さを感じさせてくれる一湯でした。

2008-5/4

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