岩手県

森乃湯(八幡平温泉) ★4.0

最終入湯日 : 2005-5/3

単純硫黄泉 / 硫化水素型

岩手県岩手郡松尾村寄木1-590-280
男女別内湯 ・ 露天 ・ サウナ など
0195-78-3611
入浴 : 500円

2005年の5月3日、ゴールデンウィークの真っ最中に利用しました。
この日は青森県の西海岸沿いでゆっくりし過ぎ、素泊まりで予約を入れていた八幡平温泉のペンション、「アルプ八幡平」に到着した時には、夜の9時過ぎになってしまっていました。
まずは慌しくチェックイン。勿論事前に遅れる事は連絡済みでしたが、キャンセル扱いにされず、ちゃんと部屋に通して貰えた事で、ホッと胸を撫で下ろす。

さて、このペンションに着いた時から、非常に気になっている事がひとつありました。
それは、ペンションにある隣の建物です。「森乃湯」などと言う昇り旗が立てかけられており、見た感じでは明らかに温泉施設か何かのようです。
ペンションの女将さんに「隣のは共同浴場か何かですか?」と聞くと、「そうです」との事。
10時までの営業らしいです。この時、時計の時刻は9時30分。
到着後の一息をつく間も無く、急いでペンションを飛び出し、小走りで森乃湯へ向かいました。

ここ森乃湯は、八幡平温泉がある「松尾村」が経営する日帰り入浴施設です。
9時半という遅い時間であったにも関わらず、地元の人を中心に結構な人で賑わっていました。所謂、どこにでもありそうな日帰り温泉施設です。
共同浴場のような、鄙びた感じを期待していたのですが、思いのほか新しかったのがチョット残念。

お風呂は内湯と露天、サウナなどがあるようです。
今回利用したのは、内湯と露天のみ。

まずは内湯。
湯屋を意識して作られているのか、天井の梁などはなかなか見応えがあります。
洗い場はおよそ7-8人分あり、日帰り入浴施設らしく、備え付けのシャンプーやボディーソープがあります。
肝心な湯船は、とても広々としたものなのですが、一部寝湯、一部ジャグジーになっており、ちょっとガッカリ。お湯は明らかに循環されています。
ただ、バリバリの塩素臭かと思いきや、全くそんな事はありませんでした。
むしろ、ほのかな硫黄臭が心地よい、優しい印象のお湯です。
浴感はあまりありませんでしたが、塩素特有の肌チクチク感も無く、この手の施設にしては悪くは無いと思いました。
しかし、、、同じ浴槽にジャグジーがある為、ゆっくり入りたくても全く落ち着かない。
結局内湯には3分と入っていられませんでした。

次に露天。
露天には湯船が2箇所、階段を上った上と、内湯と同じ高さの下にあります。
まずは上にある湯船に入る。入れてせいぜい2人程度の、比較的小さな浴槽です。

こちらは、内湯のお湯とは全く印象の異なる、焦げたような硫黄臭が心地よい、薄白濁の気持ちが良いお湯です。
恐らくかけ流しにされているものと思いますが、源泉の投入量はかなり控えめ。
少し高台にある事もあり、風通しの良く、さっと汗が引き肌がサラサラになる、とても気持ちが良いお風呂でした。

次に、下にある露天。
こちらは、内湯と上にある露天の間に挟まれるような位置にあり、開放感があまりありません。

お湯は、上にある露天と同じもの。それもそのはず、上の湯のオーバーフローが、滝のようになって下の湯に流れ込む仕組みになっているのです。
「それって、衛生的にどうなのよ・・・?」と、思うが、一応下の湯にも下の湯専用の湯口がついています。

正直、上に人が入っている時だと、あまり落ち着かないお風呂です。

全体的な印象は、お湯がチョット良い、どこにでもありそうな日帰り入浴施設と言った感じです。
たまたまこの日は、閉館ギリギリの時間に訪れた為、最後あたりは貸しきり状態で利用する事が出来ました。
そんなワケで、評価は少々甘めな★4つ。
もしこれで普通に混んでいたら、星3.5個くらいにしていたかも知れません。

でもまあ、なかなか良い所だと思いますよ。
マニアック過ぎない所で、無難に温泉を楽しみたい人にはオススメ出来るところです。

なお、ココで使われているお湯は、「マグマの湯」源泉と呼ばれています。
マグマの湯の元となっているのは、なんと蒸気だったりします。
事のあらましを簡単に説明すると、ボーリングで温泉を掘ろうとしたところ、お湯では無くて蒸気が噴き出しました。
当然、蒸気ではお風呂を作れません。
結果、吹き上がる蒸気の力を利用した発電所、松川地熱発電所が出来上がりました。

さてこの発電所、蒸気の力でタービンを回し電力を発生させているのですが、なんせ相手は蒸気、タービンに水滴が沢山つきます。
じつは、この水滴こそが、マグマの湯の正体なんです!

以上。

「3へぇ」くらかな?

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