重曹泉 (冷鉱泉)
東京都港区麻布十番1-5-22
男女別内湯
03-3401-8324
400円
15:00 – 23:00
突然ですが、「麻布のマンション」という言葉を聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
安アパートを思い浮かべる人がいたとしたら、その人はかなりのヒネクレモノです。
高級住宅街とか、外国大使館とかを思い浮かべてしまう場所なのですが、そんな所に何故だか温泉が沸いています。
ハ?麻布で温泉?と、何だか首を傾げたくもなりますが、その名も「麻布十番温泉」。
厳密に言えば、湯温が低いために鉱泉ですが、温泉法上ではれっきとした「天然温泉」です。
麻布十番温泉は、地下鉄の麻布十番の駅を出ておよそ5分の位置にあります。
ちなみに、一口に麻布と言っても結構広く、大使館が立ち並ぶ堅苦しい所もあれば、下町風情を残した活気溢れる所もあります。
麻布十番は、どちらかと言えば後者で、高級で住みにくそうなイメージとはかけはなれた、とても庶民的・・・に、見える所です。
(住むとなれば、やっぱり高くつく。)
麻布十番温泉は、そんなお洒落でちょっと下町風情の残る商店街の外れにありました。
一般に麻布十番温泉と言うと、建物の3階にある日帰り入浴施設を指す事が多いみたいでが、今回私が利用したのは「越の湯」という、建物1階部分にある温泉銭湯です。
越の湯は銭湯なので、所謂休憩コーナーなどはありません。しかし、使っているお湯はどちらも同じらしく、安く利用したければ越の湯の方がお勧めです。
入浴料は400円。これは、東京都の銭湯公定料金で、温泉を引いていようがいまいが、東京にある銭湯は一部の例外を除いて全てこの金額に統一されています。
さて、建物の内部ですが、番台に400円を払って、すぐそこが脱衣所になっています。
浴室は手前に洗い場があり、奥に浴槽がある、オーソドックスな銭湯の造りをしています。
壁面には見事なペンキ絵が描かれており、確か富士山だったかな・・・?
銭湯なので、洗い場には備え付けのシャンプーなど一切ありません。
私が利用したのは昼過ぎだったのですが、地元の方たちでしょうか、お風呂セット持参の方々で結構賑わっていました。
で、お湯はと言うと、想像通りの真っ黒な黒湯です。
浴槽は2つに分かれており、左が熱めの小さい浴槽、右が温め浴槽になっていました。
二つの浴槽同士は中で繋がっており、この辺の造りも東京の銭湯にありがちな感じです。
泉温が24度と低い鉱泉のため、当然沸かしており、循環もしている様子でした。
肌触りはかなりツルツルする、なかなか浴感のあるものです。臭いは少し甘めのモール臭で、多くの人が利用する銭湯だけに仕方が無いとは思いますが、塩素臭がしました。
二つの浴槽の間には蛇口があり、そこをひねると冷たい源泉が出てきます。試しに源泉を浴びてみたところ、とてもツルツルする、とっても新鮮な物でした。
かなり冷たいですが、熱めの浴槽に入って火照った体を冷ますには丁度良い位で、何度も浴びてから出てきました。
湯上り、麻布十番の商店街をブラブラ歩きながら、汗が引くのをじっと待つ。
かなり暖まるお湯で、暫くは汗だくになってしまい、ちょっと困りましたが、思いもよらぬ良いお湯で満足出来ました。
東京の真ん中で沸く、貴重な天然温泉。最近では廃業する温泉銭湯も少なくないと聞きますが、いつまでも大切に残していって欲しいと思った施設でした。
2005-9/23
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