福島県

湯元元湯 (磐梯熱海温泉) ★4.5

アルカリ性単純温泉
(磐梯熱海温泉 保護組合泉)
33.1度 / ph9.1 / 300L / 動力 / H17.4.7
Na+ = 77.9 / Cl- = 20.3 / SO4– = 65.4
HCO3- = 74.3 / CO3– = 13.6 / H2SiO3 = 40.6
成分総計 = 300.9mg

他、独自源泉など3本、合計 4本の源泉を持つのですが、
脱衣所にたくさん成分表があ りすぎ、昭和30年とか昭和42年
とかどれも古いもので、源泉 名が明記されていなかったりと、
何が何だか良く分からなかっ たので、割愛します。 ^^;

福島県郡山市熱海町熱海4-22
0249-84-2690
男女別内湯
14まで500円 / 14-16は250円 / 16から200 円
5:30 – 20:00 (受付終了 19:30)

磐梯熱海温泉駅から歩いて行ける所にある旅館です。
かなり古く、不気味さすら感じてしまう外観をしており、本来は「元湯」と書かれていた筈の看板は「湯」の板が取れてしまっており、「元」一文字だけが暗闇の中にぼんやりと照らされていました。
建物自体も明かりが燈っておらず、宿泊している人は居ない様子。
自炊棟があるのか、もしかしたらそちらに泊まっている人はいるかも知れませんが・・・

お風呂はこの建物の裏、狭い路地を挟んだ離れにあり、小さな入り口は、初めて来る私をまるで拒んでいるかのような、少し不気味で入り辛い造りをしています。
中に入ると、温泉の受付けとしては少し場違いなスーツを着た男性がいました。
とりあえずその方に入浴料を払って中へと進む。
ちなみにここ、時間帯によって入浴金額が細かく分かれています。
朝早い時間帯は高めで、夕方になるに従い、段階的に安くなります。
利用する際は、予め時間と金額を下調べしてから行った方が良さそうですね。

内部は意外と広くてビックリします。
まずは脱衣所、外観からも想像出来る、とても古くて鄙びたものですが、圧巻なのが、その古さを塗り潰すかのような、まっ黄色の脱衣棚。
薄暗い脱衣所の中で一際異彩を放っており、B級な風情を強烈に演出しています。

お風呂はこれまた実に広く、脱衣所から入ってすぐの所に広々とした大浴槽、左手に洗い場、右手に小さめの湯船がありました。

まずは右手の小さな湯船。
こちらは4~5人入れる造りになっており、適温の暖かいお湯が張られています。
ほんの少し硫黄臭がするお湯で、それなりに気持ちが良いのですが、残念な事に、少し鮮度を欠いてしまっている状態です。
居合わせた常連の方によると、最近源泉の投入量が少なくなっており、温度が下がってしまったのだとか。
それでも十分に気持ちが良いお湯である事には変わりが無く、まったりと入浴を楽しむことが出来ました。

続いて、中央の湯船。さて、どんなもんだろうかと足を入れてみたところ・・・
温いっ!
30度あるかないかと言う程度の温度で、この時期入るお湯としてはかなり低いです。
湯口は右、中央、左の3箇所あり、それぞれ適温、温め、冷ためのお湯が注がれています。
一番右のお湯は小浴槽のお湯と同一らしく、中央と左のはそれぞれが違う源泉のようです。
合わせると結構な湯量で、溢れたお湯で洗い場が水浸しになっていました。

折りしも11月、場所は冬の訪れを感じさせる、東北地方の福島。
ちょっと入るのを躊躇われる温度なのですが、意を決して中に入ると・・・
ビックリするほど、とても気持ちが良いのです!
肌触りツルツルで、ほんのり甘い硫黄臭が漂うとてもやさしいお湯で、温い事もあって、体力を奪われること無くいつまでも入っていることが出来ます。
中央と左側の湯口からのお湯を口に含んでみたところ、どちらも甘くて美味しい硫黄味がします。
喉が渇いていた事もあって、思わず沢山飲んでしまいました。

B級な風情といい、素晴らしいぬる湯といい、とても気に入った一湯です。
これで小浴槽のお湯がガツンと熱ければ更に良かったのですが、望みすぎでしょうね・・・
温度の低さは、季節と入る人を選びそうですが、適温浴槽と行ったり来たりしながら、じっくりとぬる湯を堪能する事が出来ます。
次回はうだるような暑い夏に再訪してみたいと思いました。

2006-11/4

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