アルカリ性単純温泉
(源泉名:新泉源) 浴槽にて使用
40度 / pH9.62 / H28.2.3
Na+ = 52.3 / K+ = 0.3 / Ca+ = 1.4
F- = 4.1 / Cl- = 5.4 / OH- = 0.7 / HS- = 0.9
SO4- = 14.2 / HCO3- = 33.6 / CO3- = 30.1
H2SiO3 = 43.7 / HBO2 = 1.4
成分総計 = 188.1mg
アルカリ性単純温泉
(源泉名:金剛泉源)洗い場・カランにて使用
36.3度 / pH9.36 / H28.1.20
Na+ = 60.5 / K+ = 0.3 / Ca+ = 1.8
F- = 1.6 / Cl- = 6.9 / OH- = 0.4 / HS- = 0.4
SO4- = 18.2 / HCO3- = 79.4 / CO3- = 21
H2SiO3 = 41.6 / HBO2 = 0.7
成分総計 = 232.8mg
アルカリ性単純弱放射能泉
(源泉名:薬師泉源)飲泉所にて使用
32.6度 / pH8.86 / H28.2.3
Na+ = 43.7 / K+ = 2.4 / Mg+ = 1.3 / Ca+ = 9.0
F- = 0.7 / Cl- = 3.6 / OH- = 0.1 / HS- = 0.8
SO4- = 11.2 / HCO3- = 113.6 / CO3- = 12
H2SiO3 = 71.4 / HBO2 = 0.4 / ラドン濃度 = 10.5M・E/kg
成分総計 = 270.2mg
熊本県山鹿市山鹿1-1
0968-43-3326
男女別内湯
大人 350円、 小人 150円
6:00 ~ 24:00
休み 第3水曜日(祝日なら翌日)
山鹿温泉ある大湯的な存在のさくら湯に来てみました。
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で、毎度恒例でいきなり余談ですけど、熊本の温泉と聞いて、私が真っ先に思い浮かべるのは、何といっても阿蘇周辺の温泉ですね。満願寺、黒川、わいた、内牧など。
鹿児島から近い所で人吉の温泉なんかも大好きです。
正直に言って、ここ山鹿温泉はあまり意識した事ありませんでした。
でも実は、熊本でも屈指の歴史を誇る温泉地なのだそうです。
山鹿温泉公式ホームページによると、平安時代の934年に書かれた和名抄(わみょうしょう)の中に、肥後の国山鹿郡の湯泉郷として出てくるそうです。
なんと1000年以上前に発見されているわけですね!
そこで、「じゃあ熊本最古の温泉は山鹿温泉かな?」なんて、ネットで「熊本県 温泉 最古」とか検索してみたら、何故か開湯600年の日奈久温泉が熊本最古とか言って出て来ます。
・・・え? 600年の温泉が最古って、ナンデ? 山鹿は1000年以上じゃないの?
まぁ、別にそこにコダワリは無いからこれ以上深掘りして調べるつもりも無いですけど・・・
ほんと、ナンデ???
(;^ω^)
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ま、最古かどうかはともかく、歴史のある山鹿温泉にある、大湯的な存在のさくら湯さんです。
でーんとした佇まいが凄いです!
とにかく、見た目からして「立派 オブ 立派」って感じですね。
街の中心のワンブロックを占拠していて、まるで道後温泉本館のようです。
なんでもこのさくら湯、明治期の湯屋を再現すべく、2012年にリニューアルオープンしたそうですが、歴史だけを辿ってみたら寛永年間(江戸初期)まで遡るそうですね。
でも私、この立派過ぎる外観って、苦手なんですよね。
ちょっとオナカイッパイ、入らずに帰ろうかと思ってしまった程です。
だって、こういう立派な施設って、沢山人が入るから塩素循環しまくっていたりして、たいてい湯使いが良く無いのです。
そこらへんにある小さなお宿とか、地元でもあまり知られていない共同浴場の方が、よっぽど気持ちの良いお湯だったりしますからね。
でもこうして目の前まで来た事ですし、次にいつ山鹿温泉に来られるか分からないので、湯使いには期待せず、せっかくだから入っていく事にしました。
結果、期待は見事に裏切られました。
最高のお湯でした!
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浴室内は撮影禁止なので、さくら湯に掲げられていた写真を拝借。
まず、明治期の湯屋を再現して作られたと言うだけあって、風情は申し分ありません!
随分とお金を掛けて再建したのでしょうね。
本当に湯治からこんなに豪華だったのかな? なんて思ってしまいましたが、湯舟、天井、壁、どこに目をやっても見事な造りをしています。
こんなに立派なお風呂が、たったの350円、良いんですかこんな金額で!?
じゃあお湯はどうかと言うと、まさかまさかの極上湯でした!
無色透明のお湯で、ツルツルする感触があります。
でもこれは、前日から山鹿温泉で散々ハシゴして色々と入った他の所と一緒です。別に珍しくもなんともありません。
特筆すべきは臭いで、ほんのり硫黄臭がします。これは山鹿で入った他の温泉には無い特徴です。それほど強くはないまでも、幽かに香る甘い硫黄臭はとても心地良いです。
そして一番驚いたのは、なんとこのお湯、泡付きがあるのです!
それも結構な量がつくんですよね。払っても払っても、気付いたら体毛に小さな気泡が纏わりついています。
大きい湯舟にも関わらず、鮮度が抜群に良いのです。
その理由のひとつが、源泉投入量がかなり多い事。
大きな湯舟に負けない程に新湯が投入され、洗い場に流れ去っています。
勿論ですが掛け流しで、塩素臭なんてものは一切しません。
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しかも、なんとなんと、カランから出るお湯も温泉なのです。
さらにさらに、浴室内の一角には飲泉所まであります。
極めつけは、浴槽のお湯、カランのお湯、飲泉所のお湯は全て別源泉だと言うではありませんか!
特に素晴らしかったのは飲泉所のお湯で、このお湯が一番硫黄臭が濃く感じました。
飲んでみてもほんのりと甘い硫黄味、ハッキリ言って美味しいです!
当時のお湯がどうだったかは知りませんが、建物の外見だけでなく、お湯にもこだわって再建された事は、本当に素晴らしい事です。
これはほんと、某道後温泉本館にも見習ってほしいです。
いやぁ、完全にノーマークでした。
立派な温泉とだけは知っていたので、入らずに次に行く気満々だったことが恥ずかしいです。
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浴後、外にあった飲泉所のお湯をペットボトルに汲んで持ち帰りました。
その後もあちこちの温泉に入ったので、あっと言う間に飲み干してしまいましたが、本当に美味しいお湯です。
コレ、冷やして焼酎と割ったりしたら絶対にイケるだろうなぁ~!
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食わず嫌いとか、見た目で判断しちゃ駄目とか、そんな当たり前の事を改めて思い出させてくれた、素晴らしい温泉でした。
山鹿には他にも色々と温泉があり、そのどれもがとても良い温泉でした。
でも、もしまた山鹿に来て一箇所だけ立ち寄るとしたら、間違いなくこのさくら湯を再訪します。
風情良し、お湯良し、値段良し、褒める所しか見つからないような素晴らしい温泉でした!
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2024年 5月17日 - 初訪問・日帰り入浴
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