酸性-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉
(大涌谷温泉)
(蒸気造成混合泉 3号泉(強羅方面)と箱根登山鉄道株式会社5号、6号井蒸気造成泉(宮城野第133、134号)の混合泉)
56.3度 / ph2.5 / H27.10.21
H+ = 3.19 / Li+ = 0.17 / Na+ = 155 / Mg+ = 29.8
K+ =20 / Ca+ = 81.1 / Al+ = 6.28 / Sr+ = 0.24
Mn+ = 1.42 / Fe+ = 19.8 / Zn+ = 0.03
F- = 0.12 / Cl- = 402 / Br- = 0.48 / HSO4- = 41.3
SO4– = 390 / NO3- = 0.42
H2SiO3 = 120 / HBO3 = 14.1 / H2S = 0.1 / H2SO4 = 0.43
成分総計 = 1286mg
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320−185
0460-82-1211
男女別内湯
大人 650円、小学生以下 300円、未就学児 無料
(箱根町民は大人300円、小学生以下及び60歳以上は100円、未就学児無料)
9:00 ~ 15:00 (箱根町民は22:30まで)
東京に住む人にとって、箱根はとても身近な温泉です。
新宿からロマンスカーで箱根湯本まで直通で行けるうえに、その先は登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、遊覧船、バスと乗り継いで、箱根をぐるっと一周出来ます。
温泉に浸かるのは勿論ですが、ただ移動しているだけでも面白い観光地なんですよね。
今回訪れたのは、そんな魅力満載な箱根町にある町営の老人福祉センター「やまなみ荘」です。
登山電車とケーブルカーの乗換駅で、観光客も多く訪れる強羅駅の目の前にありました。
箱根には今まで何度も訪れており、強羅に来る事も多々ありましたが、初めての訪問です。
.
町内のご老人方が多く集まる施設と聞いていましたが、この日は平日で午前中と言う事もあってか、館内にはあまり人がいなくて静かです。
受付のオジサンに初めて訪れた旨を伝えたところ、トイレの位置と浴室の位置を丁寧に説明してくれて、最後に「この時間帯は人が少ないから、ゆっくり入って下さいね」と言われました。
脱衣所に入ると、先客に地元の方がひとり。ちょうどお風呂から出た所のようで、服を着ていらっしゃいました。
私が挨拶をすると「今日はお風呂のお湯が熱いよ」「水道の鍵(?)を持っているから、水を足そうか?」と、しきりに心配してくれました。
私は熱いお湯も慣れているので、大丈夫ですよと返事したのですが、「本当に大丈夫? 熱かったら受付の人に言うと調整してくれるからね!」と、心配そうにしながら何度も確認してくれました。
湯めぐりをしていると、色んな温泉に出会います。
この温泉は、お湯に浸かる前から気持ち良くなってしまう温泉ですね。
.
さて、そんなやり取りをしてから、浴室に入ったのですが・・・
うん、素敵な人たちに支えられている温泉ですので、風情も素晴らしいですね!
.
なんというんですかね、普通の浴室に、普通の湯舟です。拘った意匠などは感じられません。
でもなんか、とっても私好みなんですよね。
日中なので照明が消されており、外からの採光のみです。
ちょっと薄暗いのも落ち着いていて良い感じです。
お湯は大涌谷からの引き湯で、所謂造成泉です。
地元の方が心配されていた通り、少し熱めでしたが、体感だと44度といったところでしょうか。ずっと浸かっているには熱いけど、普通に入る事の出来る温度です。
窓からの採光によるものと思いますが、うっすら緑色をした白濁湯です。
見た目にはとても濃い硫黄泉ですが、浸かってみるとサラリとした肌触りで、臭いも薄っすら硫黄臭と言う感じです。
お湯に浸かって体をダランと伸ばしていたら、脱衣所の扉がガラガラと開きました。
次のお客さんかな?と思ったら、なんと受付のオジサンで、「お湯熱くない?」と、わざわざ聞きにきてくれました。
なんでも、数日前から源泉温度が高くて、普段よりも湯舟の中のお湯が熱くなってしまうのだそうです。
私が「バイクで来て体が冷えていたから、熱い位が気持ち良いですよ~」と答えたら、安心されたようで、「ゆっくりしていってね!」と言ってその場を立ち去られました。
町営の老人福祉センターに部外者がお邪魔しているわけなので、歓迎される事は期待していませんでしたが、ここまで親切にされてしまうとかえって恐縮です。
.
そんなやり取りもあったので、手短に上がる訳にもいかなくなり、他にお客さんもいないので洗い場でゴロンとトド寝したりして、ゆっくり湯浴みをする事に。
暫くお湯に浸からないままでいたら、湯花が沈殿していました。
掻きまわすと粉雪のようにぱっと舞って濃い白濁に戻ります。
大涌谷の造成泉でよく見られる特徴ですね。
お湯に浸かったり、洗い場で寝たり、掛け湯をして汗を洗い流したりして、ボーっとしながら過ごしていたら、何だかんだで1時間近くゆっくりしていました。
.
浴後受付のオジサンにお礼を言って帰ろうとすると、「2階に休憩室があるんだよ、見て行って!」と呼び止められました。
オジサンに案内されるまま、一緒にエレベータで2階に行き、休憩室を見せてもらいました。
「次に来る時はお弁当を持ってくると良いよ!」「お風呂に入って、休憩室でお弁当を食べて休んで、それからもう一度お風呂で温まって、みんなそうやって過ごしているんだよ」だそうです。
休憩室は100円で有料だそうだけど、時間内であれば温泉の出入りも自由だそうです。
時間があったらゆっくり過ごすのも良さそうですね!
きっと次は弁当持参でゆっくりしにきます。
良いお湯に良い人達、とても癒された素晴らしい温泉でした。
.
2023年 7月6日 - 初訪問・日帰り入浴
コメント