神奈川県

強羅温泉 翠光館 (強羅温泉) ★4.0

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
(源泉名:宮城野 第50号)
約61.7度 / pH7.1 / H26.12.11
Li+ = 0.13 / Na+ = 305 / K+ = 21.4 / Ca+ = 44.5 / Mg+ = 9.89
Sr+ = 0.16 / Al+ = 0.01 / Mn+ = 0.19 / Fe+ = 0.15
F- = 0.24 / Cl- = 297 / Br- = 0.43 / SO4- = 176 / HCO3- = 268
CO3- = 0.31 / HSiO3- = 0.58 / BO2- = 0.18
H2SiO3 = 193 / HBO2 = 17.4 / CO2 = 28.7 / As = 0.224
成分総計 = 1364mg

神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300−402
0460-82-3351
男女別内湯 / 貸切風呂(料金別途)
大人 1100円、小学生以下 600円 (強羅公園の入園料込)
11:00 ~ 19:00

箱根で湯めぐりをするにあたり、どこに立ち寄ろうかと色々と調べてみたのですが、その中で特に気になったのがこちらです。
強羅にある老舗旅館なのですが、なんと、独自源泉なのだそうです。
強羅とか仙石原のお宿に引かれているお湯は、だいたいの場合は大涌谷の造成泉なので、独自源泉ってのは珍しいですね!

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地図で見ると強羅駅から近く見えますが、かなりの急坂を登る事になるので、距離以上に遠く感じると思います。
強羅公園に隣接する老舗旅館ですが、風情ある和風建築ではなく普通にRC造です。ホテルって感じで、館内はとても綺麗です。

入浴料は2時間1100円で箱根プライス。ただ、後から知った事なのですが、入浴すれば強羅公園の入園料がタダになります。入園料は通常だと大人ひとり550円。
それを知っていたとしても、湯めぐりの最中で強羅公園に寄る事はありませんでしたが、セットとして考えたら断然お得になりますよね。

お風呂は4階で展望風呂だそうです。
途中の2階にも木風呂と陶器風呂があるみたいですが、これは貸切風呂で別途料金+予約が必要との事。

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展望風呂は男女別で、内湯のみです。
手前に洗い場があり、広めの湯舟がひとつあるだけの、シンプルな造り。
お宿の規模からしたら相応って感じですね。入浴料を考えたら少し物足りない気もしますが、眺望は良いので、これならば露天が無くても文句は無いかな?

期待の独自源泉ですが、湯舟のせいかも知れませんが、僅かに黄味がかって見える透明なもの。大涌谷のお湯は白く濁るので、強羅で透明なお湯と言うのは確かに珍しいです。
湯底の一部は温泉成分で変色して黒ずんでいます。脱衣所にも汚れではない旨の説明が書かれていました。温泉の事をよく分かっていない人がクレームを入れてくるのでしょうね。

温度は適温で42度。源泉温度が高い為に加水されているそうですが、循環や塩素消毒の無い掛け流しです。
少しツルツル感があり、柔らかくて優しい肌触り。
お湯からはほんの少しモール臭。湯口で嗅ぐと僅かにアブラ臭も感じます。

この日は平日と言う事もあってか、私以外に誰もいません。
そのせいもあると思いますが、鮮度は非常に良く感じます。
あまり癖が無い入りやすいお湯ですが、かといって個性が無い訳でもなく、しっかり温泉らしさも感じる気持ちが良いお湯です。
ふと、宮崎県にある京町のお湯を思い出しました。
ん~・・・、京町よりも少し薄いかな?

窓の外は強羅公園。とは言え、目の前に木が生い茂っているので、公園の全景を見る事は出来ませんが、眺望は悪くありません。
この日は天気にも恵まれたので、お湯に映り込む白い雲が何とも風情あって、ぼーっと眺めているだけでも癒されます。

洗い場で涼みながら出たり入ったりを繰り返していたのですが、外からウグイスとヒグラシの鳴き声が聞こえます。
ウグイスと言えば春、ヒグラシと言えば晩夏と言うイメージなので、このふたつが共演しているのが何とも珍しく、思わず聞き入ってしまいました。

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最後に余談ですが、この日はバイクで箱根に来ました。
今年の夏はいつにも増して暑く、この日の東京は33度を超えていたそうです。
でもここ箱根は割と涼しく、バイクで走っていると風がとても気持ち良い!

気持ちの良いお湯に浸かって、心地良い風に当たりながら、景色の良い道を走る。
贅沢なひと時を過ごす事が出来ました。

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強羅にある貴重な独自源泉のお宿。
大涌谷の硫黄泉も良いですが、たまにはこういうのも良いですね!
違いが分かる人にこそ入ってみて欲しい名湯です。

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2023年 7月6日 - 初訪問・日帰り入浴

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