栃木県

八丁の湯 (奥鬼怒温泉) ★4.0

中性低張性高温泉

ん・・・!?

栃木県日光市川俣876
0288-96-0306
男女別内湯(宿泊者専用?)・混浴露天・女性用露天
大人(中学生以上)800円、小学生500円
9:00 ~ 15:00

奥鬼怒温泉は関東でも割と有名な秘湯で、加仁湯なんかは温泉に特化していない旅行雑誌でもよく紹介されていますよね。
でも実は私、奥鬼怒温泉に入った事が無かったのです。

何故って、奥鬼怒温泉は宿泊しないと車で送迎してくれないから徒歩1時間以上掛かるからと言うのもありますが、一番の理由は奥鬼怒の温泉って基本が混浴なんですよね。
私は混浴温泉って苦手を通り越して、嫌いなのです。
女性の裸を見たくて長時間張り込む男がいたり、そんな男にチヤホヤされて喜ぶ露出好きな女がいたりするんですよね。そういう人と一緒に入る温泉は、幾ら泉質や風情が良くても、気持ちが悪いのです。

と、そんな訳で避けていた奥鬼怒温泉ですが、突然行こうって話になりました。
と言うのも、中国武漢で発生した新型コロナウイルスで2020年は殆ど温泉に入れず、そのまま年を越して2021年。もう全然温泉入れていないので、私も紅鮭も我慢の限界!
どこか温泉に行こう、でも関東から出るのはやめようねってなり(いや、東京から出るのもゴメンナサイなのですが・・・)、ふと思い出したのが奥鬼怒温泉だったのです。
コロナで客足が鈍っていそうだし、人数が少なければ混浴でも大丈夫だろうって事で、小学生になった長女の春休みに合わせ、わざわざ平日の金曜日を選んで奥鬼怒温泉のひとつ「加仁湯」に宿泊する事になりました。

加仁湯チェックインしてすぐに向かったのが、加仁湯の隣にあるこちら「八丁の湯」です。
隣と言っても加仁湯からは八丁の湯の建物すら見えません。
加仁湯のフロントに道を聞いたら徒歩10分くらいとの事です。通常だと入浴料800円ですが、加仁湯宿泊者は割引があるとの事で、1枚700円で入浴券を購入する事が出来ました。

加仁湯からだとなだらかな下りの砂利道で、歩きやすい道です。
一般車は乗り入れ禁止ですが、ヤマト運輸のトラックが普通に走っていました。
間もなく5歳になる次女も一緒だったので歩くペースは遅かったですが、加仁湯から5分も歩くと八丁の湯の建物裏手が見えてきます。
そこから宿泊棟と思われるログハウスを横目にぐるりと回ると玄関に出ました。

受付入ると目に飛び込んでくるのはお洒落な造りをしたフロントと、秘湯を守る会の提灯です。
秘湯でもなんでもない温泉街でも見かける事も多いこの提灯ですが、間違いなく秘湯だと言い切れる八丁の湯で見ると何だかほっとします。

八丁の湯さんは内湯と露天があります。「内湯もありますよね?」と聞くが、受付の方はどうやら外国の方らしくて、たどたどしい日本語で「露天へどうぞ」と案内してくれます。
あれ?内湯って宿泊者専用だったっけ・・・?
まぁ良いやと、とりあえず露天へ向かいます。
脱衣所だけは男女別ですが、露天は基本的に混浴で、女性専用にも露天風呂があると言う造りです。

で、その露天ですけどね。
なんと、だぁ~れもいません!
まさかの貸切状態でした!

男性用の脱衣所から出て最初にあるのが、雪見の湯と言う湯舟です。
湯舟と光の加減で青みがかって見えますが、無色透明のお湯です。
お湯の中には無数の白湯花が舞うもので、この後に紹介する他の湯舟よりも一番温泉らしい特徴を感じるお湯です。

もちろん掛け流しで、不快な塩素臭はありません。
お湯からはほんのり焦げ硫黄臭。少しコールタールみたいな独特な臭いを感じます。
この臭いがもう少し強くなると、ダム没前の川原湯っぽくなるのではないでしょうか。

温度は43度くらいで、適温ですが、ずっと浸かっているには少し熱めと言う感じです。
入浴者が私達以外誰もいなかったと言うせいもあってか、鮮度は抜群です。
泉質だけで評価をしたら、3箇所ある露天風呂のうち、ここが飛びぬけてよかったです!

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続いて入ったのは、雪見の湯から数段降りたところにある、滝見の湯です。
女性用の脱衣所からすぐの所にあるので、女性でも比較的入りやすい混浴湯舟です。

ほんのり焦げ硫黄臭がして白湯花が舞う気持ちが良いお湯です。
ただ、鮮度だけで話をしたら、雪見の湯には遠く及ばない感じです。硫黄臭が少し弱いと言うのもありますが、白湯花の量も少なく、お湯も少し劣化を感じます。(劣化と言っても雪見の湯と比べたらの話で、これだけ単体であったら鮮度抜群と書いていると思います)

少し気になったのは、湯底が苔生していてツルツルと滑るんですよね。
あまり清掃が行き届いていない印象もあります。

とは言え、目の前に滝を見ながら入る事の出来る露天風呂は素晴らしいです。
また、女性脱衣所からもすぐなので、他の誰かが来た時にすぐに避難出来るのも助かります。
この日は他に入浴客がいなかったため、我が家だけで1時間以上貸切状態でゆっくりと湯浴みを楽しみましたが、いつ誰が入ってきても紅鮭が逃げられるようにと、何だかんだで一番長い時間を費やしたのがここ滝見の湯でした。

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最後がこちら、滝のすぐ真横に位置する石楠花の湯です。
雪見の湯から遊歩道みたいな階段を少し登った先にある小さな湯舟で、すぐ真横に滝がある絶好のポイントです。
他に男性客がいる状態で女性が入ろうとすると、かなり難易度が高くなるお風呂です。
家族4人で入りましたが、出来れば他人が入ってくるのは遠慮して欲しいくらいの手狭さです。

張られているお湯は、恐らく他と同じ源泉と思われます。
無色透明、ほんのりと硫黄臭あり、少しだけ白湯花。
湯口から注がれるお湯の量は他と比べると少なく、そのせいもあってか浴槽内のお湯の温度は40度あるか無いかってところです。
温めだからゆっくりと浸かれますが、鮮度と言う話だけをすると3箇所の中では一番劣ります。

ただ、このロケーションは素晴らしいとしか言いようがありません。
目の前が滝ですので、良く言われるマイナスイオンって奴を感じる事が出来る・・・気がします。
温い事で長時間ゆっくり浸かるにも良さそうです。
この日は紅鮭や娘も一緒で、いつ他のお客さんが入って来るかも分からない落ち着かない状態だったため、あまり長湯せずに滝見の湯へ移動してしまいましたが、もしも私一人で来ていたら一番ゆっくり浸かっていたのがこの石楠花の湯だったでしょうね。

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最後に、私達以外だれもいませんでしたので、女湯の方も少しだけ見学させて貰いました。
まぁ、風情の良い岩風呂って感じです。
これだけで見たら悪くはありません。ただ、混浴の方を見た後でしたので、正直見劣りを感じます。

お湯は浸かっていないから分かりません。
ただ、もしこのお風呂だけ浸かって八丁の湯が評価されてしまったとしたら、あまりにも残念と言わざるを得ない造りです。

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この日は、たまたま他に誰もいなくて、贅沢に我が家だけで貸切状態でお風呂を楽しむ事が出来ましたので、とても印象が良かったです。
もしもこれがコロナ以前の平常時であれば、温泉とは別の目的で混浴に入る人と一緒になって、まるで違った印象になっていたかも知れません。

ちなみに、入れるかどうか分からなかった内湯ですが、当初は加仁湯に宿泊した翌日に入るつもりでいた日光沢温泉に今から行こうと言う話になり、時間も無かった為に利用せずに帰ってきてしまいました。
きっとまた再訪する事があると思われますので、その時までの楽しみに取っておきたいと思います。

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あと、最後にひとつ余談ですが、ここの泉質って単純温泉?アルカリ性単純硫黄温泉かな???
脱衣所や受付を探してみましたが、成分表の掲示が見当たらなかったんですよね。
浴後、受付にいた外国の方に「各湯舟に張られている源泉は同じですか?」と聞いてみるも全く通じず、「源泉、えっと、それぞれの湯舟のお湯は同じところから沸いているの?」「お風呂の温泉、同じお湯?」「お風呂、温泉、一緒、オッケー???」みたいに頑張って聞いてみて、「オッケー! オッケー!」みたいに言われましたが、結局私の疑問は解決せず・・・
後日お宿のHPを見ても泉質は「中性低張性高温泉」って紹介されているんですよね。
とにかく良いお湯って事は間違いないのですが、最後に少しモヤモヤしました。

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課題として残った泉質の謎と、入らずに帰ってきてしまった内湯。
日帰りでもランチプランであれば送迎してくれるそうなので、いずれ手白沢温泉に宿泊する際にでも送迎目的で再訪してしっかり確認してみたいと思いました。

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2021年 4月2日 ー 初訪問・日帰り入浴

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