栃木県那須湯本温泉

民宿 新小松屋(那須湯本温泉) ★4.5

酸性 含硫黄-カルシウム・硫酸塩・塩化物温泉
(鹿の湯・行人の湯 混合源泉)
68.4度 / ph2.5 / 自然湧出 / H15.12.12
Na+ = 39.2 / K+ = 19.6 / Mg++ = 16.8 / Ca++ = 70.1
Al– = 7.6 / Cl- = 79.9 / HSO4- = 42.4 / SO4- = 398.2
H2SiO3 = 338.3 / H2S = 28.8 / 成分総計 = 1040mg

栃木県那須郡那須町湯本178-3
男女別内湯
0287-76-3633
宿泊 : 6500円 (2食付き)

那須湯本には共同浴場が3箇所あります。
一つは言わずと知れた、「鹿の湯」で、連日多くの観光客で賑わう、那須を代表する温泉施設です。
残りの二つは、意外と知られていないのですが、「滝の湯」と「河原の湯」で、民宿街の一角にある、地元関係者専用の共同浴場です。
基本的に関係者以外利用禁止で、一般人は利用出来ません。
ただ、例外として、民宿街の民宿に宿泊している観光客であれば、「滞在中は民宿の関係者」として、共同浴場を利用する事が出来ます。
「雲海閣」贔屓の私ですが、共同浴場にも入って見たいと思い、インターネットの「イサイズじゃらん」で予約出来る一番安い民宿、「新小松屋」に行って参りました。

新小松屋は鹿の湯から歩いて1分も掛からない、民宿街でもとても立地条件の良い所にありました。
駐車場は宿から50メートル程離れた所にあり、車はそこに停める。
今回は、共同浴場の「鍵」だけが目的の宿泊だった為、とんでもなくボロい所でも良いという覚悟で行きましたが、意外とこざっぱり綺麗な内外装に拍子抜け。
部屋は、テレビと物入れ、テーブルと座布団があるだけのシンプルなものです。
決して広くは無いのですが、標準的で使いやすい。温泉街の通りに面した窓からは、明るい光が差し込んでいて、息苦しい狭い部屋というイメージは一切ありません。
テレビは100円を入れて2時間見れるタイプ。無料にしてくれるに越したことありませんが、一泊で使ったとしても、せいぜい200円。元々安い宿泊料金なので、文句も言えません。

さて、肝心のお風呂ですが、男女別の内湯になっています。
那須湯本の民宿では、内湯に温泉を持たない所も多々あるのですが、新小松屋は歴史も古い所らしく、宿にもちゃんと温泉が引かれています。
お湯は、鹿の湯共同浴場と同じ、「鹿の湯」と「行人の湯」の混合泉。
広さは、男湯は3人位入れる大きさ。女湯は若干狭く、2人程入れる程度です。
見知らぬ人と一緒に入るには、ちょっと気まずい広さなのですが、家族やカップルで利用する場合、自由に貸切で利用出来ます。
湯船に並々と注がれたお湯は、鹿の湯と同じ酸性の硫黄泉。真っ白に白濁し、強烈な硫黄臭を放っています。
男湯の湯船の温度は45度で結構熱め。湯口からは52度の熱いお湯が掛け流されています。湯もみ板があり、「熱かったら湯もみしてお入り下さい」の張り紙がある。
砂時計の3分計も置かれていて、民宿ながら、湯治場の片鱗が見え隠れしていて、いかにも那須という感じです。

宿の食事は、いかにも民宿といった感じの、贅沢過ぎない普通のモノです。
ただ、天婦羅等は揚げたてで、地の物を中心にした献立でとても美味しく頂く事が出来、値段以上の価値を感じる内容でした。朝食には自家製の温泉玉子が付いています。
当代で4代目という若旦那の対応も実に丁寧で、とても心地の良い週末を過ごす事が出来ました。
勿論、当初の予定だった、共同浴場巡りも達成する事が出来ました。

「安かろう、悪かろう、共同浴場の鍵さえ貰えれば良いや・・・」と、全く期待をしていなかっただけに、大満足の週末を過ごす事が出来ました。
うーん。那須湯本と言えば「雲海閣」と決めていたのですが、今度からは「雲海閣」か「新小松屋」か、どちらに行こうかという悩みが増えてしまいました。

2005-4/9

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