単純温泉
(7号井・12号井・13号井戸 混合泉)
47.6度 / ph7.91 / H16.10.26
Na+ = 239 / K+ = 10.8 / Ca++ = 44.1 / Mg++ = 0.7
Cl- = 381.9 / F- = 3.5 / SO4– = 31 / HCO3- = 76.3
CO3– = 6.6 / H2SiO3 = 28.3 / HBO2 = 18.1 / CO2 = 1.6
成分総計 = 843mg
新潟県南魚沼市小栗山655
025-772-2841
内湯 × 2
400円
営業時間 要相談
六日町にあるお宿です。とても鄙びたお宿と聞いており、鄙び宿が大好きな私からすると、どうしても立ち寄ってみたかった一湯です。
確かこのへん・・・と、思いながら、車を走らせると、ありましたありました。
もう、外観からして鄙びています。青い壁にペンキで「山岳荘」と書かれているのですが、すっかり色褪せているのです。
宿の前には車を停められるスペースがありますが、1台も停まっていません。
本当にここ、やっているのかな・・・?
玄関先には、いつ書かれたのか分かりませんが、「中華人民共和国大使館御一行お泊り」とか書かれています。
中国大使館員御用達のお宿なのでしょうか?
でも、お客さんどころか、誰もいないような感じがします。
とりあえず、中に入ってみることにしました。
さて、玄関。実に鄙びています。鍵が閉まっていたらどうしようと思いましたが、とりあえず開いていました。玄関先で、「ごめんください~!」と叫ぶも、誰も出てきません。
玄関先にはサンダルがあるだけで、やっぱり気配がありません。
友人が中に入り、「こんにちは~!」と、家主を探すも、なかなか出てきません。
駄目かな?一瞬諦めたのですが、幸運な事に、中からおばあちゃんが出てきました。
立ち寄りをお願いすると、良いよとの事です。やった!嬉しい!!!
入浴料金を支払い、早速お風呂を利用する事にしました。
お風呂は2箇所、隣り合ってあります。
廊下を歩いて手前側にあるのが、小さなお風呂。せいぜい3人程度しか入れない小さな湯船がある物です。
その奥にあるのが、大きなお風呂。湯船も大きくてゆったりとしています。
どちらが男女とか書かれておらず、とりあえず、手前側を女湯と言うことで、紅鮭が入り、奥の方に私と友人が入ることにしました。
当然ですが、先客などおらず、完全に貸し切りな状態です。
さて、その大きなお風呂。いやぁ・・・実に鄙びていて、風情あります。
タイル張りの湯船に、無色透明のお湯が張られており、湯口から注がれているお湯が洗い場にオーバーフローしています。
湯船の一角は、浅瀬になっており、トドになって寝るのにちょうど良いです。
お湯の印象は、ピリッと熱めの、45度くらいでしょうか。長湯は出来ませんが、鮮度が非常に良くて、このままお湯に浸かっていたいと言う衝動に駆られてしまいます。
お湯からは僅かに芒硝臭と潮臭。ほんの少し硫黄臭も混じるような気がしますが、個性は僅かな物です。
でも、ほんのり香るお湯で、幾ら入っていても飽きることを知りません。理屈では無くて気持ちの良いお湯と言うのがあるんですねぇ・・・
室内は、内湯ですが採光がとても良く、窓越しに田んぼが見えます。窓から抜ける風が気持ち良く、お湯から上がると、汗がさらりと引きます。
目の前に広がる田んぼを眺めながら、「あぁ、ここは新潟なんだなぁ」なんて思いながら、お湯から出たり入ったりを繰り返していると、時間が経つのを忘れてしまいます。
本当はこの後にも湯めぐりをするつもりで、あまり長居はしない予定でしたが、友人と顔を見合わせ、「もう、今日はココでゆっくりして、泊まりの宿に向かいましょう」と、お互いに納得し、時間を気にせずにゆっくり過ごしてしまいました。
ちなみに、手前側の小さなお風呂。気になったので、こっちにも入ってみる事にしました。
他にお客さんもおりませんでしたので・・・^^;
源泉は同じなので、お湯の感触に違いはありません。
やはり熱めで、ずっとお湯に浸かっている事は出来ませんが、鮮度抜群でとても気持ちが良いです。
湯船が小さいの分、体をお湯に沈めた時のオーバーフローが盛大で、贅沢な気分になれます。
風の通りは、大浴場の方が良いですが、こっちもなかなかの物です。小浴場にはちょっと入るだけのつもりが、ついつい長居してしまい・・・
暫くすると、おばあちゃんが、「あぁ、まだ入っていたんかね?」と、見回りに来てしまいました。
ごめんなさい、でも、ついつい気持ちが良すぎて・・・
結局なんだかんだで、1時間以上の時間をココで過ごしてしまいました。
秋とか、稲穂が実る時期に再訪してみたいものです。
でも、一般的にお勧め出来るところかと言うと、かなり微妙かな?とっても鄙びていますので・・・
逆に、鄙び宿&鮮度抜群のお湯が大好きな方には、感涙物だと思います。
出来れば、私の胸の内にだけ秘めておきたいくらいに気に入った、素敵な一湯です。
2008-7/12
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