塩原温泉栃木県

塩原温泉 ホテルおおるり (塩原古町温泉) ★4.0

ナトリウム-塩化物・炭酸水素温泉
(源泉名:市営門前3号源泉)
59.6度 / ph6.8 / 動力揚湯 / 毎分190L / H27.8.28
Na+ = 370.7 / K+ = 43.6 / Mg+ = 19.8 / Ca+ = 51.3
Mn+ = 0.3 / Fe+ = 0.9
F- = 0.5 / Cl- = 389.8 / SO4- = 57.1 / HCO3- = 621
H2SiO3 = 238.7 / HBO3 = 28.6 / CO2 = 165.1 / H2S = 0.1
成分総計 = 1987mg

栃木県那須塩原市下塩原815-3
0287-32-5500
男女別内湯・露天など
500円
6:00 ~ 21:00

塩原にあるおおるりグループのホテルです。

おおるりグループと言えば、関東を中心に低価格ホテルを展開しており、一時期はあちこちの温泉地にホテルがありました。
それが、2020年に中国の武漢市で発生し、世界中が大迷惑したコロナウイルスの影響で、利用客数が激減。2021年の8月末にその時点で12箇所あるうちの10箇所を閉鎖。いきなり2箇所だけになってしまいました!
(その後、一度閉鎖されたホテルおおるり鬼怒川が再開し、2025年時点では3箇所残っています)

これから紹介するこちら、塩原のおおるりは、その時に閉鎖を免れた3軒のなかのひとつです。

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場所は塩原温泉街のど真ん中にあります。
とは言っても、塩原の温泉街ってこれと言って歩いて観光する所、あんまり無いんですよねぇ~・・・
バスターミナルからも歩けるので、公共交通機関で来る人には便利かも?

玄関先には源泉枡がありました。
ここで沸いている訳じゃないですけど、こういうのあると温泉好きとしては嬉しいわけで。

エントランスは広々していて、いかにも大型ホテルって感じですよね。

余談ですがおおるりグループのホテルは元々別のホテルだった所を格安で買い取ってそのまま再利用する所が多いようです。
ここ最近の流行りと言うか、新しいホテルはエントランスの天井を高く取って開放感を演出する所が多いですが、ここはそういう感じありませんね。

しっかり綺麗にされており、これと言った不満もありませんが、全体的な造りは少し古いかな?

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今回の旅行は私と紅鮭 + 子供2人に加えて、私の母も加わり、総勢5人です。
そのため部屋は隣り合う2部屋を利用しました。

基本的に一部屋にあるベッドは2台で、3人泊まる部屋には布団を敷く対応です。
決して広い部屋ではありませんけど、必要にして充分かな?

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さて、肝心の温泉ですが、こちらには男女別内湯が2箇所と、露天風呂の他に、貸切風呂が沢山あります。
この貸切風呂はチェックインしてからの先着予約順で、滞在中利用出来るのは1グループにつき1か所のみとの事。
「2部屋取ったから2箇所だめ?」と聞いてみましたが、どうやら駄目らしい。
うぅむ、残念・・・

と言うわけで、利用したのは屋上に2箇所ある天空の露天風呂です。
鬼怒川のおおるりにも同じような天空露天風呂がありますが、ほとんど同じ造りです。

お湯は湯底が透けて見える程度には透明ですが、僅かに濁って見えます。
明るめの茶褐色湯花が大量に舞っていました。
もちろんですけど掛け流しです!
臭いはほんの少し温泉臭、湯口で嗅ぐと、気のせいかと疑う程に幽かですがアブラ臭もあります。

2月の塩原は流石に寒いですし、ただでさえ風の通りが良い屋上です。
適温のお湯なのですが、一度入ったら出れなくなっちゃいますね。
とても気持ちが良いお湯です。

残念だったのは、貸切で利用出来るのはたったの30分だけ。
しかも、これはどう見ても5人同時に使える広さじゃないです。
この年で母親と混浴ってのも無いので、短時間での入れ替わる必要があります。
そのため、ちゃぽんと浸かって泉質を確認したらすぐに出る感じになってしまい、全くゆっくり出来なかったのが残念。

おおるりさん、1グループで1か所はキツイよぉ。
せめて部屋数に対して1か所にしてよ~!

あとこれは余談ですが、おおるりグループのホームページを見ると、天空露天風呂は冬季閉鎖になっていますね。
私が利用した2月って、誰がどう考えても真冬なんですけど(実際雪も降ってましたし)、なんでやってたんだろ?

ま、良いですけど・・・

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貸切らずに誰でもいつでも入れる大浴場も充実しています。

予約無しで入れるのは檜風呂、もみじの湯、大露天風呂の3箇所。
他にも七福神の湯と言う貸切風呂があります。
天空露天で貸切湯を使ってしまったため、利用出来ませんでしたが、こっちも気になりますね。

源泉は天空露天風呂も含めてどれも一緒です。

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檜風呂はよくあるホテルの大浴場って感じです。
湯舟の枠が檜ってだけで、あんまり檜風呂って感じはしませんね。

しっかりと温泉臭がして良いお湯です。
でも、天空露天風呂には大量の湯花が舞っていましたが、こっちはほんの少しかありません。
同じ源泉ですし、こっちの方が湯舟が広くて湯花が舞う条件揃っているはずなのに、ナンデダロ?

ちょっと湯気も籠り気味だし、個人的な好みとしては「まぁまぁ」って感じかな?

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紅葉の湯は宿泊の建物からすぐ隣り合う別棟みたいな所にありました。
長い階段を降りた先にあります。

向かう途中に「当館のお風呂はすべて源泉掛け流しです」なんて嬉しい張り紙発見。
掛け流しアピールする掲示はこのホテルに限らず各所で見ますが、テンションが上がるんですよね。

そんなテンションのままに入った紅葉の湯ですが、(゚∀゚)キタコレ!!!って叫びたくなるほど渋いです!

ここは東北の湯治場なんかじゃなく、格安ホテルのおおるりですよ!?
こんな隠し玉あったなんて知りませんでしたよ!
なんて良い風情なのでしょう!?

しかも風情だけじゃなくてお湯も良いです。
天空露天風呂にもあった綿埃状の茶湯花が大量に舞っています。
お湯からもほんのり温泉臭。

湯口からは熱いお湯が注がれていますが、投入量は湯舟の大きさからするとかなり少な目。
その結果、温度はかなり温くて、37~38度くらいしかありません。
鮮度と言う意味では、ハッキリ言ってイマイチです。

でもこのぬる~い温度が絶妙なんですよね!
一度入ったら2度と出たく無くなる心地よさ。
ぼけ~っとしながら湯に浸かり、視線を天井に向けると、見事な板張り。
少し湯気蒸してぼんやり灯る照明も雰囲気が良いです。

そんなわけで、温くて鮮度悪い紅葉の湯なのですが、一番気に入ってしまいました。
食事前、就寝前、朝の3回利用。
こんなに気持ちが良いお風呂なのに、いつきても誰もいなくて、ほぼ貸切状態でした。

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大露天風呂も紅葉の湯と同様、別棟にあります。
男湯は元禄浮世風呂、女湯は花魁の湯だそうです。
どうでも良いけど、花魁って結局のところ遊女ですよねぇ?
そのネーミングで大丈夫なのか!?

岩風呂になっており、屋根が掛かっている手前は適温。
屋根の外に出る箇所に仕切りがあり、奥の湯舟は40度を下回る温めでした。

お湯からははっきりと臭うクレゾール系の消毒臭がします。
紅葉の湯の前にあった張り紙の通りであれば、この露天も掛け流しな筈ですけど、お湯はちょっと残念。
湯花の有無については、暗がりなので未確認。
朝入れば明るい所で確認出来たのですが、臭いに萎えてしまったので、それをする気にもならず・・・

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露天はともかくとして、これだけ大規模なホテルの割には湯使いがとても良かったです。
お湯はそんなに期待していませんでしたが、嬉しい誤算でした。

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食事は朝夕ともに大食堂でのバイキングです。
安いお宿ですので特別に凝ったものなんかはありませんけど、まぁ普通ですね。
贅沢を言わなければ普通に美味しいです。

長女が食べてみたいというので、あわびの陶板焼きを追加注文してみました。
要事前予約で、一皿1,210円です。
あわびと言ってもかなり小ぶりで、ぶっちゃけ小さいです。
ま、安いですからね~

ちなみに長女は一口だけ食べて満足したようです。
子供には難しい味だったみたいです。

この日は大食堂はほぼ満席かな?
子供の数も多く、ワイワイガヤガヤ、ちょっとうるさいかなって位に賑わっていました。
まあ、格安ホテルですので、こんなモンでしょうね~
我が家にも子供います。
ウチの子は大人しいので騒いで迷惑掛ける事はありませんけど、騒がしいくらいのほうが気疲れする事無いので助かったりもします。

雰囲気の良いホテルで静かに過ごしたい人にはオススメしません。

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最後に、この日は1泊2食付きで、大人ひとり8,430円(税込み)、小学生の娘は6,744円(税込み)でした。
家族5人で1泊、2部屋利用で、合計金額は38,778円(税込み)です。(追加であわびやアルコール飲み放題もつけているため、実際はもうちょい払っています)
時期や曜日にもよって金額は違いますが、ハッキリ言って安いですね!

そんな格安ホテルのおおるりですが、ネットを見ると一部で酷評している人いるんですよねぇ~
部屋が狭い汚いとか、食事が質素だったとかさ。

同じ事を草津のおおるり鬼怒川のおおるりでも書いていますが、敢えてここでも書きますね。

「安いホテルに完璧求めるとかダサすぎw もっと高い宿泊まれよwww」

そりゃあね、重箱の隅をつつこうと思えば、幾らでもありますよ。
でも宿泊代見てよ? この値段だよ?
言う事なしです。

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そんなわけで、お財布にとっても優しい、素晴らしいホテルです。
温泉の湯使いも良いです。

きっとまたお世話になると思います。

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2025年 2月1日 - 初訪問・宿泊(2食付き)

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