栃木県

加登屋旅館 (板室温泉) ★4.0

単純温泉
(源泉名:第1号源泉【板室1】)
37.5度 / ph8.0 / 掘削自噴 / 毎分40L / H22.10.6
Na+ = 93.1 / K+ = 0.8 / Mg+ = 0.3 / Ca+ = 25.4
F- = 0.9 / Cl- = 18.4 / SO4- = 233.1 / HS- = 0.1
CO3- = 15.1 / BO2- = 0.9 / OH- = 0.7
H2SiO3 = 32.5
成分総計 = 422mg

単純温泉
(源泉名:第2号源泉)
36.6度 / ph9.7 / 掘削自噴 / 毎分105.7L / H20.4.2
Na+ = 93.1 / K+ = 0.6 / Mg+ = 0.4 / Ca+ = 25.5
F- = 0.9 / Cl- = 17.9 / SO4- = 213.3 / HS- = 0.1 / HCO3- = 6.4
CO3- = 9.7 / BO0- = 1.0 / HSiO3- = 35.1 / OH- = 0.9
成分総計 = 405mg

単純温泉
(源泉名:室井・高根沢共有8号源泉)
43.9度 / ph96.6 / 動力揚湯 / 毎分370.8L / H20.4.2
Na+ = 137.2 / K+ = 4.1 / Mg+ = 0.4 / Ca+ = 56.5
F- = 0.9 / Cl- = 32.1 / SO4- = 364.4 / HS- = 0.1
HCO- = 3.2 / CO3- = 9.7 / BO2- = 1.1 / OH- = 0.7
H2SiO3 = 36.2
成分総計 = 647mg

栃木県那須塩原市板室859
0287-69-0201
男女別内湯
800円
日帰り入浴時間は要確認

暖冬と言う言葉は毎年聞きますけど、今年(2023年)の冬は特に暖かいです。
11月の末だというのに、東京では日中で20度近くまで気温が上がる事も。
そんなわけで、天気が良かったのでバイクで那須まで来てみました。

途中宇都宮辺りを走っていたら道路に設置された温度計で17度なんて表示もあり、「今日はあったけぇ~!」なんて思っていましたが、那須まで上がってくると流石にちょっと寒いです。
流石に寒いのでいったん源泉 那須山 令和の湯で温まり、次なる温泉、板室温泉を目指しました。

板室温泉を目指す途中で小雨が降り、それはすぐにやんだのですが、そのお陰で見事な虹を見る事が出来ました。
完全に上まで繋がっている虹を見たのは随分と久しぶりです。

余談ですが、この写真を見ながら「あ、バイクのチェーンやばい」と気が付き、クリーニングしてグリスアップし、緩みの調整なんかもしたわけですが、それはまた別の話。

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さて、そんな訳で到着した板室温泉。
とても歴史が古い温泉地で、平安時代の康平2年(西暦1059年)に発見されたそうです。
以降湯治場として栄えたそうですが、交通の便が悪い事や、すぐ近くに那須や塩原と言った全国的にも知名度の高い温泉地があるせいか、最近では少し影が薄いような気がしてしなりません。
私も塩原や那須は今までに何度も訪れていますが、この板室温泉に立ち寄ったのは2度目です。

どこか立ち寄れないかなと、ふらっと入ってみたのがこちら、加登谷旅館さんです。
玄関先入るとロビーにお宿の方がいて、なにやらお仕事の話をされていましたが、声を掛けてみたら快くどうぞどうぞと受け入れて下さいました。
お忙しそうだったのでまずいタイミングに来てしまったかと思いましたが、とても丁寧な対応でホッとします。

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なかなか立派なお宿で、建物でぐるっと囲うように中庭があります。
全体を見渡すと館内の造りはちょっと古くて、昭和レトロって感じですね。

実際この別館は昭和に建てられたそうで、別名で「昭和館」なんて呼ばれる事もあるらしいです。

脱衣所に向かう途中に成分表が掲示されていました。
なになに・・・ ん?
なんと、成分表が3枚あり、それぞれが別の源泉になっています。
どれも単純温泉で成分に大きな違いはありませんけど、源泉温度が微妙に違いますね。
季節に応じてブレンド率を変えて使っているのかな?

幸いにして、温泉に影響を与える項目は全て「無し」になっていました。
これは期待出来そうです!

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さて、そんなわけで、待望のお風呂。
男女別でそれぞれに内湯がひとつです。

浴室に入った瞬間、ムワっとした湯気に包まれます。
天井があまり高くないので湯気蒸すみたいですね。
ちょっとだけの息苦しさもありますいが、フワッと香る優しい温泉の臭いが心地良いです。

湯舟はかなり広々としていて、脱衣所から入って右手前に湯口のある小さ目の湯舟、正面にはそのこぼれ湯を貰う広々とした湯舟、左奥には正面の湯舟からのこぼれ湯を貰う小さな湯舟がありました。

3槽に分けて温度に違いを持たせているみたいですね。
私が最近入った所であれば、函館の湯の川温泉にある大盛湯でも同じように3槽に分けた温度調整を行っていました。

まずは試しに、一番奥の温い所から。
温度は40度あるか無いかと言う位です。
肌触りはサッパリしたもので、これといった特徴はありません。
無色透明で湯花などは無く、お湯からは芒硝系の優しい香りがあります。
湯口から一番遠い場所ですが、鮮度は悪くありません。
かなりの湯量があるみたいで、常に大量のお湯が湯舟から溢れています。

続いて入ったのは真ん中の広々とした湯舟。
こちらの温度は少しだけ高く、41度位で適温です。
普通に入るのであればここが一番広々としていて気持ちが良いですね。
お湯の印象は一番奥の湯舟と同じで、ほんのりと芒硝臭のあるサラサラのお湯です。

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最後に入ったのは湯口のある小さな湯舟。
湯口側なのでさぞかし熱いのだろうと、意を決して入りましたが、ちょっとだけ熱めと言う程度で適温の範囲内です。43度位でしょうか。
湯舟を3つに分け、それもあまり小さな湯舟ではないのに、一番奥の湯舟と温度差があまり無い事に驚きました。それだけ湯量が豊富と言う事ですね。

当然ですが、湯口のある小湯舟のお湯が一番鮮度高いです。
湯口からは凄い勢いで新湯が注がれていて、それがそのまま次の湯舟に流れ去っていきます。
適温の範囲と言ってもそこそこ熱いので、ずっと入っていたらグッタリしてしまいそうですが、なんだかんだでここが一番気に入って、ずっとここ一箇所だけを出入りしながら鮮度抜群のお湯を堪能させて頂きました。

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ちなみにこの加登谷旅館さん、板室でも歴史が古いお宿で、建物が国の登録有形文化財に指定されています。
といっても、指定されているのはこの建物ではなく、少し離れた所にある本館と、本館の並びにある別館、同じく本館の並びにある悠仙閣の3棟です。

これら3棟は建物老朽化と文化財保護の観点から今では宿泊は受け付けていないそうで、外から眺める事しか出来ません。
私が温泉めぐりを始めてこう15年以上経ちます。
もう少し早く来ていればこの本館のお風呂にも入れたんですけどね~・・・

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2023年 11月28日 - 初訪問・日帰り入浴

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