石川県

今江温泉元湯 (今江温泉) ★4.5

ナトリウム-塩化物温泉

石川県小松市今江町7丁目205
0761-21-4126
男女別内湯
大人460円、中学生300円、小学生130円、小学生未満50円
11:00 ~ 22:00

滅多に来ることが出来ない北陸。
本当であれば、朝から晩まで温泉漬けの強行軍で行きたかったのですが、母と間もなく3歳になる娘が一緒では無理も出来ません。
そんな中で、事前に色々と調べていて「ここには入りたい!」と目星をつけていた一湯がここです。

場所は前日宿泊した粟津温泉から車で15分程度、小松空港からほど近い場所にあります。
ナビの指示通り、民家や商店がまばらに立ち並ぶ県道を走っていると、「今江温泉元湯」の看板が出てきました。

渋いです!
実に渋い、私好みの外観をしています!


この日は国民の祝日である「みどりの日」と言う事もあり、国旗が掲げられていました。
一昔前では祝日には国旗を掲揚するのが当たり前だったのですが、いつからか廃れてしまい残念です。

余談ですが、私が以前住んでいたカナダでは、祝日に関わらず普通の民家が国旗が掲げているなんて珍しくもなんともありませんでした。
学生が背負っているリュックなんかにも国旗が刺繍されているのは頻繁に見かけた光景ですし、日常生活の中で国旗が当たり前のように溢れかえっているんですよね。
日本でももっと街中に日の丸が溢れていても良いような気がしますけどねぇ~・・・

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外観が渋ければ中身も渋いです!
いまどきでは少し珍しい、男女脱衣所の中央に位置する番台。

これまたどうでも良い話ですけど、こういう番台を見ると、私は何故か「ハイスクール奇面組」を思い出します。
奇面組のメンバーのひとり、スケベな性格の出世潔(しゅっせきよし)君の家が銭湯で、この形式の番台が度々ストーリーに絡んで来るんですよね。
銭湯の番台に座るのは男の夢だ! なんて、今の子供達に言っても、何のことだか理解して貰えないんでしょうねぇ~・・・

レトロなメダルゲームも気になりますが、脱衣棚も素晴らしいです。
常連さんのものと思われるお風呂セットが所狭しと並べられています。
地元の方々のお風呂なんだなってのがひしひしと伝わってきますね。

この脱衣所を見れただけでも、私は大満足なのですが、浴室に入ると更に素晴らしい光景が広がっていました。

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下手に説明をするよりも写真を見て頂いた方が早いです。

どうですか!?

素晴らしいでしょう!?
入った瞬間に身震いするような美しさです!

私のホームページをご覧になられている方であれば、この感覚はきっと共感して頂けると思います。
先客でひとり、地元の方と思われる方が入っていましたが、ちょうど入れ替わるように出て行かれましたので、独泉状態です。
お湯に浸かるよりも先に、無心でデジカメのシャッターを切りまくりました。

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脱衣所から入って手前がジャグジー浴槽、奥が湯口のある通常浴槽です。
通常浴槽とジャグジー浴槽の間には仕切りがありますが、中で繋がっていました。
ついでに書くと、湯底では女湯とも繋がっているスタイルです。

さて、肝心なのはそのお湯。入浴したのは湯口のある通常浴槽の方です。
無色透明で、ほぼ無臭。ごく僅かに潮のような温泉臭があるかも?程度で、不快な塩素臭は全くありません。
肌触りはしっとりペタペタ系。

「源泉」と書かれた湯口には飲泉用と思われるコップが備え付けられています。
口に含むと、口の中に旨味を感じる塩分が広がりました。
これで出汁を取ってお吸い物を作ったら美味しい・・・ かも?

湯口がある通常浴槽の温度は少し熱めで、44度前後だと思われます。
塩分を多量に含んでいる事もあり、ズシンと温まり汗だくになるお湯です。
訪れた時間が午前中だったせいもあると思いますが、お湯の鮮度が抜群に良いです。

ふと、洗い場のタイルに目をやると、鯉が2匹描かれていました。
こういう演出、大好きです!

洗い場の蛇口やシャワーは昔ながらの固定式です。
桶の中で冷水と温水を混ぜて適温にして使う方式で、毎日使う人からしたら少し勝手が悪いかも知れません。レトロな浴室にマッチしていて、私は大好きです!
桶にお湯を汲んでみたところ、しっかりと塩分を感じる源泉が出てきました。

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こういう昔懐かしいお風呂が残っているって、素晴らしい事だと思います。
建物が古くて、ところどころ痛んでいる事は間違いないのですが、しっかり手入れがされていているんですよね。
毎日清掃をして、大切に使われている事が良く分かります。

滅多に来れない北陸の地で、こんなに素晴らしい温泉に巡り合えた事が、とても嬉しいです。
今回の北陸旅行で立ち寄った温泉の中でも、ひと際印象に残った、私好みの一湯でした。

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2016年 5月4日 ー 初訪問・日帰り入浴

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