大分県鉄輪温泉

鉄輪むし湯 / 旧施設(鉄輪温泉) ★3.5

塩化物泉

大分県別府市鉄輪風呂本1組
男女別内湯 ・ 混浴蒸し湯
0977-67-3880
210円
6:30 – 20:00

突然ですが、私は「蒸し湯」や「砂蒸し」などは、あまり好きではありません。
何故なら、そこにはお湯が無いからです。(キッパリ!)
湯船に浸かり、お湯の感触や臭いを確かめ、湯花を見つけて喜んでみる・・・
そんな楽しみが無く、どうしても味気ないのです。
ただじっと耐え、汗をかく。私にとっては、「食事」と「点滴での栄養摂取」くらいにかけ離れたものに感じるのです。
ところが、この「鉄輪むし湯」では、とても楽しい一時を過ごす事が出来ました。

私はこの日、鉄輪むし湯の近くにある「大黒屋」という湯治宿に泊まっており、夕食時に宿の女将さんと色々と話をする事が出来ました。
そのときの話の成り行き上、その女将さんに「むし湯行く浴衣を貸してあげるよ!」と言われ、最初は「むし湯かぁ・・・」と、あまり乗り気ではなかったのですが、その女将さんが実に面白く、一緒に行く事になったのです。

むし湯で出迎えてくれたのは、イキの良いオバちゃんでした。
宿の女将さんは慣れたもんで、手際良く蒸し風呂の中に入っていくのですが、私はと言うと、勝手が分からずに右往左往。
蒸し湯の他にお湯が張った浴槽もあり、「軽く体洗ってきて!」と言われたので、ゆっくり全身浴していると、オバちゃんに「むし湯に来てお風呂入ってどーすんの!?」「それはあとあと、さっさと浴衣着てこっち来なさい!」って、もう、てんやわんやの大騒ぎ。

何とかしてむし湯の釜の中に入る事が出来たのですが、岩洞窟のようになっており、かなり狭く、暗い空間です。6人ほどしか入れず、人が多い時は順番待ちになるそうですね。
床には薬草が敷き詰められていて、良い香りが充満していました。
入ってしばらくすると、体中から汗が一気に噴出してきます。なんだか、体内の毒物が抜けていくような感じです。
とても蒸し暑く、10分程で退散してしまいましたが、長い人だと30分入っている事もあるんだとか。
時には長時間頑張りすぎて救急車に運ばれる人もいるらしく、オバちゃん、気が抜けないらしいですね。

掻いた汗は、浴槽で流すそうです。
湯上り暫くの間は、喉がスーッとして心地よく、何だか体が軽くなったような気分でとても爽快でした。

ちなみに、このむし湯、近いうちに建て替えられて新しくなるそうです。
来年来た時は、リニューアルされて新しくなっているのかな?
オバちゃんとの再会も含めて、どんな姿に生まれ変わるのか、今から楽しみですね。

2005-10/9

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