島根県

薬湯 小浜温泉 才市の湯 (温泉津温泉) ★4.0

ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉
(小浜温泉) 26.4度 / H17.5.12
Na+ = 1810 / Li+ = 2.3 / K+ = 61.9 / Ca++ = 432
Mg++ = 75.5 / Sr++ = 11.5 / Fe++ = 5.3 / Mn++ = 0.5
Cl- = 2660 / Br- = 8.4 / F- = 1 / HCO3- = 940
SO4– = 1140 / H2SiO3 = 58.1 / HBO2 = 1.5
CO2 = 409 / 成分総計 = 7650mg

島根県邇摩郡温泉津町小浜
無し
男女別内湯
300円
16:30 – 20:00

温泉津に3箇所ある共同浴場のひとつです。
温泉津の共同浴場と言えば、薬師湯と元湯泉薬湯が有名で、この小浜温泉はあまり知られていません。それもそのはず、温泉街から少し離れた、あまり目立たないところにあるのですね。
薬師湯なんかはすぐに見つける事が出来ましたが、ここは少し探してしまいました。
ちなみにこの小浜温泉は入浴時間が他所の2軒に比べて遅いのも特徴。夕方から利用出来るようになりますので、立ち寄りの際にはご注意を。

さて、その小浜温泉。中に入ると、受付のオバちゃんに、「いらっしゃい!あ、どこから来たの?」と聞かれてしまいました。
どうやら、あまり余所者は利用しないらしく、外来者だとすぐにバレてしまうのだそうです。かといって、余所者お断りか言えば全くそんな事無く、むしろ、大歓迎のようです。
「東京です」と答えたら、「あらまぁ!随分と遠い所からぁ!」と、喜んで下さいました。
とってもローカルな感じの共同浴場です。
脱衣所に並ぶ広告看板も良い味を出しています・・・

内部は所謂銭湯と言う感じの造りです。先客のおじさんが一人。こんばんはと言って入ると、「あぁ、今、換気するんで窓開けていたけど、良いかな?」「お、どこから来なさった?」と、とても気さくに話しかけて来てくれます。
私が「東京から来ました。温泉めぐりをしているのです」と答えると、温泉津温泉や、この小浜温泉について、色々とお話を聞かせて下さいました。
なんとこのお方、以前この小浜温泉の温泉組合長をされていたそうなのです!
その方曰く、この小浜温泉は他と違って源泉温度が少し低いから沸かさなければならないとの事。以前は薪で沸かしていてとても大変だったそうです。運営費用を集めるのも大変で、何度も閉鎖の話が上がっては消えたそうな。
確かに、大盛況の薬師湯や元湯に比べて、閑散とした印象は否めません。お話をしながら、30分近くお風呂に入っていましたが、その間、男湯は私とそのおじさん2人だけです。(女湯は多少の出入りがあったようです)
良いお湯だし、受付のおばちゃんも、元組合長さんも、実に良い方だし、頑張って欲しいなぁ~!

で、肝心のお湯。
黄褐色で、ほんのり濁っています。元湯と薬師湯は、コッテリと濃い土類鉄泉だったのに対し、こちらのお湯は少し薄くてマイルドな感じです。
ガツンと力強いお湯を楽しむならば元湯や薬師湯の方が良さそうですが、毎日利用するならば、断然こちらの方が、肌にも良さそうです。
お湯はサラサラする感触で、少し芒硝っぽさも感じます。お湯から上がると、不思議と肌がサラリとします。掛け流しですが、沸かしながら注ぐため、投入量は少しずつです。
それでも利用者が少ないせいか、お湯は鮮度良くて清潔です。朝からイモ洗いだった元湯や薬師湯は・・・夕方のこの時間に訪れると、凄いことになっていそうです。

おじさんとの会話も弾み、出たり入ったりを繰り返していると、飽きることを知りません。
いやぁ、こう言うお風呂って、良いなぁ!
温泉津と言えば、元湯と薬師湯ばかりがクローズアップされますが、この小浜温泉も忘れて欲しくない、とても素敵な一湯です。
また是非伺いたいと思いました。

2008-10/12

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