カルシウム・ナトリウム-塩化物温泉
(熱海93号・福々温泉) 76.7度 / ph8.0 / H18.12.1
Na+ = 952.5 / K+ = 61 / Ca++ = 940 / Mg++ = 23.1
Cl- = 2701 / I- = 1.4 / SO4– = 726.1 / HCO3- = 28.3
H2SiO3 = 87.4 / HBO3 = 11.3 / 成分総計 = 5540mg
静岡県熱海市田原本町1-14
0557-81-3355
内湯 × 2ヵ所
1000円
営業時間 要相談 (お客さんがいない時のみOK)
熱海駅から徒歩だと歩いて5分くらい、私が車で何度も通った事のある通り沿いにあるお宿です。
正直、ここの事は全然知りませんでしたが、TODI-K氏が前日に私達と合流する前に立ち寄っており、非常に良かったとの事。
俄然気になったので、TODI-K氏を熱海駅で降ろし、解散した後に、立ち寄ってみました。
ちなみに、立ち寄り入浴は1000円です。熱海価格とでも言うべきでしょうか、正直、ちょっと高いです。
日帰りの受付は、特に時間を定めておらず、その時の状況に応じてらしいです。
一緒に行ったG氏曰く、ここは玉砕率が高い事でも知られているそうな。
さて、その竜宮閣、外観からして素晴らしいです。何というか、このお宿だけ、30年前の古き良き熱海の姿をそのままに残しています。
古びた看板が歩道にせり出し、屋号を主張しています。トタンに書かれた宿の宣伝も、古風な佇まいにアクセントを加えています。
内部も、古きよき熱海の風情をそのままに残す、素晴らしい物です。
ご主人に立ち寄り入浴をお願いし、お風呂場を案内して頂きました。
ちなみに、玉砕率が高い竜宮閣ですが、前日のうちにTODI-K氏が私たちが利用する旨を伝え許可を取って下さっていたので、すんなりと入る事が出来ました。
この場をお借りして、TODI-Kさん、ありがとう!
さて、その竜宮閣のお風呂。内湯が2箇所あります。特に男女別は定めておらず、貸切状態で利用するとの事。
ちょうど夕食の時間帯で、宿泊の方は食事を取られている最中でしたので、両方とも利用させて頂きました。
まず最初に私が入ったのは、2つならぶ浴室の奥側です。
貸切にはちょうどいい広さですが、見知らぬ人と一緒だと、少しだけ窮屈に感じるであろう大きさの内湯です。
浴室はタイル張りで、宿の内外装からも想像出来る通りの、かなり鄙びたものです。
年季は感じますが、元々の造りの良さが分かるような、とても渋い浴室です。
お湯はごく僅かに笹濁りをしています。湯口から熱いお湯が静かに注がれており、ひと目で掛け流しである事が分かるような造りです。
きりっと熱めなお湯は、44度くらいでしょうか。湯船に身を沈めると、狭い浴室のフロアが洪水のような状態になります。
何度やっても飽きることが無い、とても贅沢な気分になれる瞬間です。
お湯からはほんの僅かな温泉臭を感じます。潮臭に僅かな金気臭が混じっていると思われ、癖は強くないものの、没個性でもなく、飽きが来ないお湯と言う印象です。
湯船の大きさも私好みに小さく、お湯に浸かっていると、とても落ち着きます。
続いて、手前側の浴室。こちらは少し広めで、数人程度であれば同時に利用しても問題がなさそうな広さです。
奥の浴室と同じく、造りは至ってシンプルで、入って左側に湯船がひとつ、右側に洗い場が数個並んでいました。
こちらもタイル張りで、内湯のみの、実に鄙びた浴室です。
湯船の手前半分が浅瀬になっており、寝湯をするのにちょうど良い感じです。
お湯の印象は奥の湯船とさほど変わりませんが、少し温めに調整されています。
そのせいもあってか、鮮度は僅かに劣っているような印象を受けます。
勿論だから駄目と言う訳ではなく、これはこれで、なかなか良い味付けだと思いますが、ガッツリと入りたい場合は奥がお勧め。
ただ、温めであるせいで、ついついお湯に浸かる時間が長くなり、体が温まるのはこちらの方です。
浴後はポカポカに体が温まり、暫く汗が引かなくなってしまいました。
年季の入ったお宿で、露天風呂もありません。そして、立ち寄り入浴代金は1000円。
普通に考えたら、かなり割高な印象は否めません。でも、私にとっては、支払った代金以上の価値を感じる、とても素晴らしい一湯でした。
2010-2/6
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