神奈川県

溝口温泉 喜楽里 (溝口温泉) ★4.5

ナトリウム・塩化物-炭酸水素塩温泉
(溝口温泉) 41.3度 / ph7.98 / 428L

神奈川県川崎市高津区千年1068-1
044-741-4126
男女別内湯 ・ 露天風呂 ・ サウナ、など
9:00 – 24:00

750円 (土日祝は950円)
改定 → 平日 : 870円 / 土日+特定日 : 1030円

その名前の通り、溝口にある温泉です。なかなか立派な日帰り入浴施設で、私の好みからはかけ離れた佇まいをしています。
何度も前を通過していますが、今までは気にも留めていませんでした。しかし、ネットの口コミレポートなどを見ると、どうやらお湯はかけ流しで、悪くは無さそうな感じです。
果たしてどんな物だろうと、ふらりと立ち寄って見ることにしました。

まずは駐車場。しっかりと完備されており、無料で停める事が出来ます。これはちょっとありがたいです。
訪れた時間は、平日で、それも9時過ぎだと言うのに、多くの車が停まっていて、駐車するスペースを探してしまう程でした。
繁盛している様子で何よりですが、その盛況ぶりに少し驚きです。
内部はいかにもと言う感じの日帰り入浴施設で、受付を過ぎると、その先には食堂やら休憩スペースなどがあります。
岩盤浴も受け付けているようで、どうやらこれは予約制のようです。

さて、お風呂。当然な訳ですが、男女別です。脱衣所も広々としていて清潔。こんな時間にも関わらず、結構なひとが出ていて驚きです。
まずは内湯。入ってすぐの所にかけ湯があり、右手側に洗い場、左手側に浴槽などが並んでいます。室内は蒸し返るような重い空気。充満する塩素臭に鼻がもげそうです。
まぁ、予想していた事ですが、やっぱり好きになれない臭いです。洗い場にはシャンプーやボディソープが備え付けられており、ささっと頭を洗って、露天へと逃げました。
事前の調査では、ココは露天が素晴らしいと聞いていたのです。

その露天風呂。出てすぐの所にあるのが岩で組まれた湯船で、2箇所。左右に並んでいます。右手側に湯口があり、左手側は右手側からのオーバーフローを貰う形になっています。
それとは別に、トドスペースも用意されていました。
お湯はうっすらと紅茶色をしており、ひと目でモール系のお湯である事が分かります。
湯口がある側の方が鮮度良い筈なので、躊躇うことなく湯口がある右側の湯船に入ってみました。

で、そのお湯の感触ですが・・・
・・・なんとっ!

まずは、肌触り。ツルツルしていて気持ちがよく、とても柔らかい物です。体がお湯にしっとりと包まれているような感触で、実に心地が良いです。
しかし、一番驚いたのは、お湯から香る臭いです。なんと、甘いモール臭と共に、アブラ臭がするではありませんか!しかも、まるで東鳴子で嗅ぐような、ハッキリと分る、強い物なのです。
と言うか、このお湯がもし東鳴子に沸いていたとしても、なんら違和感を感じないような物なのです。例えるならば、中鉢のお湯を少しだけ薄めたような感じの物です。
湯口付近ではごく僅かな泡つきも感じられます。
そのうえ、特筆したいのは、湯口から注がれる湯量の多さです。
鮮度が劣ると、本家の東鳴子のお湯からは遠く離れてしまう弱弱しいものになってしまいますが、どばどばと注がれる湯口付近では、鮮度が抜群に良く、目を閉じると本当に東鳴子のお湯に浸かっているような気分になってしまいます。
思わぬ発見した名湯で、体力が無くなるまで出たり入ったりを繰り返してしまいました。

鳴子から遠く離れた、神奈川、それも限りなく東京に近い所に見つけた、素晴らしい重曹泉のお湯に、大満足でした。
一応念のために断っておきますが、もしこの施設がそのまま鳴子にあったとしたら、星の数も4か、金額などを考えると3.5です。
ただ、鳴子チックなお湯が関東でも楽しめると言う意味において、高評価にしています。
ここは、鳴子に行きたくても行けない時に重宝しそうです。
恐らくまた利用する機会が必ず来ると思います。次回来るときは回数券買っちゃおうかな・・・?
実は、私は温泉の回数券と言うのを買ったことが無く、憧れているのです。
東京or神奈川にお住まいで、馬場とか中鉢とかが大好きで、でもなかなか行く事が出来ない人には、是非とも一度試してみて欲しい一湯です。
もちろん馬場や中鉢の代わりになどはなり得ませんが、それに迫る良いお湯できっと満足して頂けるのではないかと確信しております。

2008年 7月9日 - 初訪問時のレポート

2008年9月7日 - 再訪

再訪して来ました。しかも、回数券まで購入してしまいました。
温泉巡り人生の中で、回数券を買ったのは、ココが始めてです。
10枚綴りで、7000円。
平日だと750円、土日祝は900円なので、回数券の方が少しばかりお得です。
こう言う立派な日帰り入浴施設は、個人的にあまり好きでは無いのですが、お湯が良いのだから仕方がありません。
私の自宅から車で30分程度の場所にある東鳴子っぽいお湯なんて、他にありませんからね。

それにしても、人気があり、混んでいます。前回訪れたのが平日なので、仕方が無いかな。
それでも湯口付近に陣取ると素晴らしいです。ココは癖になりそうです。
何より、回数券を買ったことにより、気が向いた時にフラっと立ち寄れるのが嬉しいですね。
今後もちょくちょく通いたいと思いました。

2020年 6月 - 再掲載にあたって追記

喜楽里にはその後何度もお邪魔しました。
回数券は勿論使い切った訳で、何度入っても良いお湯ですけど、ある日を境にまったく行かなくなりました。子供が2人生まれたためです。小学生以下は入館出来ないんですよね。
紅鮭と二人で買い物帰りに寄る事が多かったのですが、そのような使い方は娘2人が中学生になるまで待たなければなりません。

どの年齢から利用出来るかは施設次第ですし、子供がいないお陰で落ち着けるっていうのも分かります。私自身も浴室で騒ぐ子供を見て「うるさい!邪魔だなぁ!」なんて思った事もあります。
なので、中学生以上とする事そのものを批判する気は全くありません。
でも、今まで好きだった所から突然「もう来ないで」と言われたような気がして、少し悲しいです。

子供を置いて行けば、行けなくもありませんけど、そこまでするには微妙な距離なんですよね。
と言うわけで、もう当分の間は行く事も無いでしょう。

変な形で思い出に変わってしまった一湯です。

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