長野県

本沢温泉 (本沢温泉) ★5.0

ナトリウム・カルシウム-硫酸塩-炭酸水素塩温泉
(本沢温泉内湯) 43.6度
Na+ = 640.5 / K+ = 19.3 / Mg++ = 119.2 / Ca++ = 385.4
Sr++ = 3.2 / Mn++ = 0.5 / Fe++ = 5.9 / Cl- = 51
SO4– = 1962 / HCO3- = 944 / HS- = 痕跡 / H2SiO3 = 125
CO2 = 268.3 / H2S = 0.03 / 成分総計 = 4529mg

酸性-含硫黄-カルシウム・マグネシウム-硫酸塩温泉
(本沢温泉野天風呂) 43.6度
Na+ = 95.5 / K+ = 4.5 / Mg++ = 69.4 / Ca++ = 251.3
Cl- = 15.4 / HS- = 0.08 / HCO3- = 36.9 / SO4– = 1107
H2SiO3 = 147 / CO2 = 486.4 / H2S = 94.5
成分総計 = 2314mg

長野県南佐久郡南牧村海尻国定公園内
090-3140-7312
男女別内湯 ・ 混浴露天風呂
内湯800円 / 露天600円
営業時間 : 日の出 – 日没まで

日本最高所の露天風呂として、度々雑誌やネットでその名前を聞いていた本沢温泉。
前々から行きたいと思っていたのですが、車から降りて片道2時間の登山をしなければならなく、なかなか行く事が出来ませんでした。
そんなおり、写真仲間のακιοさんと、どこか写真撮影へ行こうと言う話しになり、それならば良い機会だからと言うことで、この本沢温泉行きを決定。
遂に念願適って行く事ができたのです。
ακιοさん、この場をお借りして、お付き合い頂いた事に感謝します。
一人だと、なかなか行く気力が沸かないところですからね。(紅鮭は登山とか嫌いなので、誘っても来ない。)

さて、ルートですが、まずは本沢林道温泉入り口までは車で行けます。
そこから先は砂利道の上り坂になっており、車で進めなくもないのですが、途中傾斜が強い上り坂の砂利道で、道幅も車のすれ違いが困難な狭いものですので、山道の運転に慣れていない場合や、新車、ボロくてサスペンションが駄目になっている車(私の車がそれに該当^^;)は、この本沢入口で停めておきましょう。
ということで、ここから歩くことに。
この時点で11時50分。ま、時間的には余裕だろう位の感覚です。

坂道を登り始め、写真撮影をしながらタラタラ歩いていると、暫くしてから駐車場に出ました。この時点で12時30分。
普通乗用車でもココまでなら来れるみたいです。

そこから先も砂利の坂道は続きます。道幅は更に狭くなり、ちょうど車一台分程度しかありません。
その為、ここから先に進む事が出来る車はジープタイプの4駆限定です。
途中大きな砂利(殆ど岩)や、窪み、ぬかるみがありますので、普通車で登ると立ち往生する確率大です。
そうなってしまうと、他にも迷惑ですので、絶対にやめましょう。

それなりに急な上り坂が続く道で、日ごろ運動不足な私にはちょっとシンドイ坂道です。
ただ、車が通れる程度に整備されているので、歩きにくくはありません。
写真撮影を楽しみながら歩くと、また駐車場が出てきました。
ここから先は、ジープタイプでも進む事は出来ません。

この時点で、12時55分。
かなりスローペースだと思います。

狭い道が続きますが、林道として整備されているので、歩きにくくはありません。
基本的にずっと登りなのですが、極端に急な坂道は無く、比較的誰でも行けそうな道がずっと続きます。
ずっと林道で、眺望が無かったのですが、暫くすると少し見通しが良い所に出ました。
ここまで来ると本沢温泉もあと少しです。
歩いてみた感想は、予想したよりも遠いなぁと言う印象。

それでも、その先に温泉があるからと、気力を振り絞って進むと、やっと今回の目的地、本沢温泉に到着しました。
最初にお出迎えしてくれた建物は、石楠花の湯と言う湯小屋。
残念ながら冬季のみ使用されているそうで、今回は入れないのですが、温泉に辿り着いたのだと実感する事が出来て感無量です。

ちなみに到着時刻は14時35分です。想像したより30分以上遅い!
まぁ、私たちの場合、写真を撮りながらゆっくり登ってきたので、そのせいもあるでしょうが・・・
運動不足な人が登ると、きっとこんなもんでしょう。
ひとつの参考までにどうぞ。^^;

本沢温泉の建物は、想像した通りと言うか、素朴な感じの山小屋になっています。中に入り、鐘を鳴らすと、ご主人が出てきました。
ここで日帰り入浴をお願いします。
ここには、有名な露天の他にも内湯があり、それぞれ泉質が異なります。
私は勿論両方入る。ακιοさんは露天風呂だけだと言うので、ここで一旦お別れ。

料金は内湯と露天で別々にかかり、内湯は800円、露天は600円で、両方入る場合は単純に足し算で1400円です。
日帰り入浴として考えた場合、1400円は少々高い。でも、ココまで歩いて金額をケチる必要は無いでしょう。
温泉好きならば、迷わず両方入っておく事をオススメ!(注.ακιοさんは温泉マニアではありません(笑))
ちなみに、両方入ると本沢温泉の手ぬぐいを記念に貰えます。

内湯は宿の中、少し奥まった所にありました。
簡素な山小屋の湯小屋と言う雰囲気で、少し薄暗く、とても落ち着ける造りをしています。


みんな人気の露天に行ってしまうせいか、誰もいません。
温度低下防止の為に蓋がしてあり、それをどけると、ほんのり黄褐色に濁るお湯が顔を覗かせました。
表面には温泉成分の結晶、湯の花が沢山浮いています。
とろみがある柔らかいお湯で、ほんのり金気臭と、ごく微量に硫黄臭がします。


湯切れが良く、お湯からあがると体がサッと冷え、肌触りがサラサラになります。芒硝成分が2000mm近くもあるので、そのせいでしょうか?
ずっと歩き続けてきた疲れが一気に癒えます。
みんな露天ばっかり行くけど、このお湯はもっと見直されて然るべきだと思いました。

続いて、今回の最大の楽しみ、露天風呂に入る事に。
どこかと思うと、なんと、宿からまた更に5分歩くのだとか。


再び山登りの再開です。5分の距離なので、たいした事無いのですが、「宿泊して浴衣と下駄で露天へGo!」ってイメージとはかけ離れています。
途中、足を滑らせたら大怪我しそうな細い道を進むと、遂に、雑誌などで度々目にした事がある露天風呂が目の前に現れました!
いやぁ、感無量。やっと辿り着いた!
先客はακιοさん含めて4人。狭い湯船に鮨詰め状態。
湯船はひとつしか無く、混浴になります。4人とも男性ですが、女性がこの中に入るのは至難の業でしょう。

お湯ですが、真っ白に濁ったいかにも硫黄泉なお湯です。
さて、掛け湯しようかと思ったら、桶が無い。掛け湯スペースすらありません。
私の場合、内湯に入った後だから良いということで、そのまま入りましたが・・・
うーん、山登りで汗を掻いた人がそのままドボンなわけ?ちと違和感。
でも、入ってみると、なんとも気持ちが良いお湯で、強い硫化水素臭がします。
お湯は浴槽内部の横から注がれているようですが、足元からも自噴しているのか、砂利が敷き詰められた湯底がほんの僅かに熱く、その一部から絶えず気泡がポコポコとあがっていました。
いやぁ・・・良いお湯です。このお湯をそのまま東北に持って行っても対等以上に比較勝負出来そうな素晴らしいものです。
今まで、「露天風呂の高所日本一」と言う事ばかりに気を取られ、お湯はそこそこだろうなんて思っていたのですが、甘かったです。
なんのなんの、素晴らしいではないですか!

開放感、見晴らしも素晴らしく、これほどの良いロケーションは他ではなかなか味わえません。まさに、一生懸命山を登った者に与えられた、最高のご褒美でしょう!
温めなので、ゆったりと入ることが出来ます。

ただ、細かい事で苦言を呈すれば、先ほどの掛け湯と関係あるかどうかですが、お湯の鮮度は褒められたものではありません。
利用者が多いのも理由のひとつかな?
かなり汚れており、髪の毛とかも結構浮遊しています。
まぁ、半分野湯みたいなモンですから、清掃も行き届かないのかも知れないですけどね。
潔癖症な方には辛いかも知れません。
ついでに、私のHPでは最高評価の★5つとなっていますが、これは、宿までのアプローチにより、感動が増幅されている為に最高評価になっている事は否めません。
もし車で簡単に行けちゃったら・・・
お湯のコンディションもあり、★4.5になるであろう事を付け加えさせていただきます。

ともあれ、なかなか行く事が出来ない、雲上の極楽一湯。
ここは、登山が面倒ですが、一度は行く価値のある所だと思います。
良い思い出を頂きました。感謝感謝!!!

2006-9/30

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