
含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
(熊の湯温泉)
長野県下高井郡山ノ内町熊の湯温泉
男女別内湯 ・ 露天風呂
0269-34-2311
日帰り : 1200円 (タオル付き)
平日 12:30 – 15:30
休日 12:30 – 15:00
お湯がバスクリンのような緑白濁する事で有名な「熊の湯ホテル」へ行って参りました。
ちなみにこの熊の湯、最近はどういう訳か「志賀高原ほたる温泉」なんて言う名前で売り出しています。
悪いネーミングセンスだとは思いませんが、いかにもリゾート地という感じがしてしまいどうもシックリ来ません。
ありふれていますが、熊の湯の方がいかにも温泉って感じで私は好きです。
さてこの熊の湯ホテル、今回は「自遊人」の温泉パスポートでの利用になりました。
このパスポート、無料なのは非常に嬉しいのですが、旅館に対して何となく後ろめたく、差し出すときにいつも緊張するのですが、フロントの方にはとても丁寧に対応をして頂けました。
お湯が良いと聞いていたので、いかにも湯治場といった古めかしい宿を想像していたのですが、外観やフロントは意外な程に普通で清潔なホテルです。
浴場はフロントの近代的なイメージから一変。湯治場の雰囲気が漂う、総檜造りの純和風湯屋建築です。
温泉成分によって薄黒く変色した浴槽部分や、印象的な天井の梁を見ていると、何とも心が癒されます。
理想的な湯屋建築で、温泉好きでこの浴室が嫌いという人はなかなか居ないのではないでしょうか。

浴室の脇にはカランが5-6人分あり、シャンプーなども備え付けられており、風呂場としての機能も十分に果たしています。
で、肝心のお湯ですが、噂に聞いていた通りのバスクリン色。
メロンソーダを薄めたような、実に不思議な緑白濁をしたお湯です。
強めの硫黄臭の臭いが心地よく、いつまでもゆっくり利用したいと思わせる気持ちよさでした。
湯口には飲泉用の柄杓があり、お湯を飲んでみると、硫黄の苦味が口の中一杯に広がります。
なんだか病みつきになってしまうような美味しさがあり、思わずガブ飲みしてしまいました。

次に露天風呂。内湯と繋がっており、裸のまま移動する事が可能です。
こちらも同じく、緑白濁のお湯で、浴槽のすぐ沸きに人工の滝が流れる、とても寛げるお風呂です。
お湯の温度は内湯に比べるとぬるめで、およそ40-41度。
温度調整の為に加水されているのか、若干薄く感じました。
力強い内湯も気持ち良いですが、ぬるめで優しい露天のお湯もなかなか捨てがたいです。
ちなみに、私は濃いのが好きなので内湯派です。
なお、浴感ですが、内湯露天ともに、しっとりスベスベする普通に気持ちが良いお湯です。
他の硫黄泉と比べて際立ったものはありませんが、中性なので肌を痛めることが無く、長湯が出来るのが嬉しいです。
なお、女性用の浴室には露天風呂がありませんが、代わりに檜桶を利用した女性専用半露天風呂があります。
この桶風呂は、元々100年くらい前の酒樽だったものを風呂桶として利用しているらしく、なかなか味がある造りをしています。
お湯は勿論、緑白濁の熊の湯源泉。屋根があるので開放感はありませんが、これはこれで気持ちが良さそうでした。
こちらは大浴場から離れているので、移動する際は一度服を着なおす必要があります。
変わった色に濁るという事で、まるでその事だけが取り得のかのように宣伝されてしまいがちな熊の湯ですが、お湯の実力も見た目に負けない程とても素晴らしかったです。
あまりの素晴らしさに、何度でも通いたいと思いました。
2005年 5月22日 - 初訪問時のレポート
2005年6月12日 - 再訪
直前に鉄分を多く含む「常布の滝下温泉」を利用したため、そこでも使ったタオルや足の裏、爪の間が黒く変色しました。
これはお湯が同系の国見温泉でも見られる現象ですが、お湯と鉄分が反応し酸化して変色するらしいです。
黒く変色したタオルは、まるで使い古しの雑巾のようでした。
見た目がちょっと汚らしいですが、なかなか面白い現象です。
なお、前回無料パスポートの時は無かったのですが、今回1000円払って入浴した際は熊の湯ホテルのタオルを頂けました。
タオルつきと考えれば、1000円という入浴料金もそんなに高くないと思います。
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