福島県飯坂温泉

福住旅館 (飯坂温泉) ★2.0

単純温泉
(若竹分湯槽) 60度 / ph8.6 / H17.2.3
Na+ = 211.3 / K+ = 4.9 / Mg++ = 0.2 / Ca++ = 30.4
Cl- = 102.3 / F- = 5 / SO4– = 328.1 / HCO3- = 42.8
CO3– = 4.5 / H2SiO3 = 76.2 / HBO2 = 3.6
成分総計 = 809.5mg

福島県福島市飯坂町字若葉町27
024-542-4211
男女別内湯 ・ 露天風呂
500円
10:00 – 21:00

飯坂のお宿を色々と調べたところ、掛け流しらしい事が分かった、昭泉閣。
是非立ち寄ろうと、来てみたところ、なんと、開くはずの自動ドアが開きません。
廃業している様子はありませんが、中に人気がありません。自動ドアは堅く閉ざされており、呼んだ所で誰も出てきそうにはありません。
平日の午前中なんて言う、変な時間に来てしまったせいでしょうね。さて困った。

途方に暮れていたところ、目に止まったのが、その昭泉閣の目の前にある、福住旅館です。
ここもネットで事前に調べていました。湯使いは不明ですが、おかめとひょっとこの形をしたユニーク湯船があるそうなのです。少し気になっていたので、代わりに立ち寄ってみる事にしました。

福住旅館さんの玄関入って、最初に目に飛び込んだのは、玄関先でビシッとお辞儀を決めている、スーツの男性です。お辞儀の相手は、玄関先にいる女将さんです。
お辞儀のお手本と言いたくなる程に良い姿勢です。
一瞬何事かと戸惑いましたが、玄関の傍らを見ると、その男性が持ってきたと思われる、ビールのケースがあり、その上に熨斗紙が掛けられていました。
なるほど、どうやらどこかの営業さんが、年末のご挨拶に来られていたようです。

そんな商談中に、割り込むように訪れてしまった私たち。とりあえずお風呂の場所を伺い、早速中へ。男女別で、内湯と露天があります。
まずは内湯。結構大きいお宿ですが、そのお宿に相応しい、広くてなかなか立派な浴室です。
少し年季が入っている印象は否めず、湯気蒸していて少し薄暗いです。期待していた湯船を見ると・・・
噂どおり、オカメの形状をしたタイル湯船で、湯底のタイルでオカメの顔が書かれていました。
ちょっとB級な雰囲気が漂います。なんだってオカメ風呂を作ろうと思ったのでしょうか・・・?

肝心のお湯は、共有源泉で無色透明の物です。りんごが浮いていますが、このりんご、一箇所に留まる事無く、湯船の上を渦巻くようにゆらゆらと動いています。
それもその筈、湯船の中のお湯は循環されており、ろ過されたお湯が勢い良く注がれるものだから、お湯が絶えず動いているのです。
そのような湯使いですので、鮮度は、正直あまり宜しくありません。
僅かに芒硝系のお湯である特徴は残していますが、浴感は限りなく弱いです。
ただ、恐れていた塩素臭は、殆ど感じません。
それだけは不幸中の幸いと言うか・・・

続いて露天。内湯からそのまま外に出ることが出来ますが、広々としいた内湯から比較すると、とても小さな物で、印象的には、ベランダに湯船がある感じです。
湯船は小さく、横並びに2人入ればそれまでと言う感じです。こちらのお湯も残念ながら循環されています。芒硝の特徴は完全に消えて、僅かですが塩素臭を感知出来ます。
目の前に川が流れており、衝立越しに覗きこめば、川の上を泳ぐカモを眺める事が出来ます。ちょっとだけ心癒されます。
ただ、真向かいの旅館から丸見えですので、女性は気をつけなければいけないかもしれませんね。

ちなみに、紅鮭曰く、女湯もちゃんとひょっとこ湯船だったそうです。
ただ、猛烈な塩素臭がしたとの事です。
やっぱり、湯船が大きいと、それだけお湯の衛星管理に気を使わなければならず、塩素量が増えてしまうのかも知れませんね。

私は面白い湯口や変わった湯船が大好きなのですが、折角のおかめやひょっとこが、塩素臭でスポイルされてしまった印象は否めません。
もう少し頑張って欲しいなぁと感じた一湯でした。

2009-12/28

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