山形県

由良温泉センター (由良温泉) ★3.5

ナトリウム・カルシウム-硫酸 塩温泉
(香頭源泉) 59.4度 / ph7.8 / H10.9.29
Na+ = 375.1 / K+ = 5.5 / Ca++ = 286.9 / Fe++ = 0.3
Cl- = 138.3 / F- = 3.5 / Br- = 0.5 / SO4– = 1104
HCO3- = 99.4 / H2SiO3 = 37.7 / HBO2 = 2 / CO2 = 2.8
蒸発残量物 = 1999mg

山形県鶴岡市由良2丁目21-1
0235-73-2915
男女別内湯
300円
13:00 – 19:00

由良温泉は、あつみ温泉から酒田に向かって北上する途上にある、小さな温泉地です。
こぢんまりとした一角に、旅館や民宿が数軒。
訪れた季節が冬場のせいか、妙に物悲しい漁村と言う雰囲気なのですが、辺りを見ると、砂浜があり、その先には白山島と言う離れ小島がポツンとあり、鳥居をくぐった先にある桟橋で渡る事が出来るようになっています。
夏場は海水浴やサーファーなんかで賑わうのかも知れませんね。
今回のお目当ては、その由良温泉にある共同浴場です。

別名「お釈迦さまの湯」とも呼ばれるこの共同浴場、案内通りに進むと、迷わず見つける事が出来ました。
砂浜沿いのとても目立つ所にあり、なんと、建物が鮮やかなピンク色に染められているではありませんか。なんか、浜辺で異彩を放っていて、妙に目立ちます。
でも、夏場にたこ焼き屋とかトウモロコシの屋台と一緒に並んでいると、不思議と調和が取れるのかも知れませんね・・・(多分w)

内部は、実に素朴な物です。入ってすぐの所に受付があり、お爺ちゃんが番人をされています。
お金を払って、お風呂場は細い廊下をちょっと歩いた先。ちゃんと男女別に別れており、内湯のみです。
実に手作り感溢れる素朴な物で、狭い脱衣所には「海パンのまま入るな!」
「海パンを洗濯するな!」と、海パンに関する注意書きを多く見かけます。
流石、浜辺ならではの注意書きなのですが、冬場に海パンで来る人など当然おらず、場違いな空気すら漂う注意書きの数々が不思議な物悲しさを醸し出しています。

内湯はタイル張りで、右手側に洗い場、奥に湯船があると言う、実にシンプルな物でした。
お湯は無色。ごく微量に濁っていますが、湯底はちゃんと透けて見えます。
ほぼ適温のお湯で、肌触りが柔らかく、入り心地の良いお湯です。僅かに潮臭と温泉臭を
感じますが、少し特徴に欠けるような印象も否めません。
思ったより利用者が多く、お湯の鮮度が少し劣化気味なのかも知れませんね。

特徴的なのが湯口です。本来あるべき湯口にホースが刺さり、お湯の中に源泉を注ぐタイプの物ですが、ホースの先端部分に大きな湯花キャッチャーが取り付けられています。
その湯花キャッチャーが、湯口から吹き出る空気で膨らみ、サンドバッグのような、巨大な茶柱のような、不気味な白い物体になって、湯面から顔を出しているではありませんか。
お湯が揺れる度にプカプカと頭を左右に振る姿が何とも滑稽で、ボーっと魅入ってしまいました。
色んな湯花キャッチャーを見て来た私ですが、これは新しいパターンですね!

お湯その物も悪くはありませんでしたが、ロケーションや施設の風情など、お湯以外の部分でとても印象に残りました。
特に、湯花キャッチャーマニアには必見でしょう。湯花キャッチャーの新たな可能性について深く考えさせられた、とても印象的な一湯でした。
(いつ行ってもこの湯花キャッチャーかの保証は致しません・・・当然ですがw)

2008-2/9

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