山形県

りんご温泉(りんご温泉)★4.5

ナトリウム-塩化物強塩温泉 / 現在の源泉
(りんご温泉 第1号源泉) 71.1度 / ph7.3
Na+ = 6207 / K+ = 48.6 / Mg++ = 2735 / Ca++ = 135.1 / Fe++ = 0.4
Cl- = 9892 / Br- = 46.5 / I- = 4.9 / HCO3- = 597.6
H2SiO3 = 47.4 / HBO2 = 68.7 / CO2 = 200.5
蒸発残留物 = 17,510mg

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 / 以前の源泉?
(さがえ西村山農協源泉) 47.4度 / ph8.5
Na+ = 1067 / Cl- = 1054 / HCO3- = 890.9
H2SiO3 = 51.8 / 成分総量 = 3119mg

山形県西村山郡朝日町宮宿1353-1
0237-67-7888
男女別内湯 ・ 露天
300円
8:00 – 21:00

東根ICから国道287号線を30分ほど走ったところにある日帰り入浴施設です。
名前からも分かるように、いかにもと言った感じのセンター系浴場。小高い丘の上に立派な建物が建てられていました。
普段の私だったらパスしたくなるような立派過ぎる佇まいですね。

このりんご温泉には内湯と露天風呂があります。それぞれ建物が離れていますが、入浴料の300円を支払えばどちらも利用可能。
入浴料は内湯建物の受付で支払います。
受付脇には売店コーナーがあり、矢張りと言うか、りんごが沢山売られていました。
りんご箱一杯に詰められたものが売られており、破格の値段で買おうかと迷いましたが、そんなに大量に買ってもいつ食い終わるか分からないので思いとどまる。

さて、最初に利用したのは内湯です。
センター系なので、脱衣所は清潔で広々しています。利用客も多くて少し驚きました。
浴室には洗い場と、20人くらい余裕で入れそうな大きな湯船が一つ。
僅かに黄色く濁ったお湯が張られており、ところどころにりんごが浮いていました。もっと盛大にりんごが浮いているのを期待したのですが、かなりまばらで、少し残念。
収穫の時期になるともっと盛大にりんごが浮いているみたいですね。

肝心なお湯はと言うと、東鳴子を彷彿とさせる、ガソリン系アブラ臭がするものです。
それほど強烈な臭いではありませんでしたが、これは実に気持ちが良い!
湯口付近に移動すればするほど臭いが強くなります。
うーん。やっぱ、散々言われてきた事ですが、山形のセンター系はお湯のレベルが高くて素晴らしいですね。
肌触りはヌルっとします。湯口のお湯を口に含んだところ、僅かにアブラとも土類ともつかない複雑な味と、塩分を感じました。

次に露天風呂も利用する。こちらは内湯の建物から一旦外に出て、坂道を少し登った所にあります。
足元には雪が積もっており、足元に気を配りながら登ってなんとか到着。
売店や待合場所など施設が充実している内湯に比べると、「湯小屋」と呼んでも良いほどにシンプルな造りをしていました。

こちらは露天風呂のみで、6~7人入れる岩風呂になっています。
途中の雪坂道を登るのがシンドイのか、利用者はまばらです。
屋根がついているので半露天と言う感じですが、目の前には見下ろす形で街並みや山々を臨む事が出来、とても開放感があります。
お湯は内湯よりも少し熱めで、こちらにも所々りんごが浮いています。
内湯も露天も同じ源泉なのですが、浴槽の大きさと温度のせいか、こちらの方が内湯よりも新鮮に感じました。

山形のセンター系施設の素晴らしさを物語る一湯です。
山形へ立ち寄る際は、ここの近くにある舟唄温泉と並んで外せない所ですね。
オススメです!

2006-1/9 - 初訪問時のレポート

2019年 12月 8日 - 再訪

りんご温泉が2020年の2月末をもって廃業すると聞き、慌てて行ってきました。
初訪問が2006年の1月で、それ以来入っていなかったのです。
もうどんなお湯だったのか殆ど覚えていません。
せめて無くなってしまう前にもう一度確かめておこうとなったわけです。

13年ぶりに来るりんご温泉。「そういえば来た事あったかな?」くらいで、あまり覚えていません。とりあえず看板には見覚えあります。
確か以前来た時も冬で、露天風呂にも入った記憶がありましたが、今は露天風呂は冬季閉鎖みたいです。内湯オンリー。

記憶を呼び覚ましながら、浴室入って、まずビックリ。
なんだ、この浴室内に充満する芳醇なアブラ臭は!?
お湯に浸かって再びビックリ! 凄い濃いアブラ臭です!
これだけインパクト強かったら覚えていない筈ないんだけどな・・・?

そういえば以前来た時もりんごが浮いていました。
でも、りんごの数が以前来た時よりも少ない気がします。
りんごの数と反比例してアブラ臭が濃くなるのでしょうか・・・?
アブラ臭の他にも金気臭や土類系の臭いが混ざる複雑な臭いがします。
口に含むとかなりの塩分。こんなに濃いお湯だったっけ・・・!?

感動しながらお湯に浸かっていると、ふと、「廃業」の二文字が頭によぎる。
こんなに良いお湯が廃業してしまうのか! こんなに良いお湯を今まで再訪もせずに放置していたのか! なんだか、とてもやるせない気持ちになります。

何はともあれ、無くなってしまう前に入れてよかったです。
帰り際に同行した友人が受付の人に「本当に廃業しちゃうんですか!?」と聞いたそうですが、それに対する答えが「今のところはその予定ですけど・・・」と、奥歯に物が挟まったような言い方だったそうです。
もしかしたら廃業せずに継続もあり得るか!?

再びこのお湯に浸かれる事を願ってやみません。
せめてもの思い出と家で待つ紅鮭へのお土産として、りんごを2袋買って帰りました。
廃業しないでください、お願いします・・・

【後日談】

りんご温泉、廃業せずに存続決定です! 万歳!
小難しい事を知りたい人はwikiとか読んでくださいなのですが、要は、廃業を惜しむ声が多かったので行政が助け舟出したって感じです。

良かった! また入りに行きます!

あと、初訪問時とまるでお湯の印象が違っていた理由なのですが、源泉変わっていたみたいです。
以前は「さがえ西村山農協源泉」と言うものだったらしいですが、再訪時に確認した成分表には「りんご温泉 第1号源泉」とありますね。
泉質も「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉」から「ナトリウム-塩化物強塩温泉」に変わっています。

成分を比較した限りでは、まるで別物ですよね。

とりあえず概要の所の成分表を書き換えておくのと、成分表の写真貼っておきます。

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