単純物泉 (大湯・新湯・山の湯・蔵王の湯・不忘の湯・花房の湯・新名号の湯 / 混合泉)
宮城県柴田郡川崎町青根温泉
男女別内湯
150円
8:00 – 20:00
青根温泉は蔵王山の宮城県側麓にあるいで湯です。
ここには共同浴場が2箇所あり、この大湯はそのうちの一つです。
名前の通り、青根温泉のシンボル的共同浴場で、立派な湯屋建築で実に堂々とした佇まいに「共同浴場かくあるべし」と言う印象を受けました。
ちなみに、私が入浴券を買った売店のオバチャン曰く、あまりにも老朽化が激しく、いつまで存続出来るか分からないんだそうですね。
今は大湯の隣にある旅館「不忘閣」が大湯を所有・管理されているみたいです。
新しい共同浴場を建設する計画もあるらしく、それが建ったら取り壊しにされてしまうのではないかと仰っていました。
入り口は男女別に分かれています。
受付には人がおらず、入浴券をポストに入れて中に入る仕組みになっていました。
ちなみにこの入浴券、前述にもありましたが、青根温泉にある売店などで購入する事が出来ます。一枚150円。多分だけど、現金入れちゃ駄目だと思いますよ。
入り口入ると、すぐそこは脱衣所になっています。
まるで玄関兼脱衣所と言った狭い造りで、薄暗く、3人も居ると窮屈で仕方がありません。
しかしまあ、全くもって使い勝手の悪い脱衣所ですが、こう言う古めかしい造りをしている所は好きです。
この共同浴場も、多くの人と共に時代を生きてきたんだなぁと、しみじみ感じるものがあります。
浴室には浴槽が一つ。横幅は約3メートル、縦は10メートル以上ある細長い造りをしています。
浴槽の左手は洗い場で、こちらも細長く、一人すわっていると歩き辛さを感じる程の幅です。
面白いのが男湯と女湯を仕切る壁です。浴槽の右手側にあるのですが、なんと、湯面から1メートル程度しかありませんでした。
洗い場に立つと、丁度反対側にある女湯の洗い場が丸見えです。
ナンダコリャ?
面白い造りですが、女性にとっては堪ったものではありませんねぇ。
何でこんな中途半端な造りをしているんだろうか?
もっとも、私が利用した冬場は浴室内に濃い湯気が篭り、覗こうと思ってもシルエットすらハッキリしませんでした。
女湯にはYokoが入っていたので、少し安心。
女性の方で興味がある方は寒い時期がが狙い目ですぞ!
あ、そうそう。肝心のお湯。
単純温泉なのですが、ほんのり黄緑色で、僅かに濁っています。
肌触りはシットリで、少し焼けたような感じの臭いがします。芒硝泉に近いのか、指先などがビリビリきました。
湯口からはギリギリ素手で触れない程度の熱いお湯がドボドボ掛け流し。
一旦桶に貯めたものを口に含むと、芒硝味っぽい妙な味がしました。
単純温泉とは言っても、充分過ぎる位に個性を感じますね。想像していたよりもずっと良いお湯でとても満足です。
いつまでも保存して置いて欲しい、貴重な温泉遺産だと思います。
大変でしょうが、これからもずっとこのままの姿で維持して欲しい一湯でした。
2006年1月1日 - 初訪問時のレポート
2006年 3月12日
この大湯、2006年3月15日いっぱいで閉鎖する事が決定になりました。
無念・・・
入れるうちに入っておこうと、いてもたっても居られずに再訪しました。
うーん。この風情、このヘンチクリンな男女の仕切り壁、これから造られる施設で同じものが再び建てられる事は決して無いでしょう。
閉鎖してしまうのが残念でなりません。
真偽は定かでありませんが、隣接する不忘閣がこの浴室を保存すべく、何やら画策されているのだとか、いないのだとか・・・!?
だとすれば全面的に応援したいです。
とりあえずは、泣いても叫んでも閉鎖な訳で、今までありがとうございましたっ!
復活を切に期待しております。。。
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