宮城県

ゆづくしの宿 一の坊(作並温泉温泉) ★3.5

ナトリウム・カルシウム硫酸塩・塩化物泉

宮城県仙台市青葉区作並温泉
男女別内湯 ・ 露天風呂 ・ 貸切風呂
022-395-2131
日帰り利用 : 1300円

「一の坊」は、 渓流沿いの岩風呂が有名な、作並温泉を代表する大型旅館です。
そんな事は露も知らなかった私は、ネットで得た、「夜の10時頃まで日帰り入浴を受付しているらしい。」という程度の情報を元に、思いつきだけで行って参りました。

建物に入って度肝を抜かれる。
「遅い時間まで日帰り入浴を受け付けているなんて、きっとたいした所じゃ無いんだろう。」という、私の勝手な予想を見事に裏切る、豪華絢爛な立派なロビー。
来るところを間違えたのでは無いかと、少し心配になりつつ、フロントに確認
すると、「ご予約は頂いておりますでしょうか?」との事。
どうやら、日帰り入浴は出来るらしいですが、土日祝日は予約が必要だったらしいです。幸い、この日は定員に余裕があったらしく、予約無しでも利用できた。

ここで、金額を聞いてビックリ。なんと、1300円! 何をどう見間違えたのか、てっきり300円と勘違いしていた私。思わず、「えっ!?」と聞き返してしまう。
しかし、「高いのでやっぱ止めます」と言って引き返すのは余りにも格好悪く、平静を装って支払いを済ませました。
自分自身と彼女の分、しめて2600円也。安い入浴代に慣れている身にとっては、結構痛い金額です。(涙)

受付を済ますと、脱衣所の鍵と、日帰り入浴の利用方法が書かれた案内を貰いました。
ナニナニ、どうやら、最初に脱衣所で浴衣に着替えるらしいです。「 わざわざ着替えんの、メンドクサイなぁー!」と思いつつ、一人だけ私服で徘徊するのもミットモナイので、案内に従う。
ところがどっこい、浴衣に着替え終わってみると、意外とこれが心地よい。日帰りなのに、宿泊しているような、ワクワクした気分になれます。
他所ではなかなか味わえない、新鮮な気分を楽しみながら、お風呂場へ向かいました。

一の坊には、内湯大浴場の「丸子の湯」と、露天の「源流露天風呂」と「鹿のぞきの湯」があります。
露天は時間帯によって男女入れ替えを行うらしく、私が利用した時間帯は「源流露天風呂」が男性用になっていました。

最初に利用したのは大浴場。その名前に相応 しく、脱衣所浴室ともに、とても広々しています。
一見すると、「造りすぎ!」とも思えなくない、極めて純和風な造りをした浴室で、コテコテの風情を楽しむ事が出来ます。
で、肝心のお湯ですが、肌がチクチク刺されるようなむず痒さを感じる、正真正銘の塩素風呂。
単に私が気にしすぎなのかも知れませんが、これはちょっと頂けない。
折角払った1300円、すぐに飛び出して無駄にする訳にもいかず、かといってお湯に入るのも躊躇われ、暫く湯船の縁で浴室の造形美を楽しみながら時間を潰しました。
折角お風呂の雰囲気が良いのに、お湯が全てを台無しにしてしまっています。実にモッタイナイ・・・

さて、大浴場の塩素臭で意気消沈した私。「なんでわざわざ宮城に来てまで、塩素風呂に入らなければならないんだ・・・」
なんて思いながら、源流露天風呂へ向かう。
途中、間接照明で雰囲気作りをされた階段があったり、風情がある中庭を抜ける廊下があったりしたのだが、お湯が悪くては、幾ら旅館が小奇麗でも、どうも楽しむことが出来ない。

だったら何故、露天には入らず、そのまま帰る事が出来ないのか?
それは、1300円が惜しいからです。
あぁ、我ながらケチ臭く、ますます落ち込んできます。
どんより沈んだ気分のまま、源泉露天風呂に到着しました。
源流露天風呂は、広瀬川に面した、絶景のロケーションにある岩風呂です。内湯がコテコテの和風だとすると、こちらはコテコテの岩風呂。
渓流を眺めながら入れるお風呂で、雰囲気はなかなか良い。「これで、お湯がもう少しマシだったらなぁ・・・」と、適当に空いていた湯船に浸かる。

お湯に入って、約30秒後・・・・・・アレ? 体がむず痒くならない。それに、塩素臭もしない。
それどころか、特徴を全く感じなかった内湯と違い、ほのかに香るお湯の
匂いが心地よい。
どうやらここでは、正真正銘、混ぜ物の無いお湯を使っているみたいです。
強烈な個性はありませんが、じっくり入っていると、肌にしっとりと膜が張るような感覚がする、なかなか気持ちが良いお湯です。
目を閉じ、広瀬川の流れを聞きながら、体をお湯に預ける。何とも癒される、至福の時間がゆっくりと流れます。
さっきまで落ち込んでいた気分が、一気に晴れ、とてもすがすがしい気持ちになれました。
浴槽は4つあり、それぞれ熱め、適温、温め、立ち湯に分かれています。
彼女との待ち合わせ時間も忘れ、すべての浴槽で、お湯をじっくり
堪能させて頂きました。

気合の入った内装と浴室、生かすも殺すもお湯次第。
そんな事を考えながら、一の坊を後にしました。

内湯に関しては言いたいことが沢山あるのですが、全体的な雰囲気を考えると、普段温泉に行かない人が、一日かけてじっくり楽しむにはとても良い所だと思います。
金額だってそれなりにしますし、所謂、「立ち寄り」では勿体無い所です。

なお、途中随分とネガティブな書き方をしましたが、基本的には結構気に入りました。
そうそう、大浴場を出た所で水が飲めるのですが、これが実に美味しかった。

2005-4/29

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