「ゆうりぞうと鳴峡荘」は2008年3月24日をもって廃業しましたが、その後買い取られ、今では大江戸温泉物語「幸雲閣」の別館として営業を行っております
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化 物・硫酸塩泉
(1号泉)
80度 / ph6.7 / H7.10.5
Na+ = 296.6 / K+ = 30.6 / MH4+ = 1.2 / Ca++ = 74.3
Mg++ = 21 / Fe++ = 3.6 / Cl- = 163.1 / SO4– = 194.6
HCO3- = 549.6 / H2SiO3 = 273.3 / HBO2 = 49.1
CO2 = 219.7 / 溶存物質総量 = 1659.3mg
宮城県大崎市鳴子温泉字車湯32
0229-83-2151
男女別内湯
500円
2008年 3月 24日をもって、閉鎖
鳴子温泉の一角、駅から少し離れた、パールホテルなどの並びにある、立派なホテルです。
近いうちに閉鎖されてしまうと聞き、その前に是非立ち寄っておこうと、慌てて行ってきました。
小さくこぢんまりとしたお宿が多い鳴子にあって、思わず見上げてしまう程に立派で大きい建物です。
最近は小さなお宿も大変なようですが、こう言うキャパシティが大きい所でも上手く行かない所が増えてきましたね。。。
中は立派で、買い手がつけば、そのままの状態ですぐに営業再開出来るだろう程に、ちゃんと手入れがされている物です。
立派な受付がありますが、人がいません。「すみませーん!」と叫びながら、館内をウロウロする事数分。やっとフロントからオバチャンが出てきてくれました。
「ウチのお湯は本当に良いのよ!」「是非後で感想聞かせてね!」と、とても気さくなオバチャン。
でも、数日後にはココも閉館してしまうのですよね。ここのお湯がとても好きそうなだけに、笑顔で話すその表情が、かえってとても悲しそうに見えました。
お風呂は内湯のみです。
結構広々としたもので、宿の規模からすると相応と言う感じがするものです。
それこそ、大浴場と呼ぶに相応しいような、なかなか立派な物です。
浴室中央に太い柱があり、これがちょっと邪魔。まぁ、仕方が無いのでしょうけど、無ければもっと広く見えたでしょうに・・・
湯船はひとつで、とても大きいです。そこに、黄土色に濁るお湯が張られていました。
外から差し込む光でお湯がキラキラと輝き、とても綺麗です。
さて、そのお湯。まず肌触りですが、お湯の中では不思議とサラサラするような感触ですが、お湯から上がると、シットリと肌に残ります。
とても温まるお湯と言う印象。
湯口からは素手で触るには少々熱いお湯が静かに注がれています。
浴槽の広さに対する源泉投入量は、お世辞にも多いとは言えません。しかし、朝一番で、利用者が少ないせいもあり、お湯の鮮度はそんなに悪い印象がありません。
湯口に鼻先を近づけて臭いを嗅いでみたところ、濃厚な鉱物臭と土類臭、そして、いかにも鳴子のお湯だと主張するような、揮発性のアブラ臭がしました。
お湯は何も悪くないのに、施設が閉鎖されてしまうとこのお風呂に入る事が出来なくなってしまうのはとても残念です。
浴後、受付のオバチャンに、「良いお湯でしたよ!」と言うと、少し得意そうな感じで嬉しそうにされていました。
いつの日か、買い手がついて、オバチャンがまたお湯を誇らしげに自慢出来る日が来れば良いなぁ・・・
復活してくれる事を願う一湯です。
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