北海道

野中温泉別館 (雌阿寒温泉)★4.0

最終入湯日 : 2006-7/15

含食塩-石膏硫化水素泉
(野中温泉3号) 42度 / ph6.0 / 310L(自噴)
Na+ = 288 / K+ = 63.4 / Mg++ = 236.7 / Ca++ = 367.5
Al++ = 14.66 / Cl- = 475.7 / SO4- = 1607 / HCO3- = 402.7
HS- = 7.639 / H2SiO3 = 295.2 / HBO2 = 32.2 / CO2 = 344.2
H2S = 86.63 / 成分総計 = 4226mg

北海道足寄郡足寄町茂足寄
0156-29-7321
男女別内湯 ・ 露天風呂
350円
9:00 – 20:00

阿寒湖から車で走ること15分程度。雌阿寒岳登山の始発点とも言える山中に雌阿寒温泉はあります。
宿が3軒あるだけのとても静かなところで、この日はその中の一軒、「景福」に宿泊したのですが、その前にこの野中温泉別館に立ち寄りました。

7月の3連休と言う、北海道のハイシーズンが始まったばかりと言う事もあり、お宿には多くの人が訪れています。
そんな中、日帰り入浴をお願いしたのですが、快く受け入れて下さいました。
お風呂は勿論男女別に別れています。それぞれに内湯と、露天があります。

まずは内湯。建てたばかりなのでしょうか、 松の木目も新しいピカピカしたものです。湯船が一つと、簡単な洗い場、掛け湯用の水槽がありました。
お湯はほんのりと青味がかって見える透明のもので、温泉成分が浴槽にビッシリと付着しており、白く変色しています。
甘い硫黄臭が漂う気持ちが良いお湯で、いかにも温泉に入っていると言う気分になれます。
湯口は2箇所。一つは写真にも写っているもので、ドバドバと新湯が注がれています。
もう一つは浴槽の中にあり、こちらからも良い勢いでお湯が投入されていました。
浴槽の大きさに対する湯量が非常に多く、言うまでもなく鮮度は最高に良いです。
恐らく白く濁る泉質だと思うのですが、濁る前にお湯が入れ替わってしまっている様子でした。
ただ、一つ、非常に残念なのは、浴室内に充満する松の木の臭いです。
新しい湯小屋だから仕方が無いのかも知れませんが、温泉の臭いと混じり、酸っぱいヘンな臭いになっているのです。
不快臭と言っても言い過ぎでは無い臭いで、どうも好きになれません。
湯小屋の見た目自体は非常に風情があって良いものですので、時間と共に臭いが消え、貫禄が出るのを待ちたいですね。

続いて露天風呂。
内湯からそのまま外に出る事が出来ます。岩風呂が一つあるだけのシンプルなものになっていました。
こちらにも内湯と同じ青味がかった透明のお湯が張られており、同じく湯口が2箇所あります。
内湯に比べると新湯投入量が少ないため、お湯の温度は少し温めで、鮮度も少し劣っています。

2箇所の湯口それぞれの味見をしてみたところ、投入量が多い方は甘味を感じる僅かに苦い硫黄味で、飲みやすく、ほぼ適温。
投入量が少ない方は、苦味が強い硫黄味で、温めでした。
性質は全く異なるものと思われ、恐らく別源泉なのではと思うのですが、掲示されている成分表は一つしかないんですよね。ちょっと謎です。

ちなみにこの露天風呂、女性用がすぐ隣にあり、見えそうで見えない衝立一枚で仕切られています。
女性用には屋根がついていてちょっと立派。来たければ男性用露天風呂に乱入可能なようです。(その逆は勿論不可)
何ともおおらかな造りをしています。
ただ、女性用内湯から女性用露天に移動する際、男性用露天からチラリと見えてしまうので、何が何でも見られたくないと言う女性にとっては使い勝手が悪いかもしれませんね。
もう一枚衝立があれば目隠しできるのになーって思いました。

お湯良し、風情良しで、素晴らしい一湯です。
それだけに、松の臭いが残念でなりません。
浴室が年季と共に鄙びた頃にもう一度再訪したいですね。
北海道の温泉の実力に改めて驚かされた一湯です。

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