福島県

清水屋旅館 (湯野上温泉) ★4.0

重曹泉?
– 昭和25年の古い成分表があり、重曹泉と記載あり –

福島県南会津郡下郷町大字湯野上字居平乙762
0241-68-2211
男女別内湯 ・ 混浴露天風呂
500円
営業時間 要確認

国道191号線と121号線が交わる場所にある温泉地で、私が前日宿泊した二岐温泉からは車で10分程度の場所にあります。
こぢんまりとした旅館や民宿がたくさん立ち並ぶ所で、それぞれがほそぼそと経営している印象があり、とても鄙びていました。
旅館や民宿などに混じり、民家もポツポツあります。
その様子は、まるで岩手にある鶯宿温泉や十和田大湯温泉のようで、とても心落ち着ける場所です。

今回立ち寄ったのは、その中の一軒、国道沿いにある「清水屋旅館」さんです。
なんと、宿玄関から国道を挟んだ道端に源泉が垂れ流されているではありませんか!
受付けの際に女将さんに聞いてみたところ、その源泉はこのお宿で独自に所有されているものだそうで、こちらで入る事が出来るお湯と同じとの事。
垂れ流しにされている源泉を確認すると、ほんのり石膏臭と芒硝臭のするとてもフレッシュなものです。
これは期待出来そう!喜び勇んでお風呂場へと行きました。

まずは露天風呂。こちらは混浴になっております。
湯屋風の造りをしており、屋根に覆われているので開放感はありませんが、湯船がたくさんあって広々としています。
左からぐるっと見渡して、舟形浴槽、浴槽(中)、浴槽(大)、浴槽(小)がありました。

最初に目に飛び込んだのが、中央にある大浴槽。なかなか広々としたもので、2つのパーテーションに分かれているのですが、特徴的なのが湯口です。
なんと、等身大ほどに大きな観音様の石像があり、その観音様が手に持っている蓮の花からお湯がピューっと噴出していました!
温泉巡りをしていると色んな湯口に出会う訳ですが、こんなに特徴的な湯口はとても珍しいです。
お湯は無色透明でほんのりと石膏臭が漂うものです。ツルツルした肌触りが心地よく、前日宿泊した二岐温泉のお湯を少し薄くしたような印象のものです。
ただ、この大浴槽、寝湯として利用される事を想定してか、とても浅く、お湯の温度も38度ほどと思われとても温いです。
長時間ゆったり浸かっているには良さそうですが、この時期は少し肌寒く感じるもので、それが少しだけ残念でした。

続いて小浴槽。こちらにも同じ源泉がザブザブと注がれています。
4人程度入れるこぶりな湯船で、見た目の特徴はありませんが、こちらは少し熱めで新鮮なお湯が張られており、気持ちがいいです。
体もしっかり暖まる温度で、露天に沢山ある湯船の中ではここが一番気に入りました。
鮮度がいいので、お湯の臭いも少し強めに感じます。肌触りもツルツルして、芒硝系成分のせいか、湯船から上がると汗がサッと引いてサラサラした感じが残りました。

扇のような形をした中浴槽と、舟形をした湯船にも、同じ源泉が注がれています。
こちらは熱からず温からずな適温。お湯の特徴も同じなので、あまり特筆すべきところがありません。
温め、適温、熱湯の3種類から好きなお風呂に入れって事でしょうね。
広々していてなかなか快適といえます。お風呂のすぐ脇に会津鉄道が走っており、一応衝立で目隠しされているものの、不用意に立っていると丸見えになってしまいそうです。
いいお湯に面白いギミックが盛り込まれていて、とても気に入りました。

唯一残念なのが、このお風呂が混浴で女性にとっては非常に入浴し辛い事でしょうか。。。

最後に内湯です。こちらは露天風呂から離れた所にあるため、一旦服を着て館内を移動しなければなりません。
こちらはちゃんと男女別に分かれていました。
とてもシンプルなもので、湯船がひとつと、洗い場が数人分あるものです。
こちらで利用されているお湯も露天風呂と同じ源泉と思われ、ほんのり石膏臭と芒硝臭が漂っていました。
温度は露天のものに比べると少し熱めで、ざぶざぶとお湯が注がれており、鮮度がとても良いです。
それほど個性的なお湯でもありませんが、鮮度が良いとそれだけで評価があがってしまうと言うものですね!

湯野上温泉、ほとんど期待をしておらず、ノーチェックだったわけですが、思いのほかすばらしい所でとても楽しかったです。
今回は写真友達のakioさんと一緒だったため、立ち寄りはここ一箇所だけでした。
次回はこぢんまりした民宿や鄙びた旅館を中心に湯めぐりをしてみたいものです。。。

2007-2/25

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