福島県

湯小屋旅館 (二岐温泉) ★4.0

カルシウム-硫酸塩温泉
(二岐温泉) - 詳細な成分表無し

福島県岩瀬郡天栄村大字湯本字下二俣22-7
0248-84-2210
男女別内湯
500円
10:00 – 16:00(平日休業)

温泉好きに多い、つげ義春ファン。
つげ義春自身も温泉が好きだったようで、温泉を題材にした作品が沢山発表されています。
そんな作品の中のひとつ、「二岐峡谷」の舞台となった湯小屋旅館へ行って参りました。

建物はメインとなる通りから急坂を降りた所にあり、つげ義春が宿泊した当時を思い起こさせるようなとても鄙びた外観をしています。
中に入ると、玄関はとても狭く、まるで民家のような造りです。
玄関の右手側は管理人室でしょうか、数名の方が食事をされており、その中から女性がひとり、日帰り入浴の受付けで出てきてくれました。
ちなみにこの湯小屋旅館、つげ義春の作品で出てきた先代のオーナーが廃業しようとしたところ、存続を望んだつげファン達が権利を譲り受け、今では週末のみ、その都度有志の方達で管理人を交代しながら営業をしているみたいです。
宿泊すれば実際につげ義春が泊まった部屋、通称「つげ部屋」に泊まることが出来るそうですね。

さて、お風呂ですが、まるで仮設か改装中かと言ったような長い廊下を歩いた先にあります。女性用の内湯と、混浴なのでしょうか、もうひとつの内湯。
その混浴内湯の先に露天風呂がありました。

私は当然女性風呂には入れないので、まずは混浴の内湯です。
こちらは岩風呂風になっており、かなり鄙びた浴室になっています。
湯船はひとつあり、湯口が手前と奥に2箇所。それぞれが違う源泉なのか分かりませんが、どちらからも結構熱めのお湯が良い勢いで注がれていました。

直前に入った大丸あすなろ荘に比べ、こちらを利用する人はほとんどおらず、そのせいもあってお湯はとても新鮮です。
少し熱めですが、歯を食いしばってじっくりと浸かり、お湯から上がると何だかとっても気持ちが良いです。
お湯そのものはあまり特徴を感じないもので、芒硝系のビリビリする肌触りが多少あり、湯口付近で僅かなご芒硝臭を感じるものでした。

続いて露天風呂。内湯の先にあり、渓流沿いにある野趣溢れるものです。
大小2つの湯船が並んでおり、浴槽の造りはまさしくつげ義春の「二岐峡谷」で出てきた通りのものでした。
ただ、つげ義春の作品では主人公(=つげ本人)が橋を渡っているのですが、この露天へのアプローチには橋がありません。
その後の改装で露天風呂の位置が変わってしまったのか、同じく二岐温泉にある「柏屋」の露天風呂がまさしく二岐峡谷で出てきたアプローチそっくりですので、もしかしたら作品中に出てきたお風呂の絵は柏屋を参考にしていたのかも知れませんね。

お湯は内湯と同じもので、無色透明であまり特徴を感じないものです。
手前適温、奥の湯船は手前の湯船から注がれており、温めです。
開放感が素晴らしく、あまり熱くないので、ゆっくり浸かる事が出来て気持ちが良いです。

「つげ義春が見た猿はあの辺にいたのだろうか・・・?」
そんな事をぼんやりと考えながら入っていると、まるで時間を遡ったような不思議な感覚に包まれました。

つげ義春ファンには必須とも言える一湯ですが、普通に入る分にもとても素晴らしいです。
この素敵な湯小屋旅館がいつまでも残っているよう、有志の方達には頑張って頂きたいと思いました。

2006-11/5

コメント

  1. 佐藤勝雄 より:

    松阪君バイク買ったんですか。
    今更どう言う想いでバイクに興味もたれたんでしょうか
    でもいいですね!風を切って進む。
    俺も中学生のころバイクの免許をとり故郷界わいを乗り回したものです。でも会社に入ってスリップ事故を興しそれ以来辞めました。

  2. Jake より:

    >>佐藤勝雄さん
    コメントありがとうございます。
    バイクに興味を持った理由は、通勤でカブに乗り始めた事がキッカケです。
    トップメニューの「自炊棟」にバイク備忘録なるものがありますので、もしお暇があればそこをご覧頂ければ、いきさつなんかを書いています。
    色々と語る予定だったのですが、温泉の方の更新が忙しくて、話が途中で止まっているんですけどね・・・

    風を切って走る、気持ちが良いですが、危険な乗り物ですからね。
    良い趣味のまま続けられるよう、安全に気を配って楽しみます!

    ところで・・・
    私は松阪君ではありません、どなたか別の方とお間違えでしょうか・・・? (;^ω^)
    あと、なぜ湯小屋旅館のコメント欄に・・・? (;^ω^)