食塩泉
(熱塩温泉) 65.5度 / S38.9.23
Na+ = 390.7 / K+ = 369.8 / Ca++ = 930.4 / Mg++ = 383.5
Fe++ = 2.278 / Al++ = 20.65 / Cl- = 8824 / F- = 2.5
SO4– = 402.4 / HCO3- = 147.1 / H2SiO3 = 110.8
HBO2 = 49.56 / CO2 = 35.77 / H2S = 0.14
成分総計 = 15187mg
福島県喜多方市熱塩加納町熱塩字熱塩
男女別内湯
200円
9:00 – 16:00
熱塩温泉は、蔵とラーメンで有名な街、喜多方から10キロ程の場所にある温泉です。
手前に大型旅館が数軒、奥に小ぢんまりした旅館がちらほらと立ち並ぶ、雰囲気の良い温泉街を形成しています。
この下湯共同浴場は、その温泉街の一番奥、温泉神社の傍に位置しています。
とても小さな、素朴な共同浴場と聞いており、前から行ってみたいと思っていた所でした。
ちなみにこのお風呂、基本的に地元住人用の物で、外来客にも一応は開放されていますが、立ち寄りは16時までで、それ以降は地元の人でなければ入ることが出来なくなってしまいますので、要注意。
料金は下湯の隣にある商店で支払います。その商店にごめん下さいと入ると、お店の中でお茶を飲みながら寛ぐおばあちゃんが3人。
私が「下湯に入りたいのですが」と言うと、「どうぞどうぞ、200円です」との事。お店の人にお金を渡そうとすると、手が届かず、「○○さん代わりに貰って!」「あらやだ」なんてやりとりになりました。
なんだかとてもほのぼのしています。
無事にお金を受け取ってもらえ「ごゆっくり」とお見送りしてくれるその声に、とても癒される思いがしました。
さて、そのお風呂。入り口は1箇所で、男女共用です。なんと、入っていきなり脱衣籠があります。
女性はどこで着替えるかと言うと、その一角がカーテンで仕切れるようになっているので、そこで服を脱ぐ仕組みです。
何とも無防備と言うか・・・ちなみに、以前は共用だったみたいですが、今は時代の流れを受けてカーテンが取り付けられたそうな。
お風呂場への入り口は一応男女それぞれ別々にありました。
さて、そのお風呂。これまたユニークな造りをしています。
まず、男女仕切りの壁が低いです。150cm無いかも知れません。180cmある私は、頭が完全に壁より高くなるので、背伸びしなくても女湯を覗けてしまいます。
さらに特徴的なのは、入り口部分。折角男女別々の入り口があるのに、入り口部分だけ壁が無いのです。
しかし、そこは安心、カーテンが取り付けられているので、一応見えないように目隠しがされています。
このカーテンも昔は無かったそうで、丸見えだったそうな。
なんでこんな中途半端な目隠しをしたのか・・・低い天井と言えば、今は旅館の内湯になってしまった、青根温泉の大湯共同浴場がありますが、壁が途切れている事はありませんでした。
脱衣所といい、浴室といい、今ではだいぶ使い勝手良くなりましたが、無理な人には無理な造りだと思いますので、行かれる際は要注意です。
で、お湯はと言うと、細長い湯船に張られており、うっすら緑がかって見えるものです。
循環器など取り付けられていよう筈もなく、しっかりと掛け流しです。
ずっしりと重い印象を受ける食塩泉で、お湯からは潮臭と金気臭。お湯から上がると少しベタベタする感じがする、汗だくになってしまう系のお湯です。
ただ、鮮度はまずまずと言ったところでしょうか。ふと湯口を見ると、栓がされており、隙間から漏れたお湯が、滴り落ちるような感じに、ちょろちょろと注がれています。
この勢いではお湯が溜まるまで何日掛かることやら・・・
その栓を抜いてみたところ、素手では触れない熱湯がドボドボと注がれました。
熱い源泉なので、必要に応じてお湯を追加していく仕組みになっているようです。
栓を抜いたまま放置しておいたら、30分でも待たずに、入れない程の熱湯になってしまう事でしょう。
湯口付近にはコップがあり、どうやら飲泉も出来る様子。口に含んでみたところ、強い塩味と苦味を感じる、いかにも力強い食塩泉という印象でした。
ちなみに、栓を抜くのは簡単ですが、栓を閉めるのは難しいです。上手にやらないと手に熱湯がかかり、火傷するので、注意が必要です。
地元の方達に愛されてきた、個性的な造りをした共同浴場です。
強烈なお湯もですが、造りのユニークさがとても印象的でした。
ここを開放して下さっている地元の方に感謝感謝の一湯です。
2008-8/24
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