山口県

恩湯 (長門湯本温泉) ★4.0

アルカリ性単純温泉
(源泉名:恩湯泉)
38.8度 / pH9.9 / H26.3.28
Na+ = 41.7 / K+ = 0.5 / Ca+ = 1.5
F- = 1.9 / Cl- = 11.3 / SO4- = 12.8 / HCO3- = 6.7
CO3- = 33.8 / HS- = 1.0 / OH- = 1.4 / S2O3- = 0.3
H2SiO3 = 57.9 / HBO2 = 0.4
成分総計 = 171.2mg

山口県長門市深川湯本2265番地
0837-25-4507
男女別内湯
大人200円、子供100円
6:00 ~ 23:00

山口県にある長門湯本温泉です。当然ですが、東京から山口は物凄く遠いです。
それより更に遠い九州の温泉には結構入っていますけど、紅鮭の実家が鹿児島なので、毎年帰省している我が家からしたら九州は意外と身近だったりします。
でも、山口県には縁もゆかりもありません。
そうなると、感覚的には九州よりも遠いわけで・・・

さすがにここまで遠いと、私の温泉アンテナもあまり機能しません。
良い温泉があるよと言われても、「へ~、そうなんだぁ?」くらいなもんで、どうせ入れないだろうと思うとすぐに忘れてしまうのです。

でもここ、長門湯本温泉だけは前々から一度行ってみたいと前々から思っていました。
何かの雑誌だったと思いますが、長門湯本温泉にある恩湯(おんとう)と言う共同浴場の外観を見たのですが、その光景が目に焼き付いて忘れられなかったのです。

どうですこの外観?

「うわっ! ここ入りたい!」ってなりませんか???

夕刻になるとネオンが点灯されるわけですが、それがまた風情最高なんです!
髪の毛が温泉の湯気になっているゆるキャラ?がとても可愛い!!!

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そんな訳で、紅鮭の実家の鹿児島に陸路で帰省し、東京に帰る途中に長門湯本温泉に一泊する事にしました。
投宿先の宿にチェックインをして荷物を降ろし、まずは礼湯(れいとう)と言う共同浴場に立ち寄り、その次にここ、念願だった恩湯です。

余談になりますが、1427年に曹洞宗の古刹、大寧寺の住職が礼湯源泉を発見し、これが長門湯本温泉の起源とされています。
その後、大寧寺の寺院内に「大明神への報恩の湯」と言うのが名称の由来である恩湯が開設され、恩湯は湯治人のために開放されましたが、礼湯は寺院僧侶や武士の為のお湯として「俗人禁制」の札が下げられ、棲み分けしていたそうです。
今となっては、恩湯と礼湯は名前は共同浴場の名称として残しているだけで、僅か200円を払えば俗人だろうが観光客だろうが、好きな時に好きなお風呂に入る事が出来るわけですが、共同浴場の名前ひとつにも歴史があるのだと思うと、感慨深いものがありますね。

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訪れたのは夕刻、恩湯はお風呂道具を持参した地元の方達で賑わっていました。
脱衣所から出て正面に湯舟があり、湯舟はちょうど真ん中で少し高い仕切りによって分けられています。
どうやら、左右どちらも同じ源泉で同じ温度。
地元の方達で混雑している中、私が両方の湯舟の違いを探るべく行ったり来たりしていたら、地元のオジサンに「どっちも同じだよ~!」と笑われてしまいました。

お湯は40度を少し下回ると思われるぬるめです。
肌触りツルツルで、ほんのり甘い硫黄臭のする気持ちがいいもの。
見た目にはあまり広くない湯舟ですが、湯底は結構深くて、湯舟の縁の段差に腰を掛けるような入浴スタイルになります。

利用者が多いので鮮度が良いとは思えませんでしたが、決して悪くはありません。
温いのでゆっくり長風呂したくなります。
ちなみに源泉名は恩湯泉。礼湯は3号泉だったので、少し味気なく感じてしまいましたが、恩湯は源泉名がそのまま残されていて、少し嬉しくなります。
礼湯に入る事が出来ない俗人もこのお湯に浸かっていたのでしょうね。

地元の方達がひっきりなしに出入りしていて、少しだけ落ち着きませんでしたが、念願かなって入る事の出来た長門湯本温泉の恩湯です。じっくりと堪能させて頂きました。

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ちなみにですがこの恩湯、温泉街リニューアルに伴い、既に取り壊されてしまったようです。

2020年に新たに生まれ変わった恩湯も良さそうですけど、再訪してもこの風情を見る事は出来ません。
廃業前に入る事が出来て良かったとは思いますが、寂しさばかりがこみ上げます。

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2017年 1月2日 ー 初訪問・日帰り入浴

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